日本化学療法学会雑誌
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47 巻 , 4 号
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  • 多田 敦彦, 河原 伸, 高橋 清
    1999 年 47 巻 4 号 p. 185-189
    発行日: 1999/04/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    喀痰より分離された緑膿菌20株に対するfosfomycin (FOM) と抗緑膿菌薬, sulbactam/cefoperazone (SBT/CPZ), ceftazidime (CAZ), aztreonam (AZT), ofloxacin (OFLX), panipenem/betamipron (PAPM/BP), imipenem/cilastatin (IPM/CS), dibekacin (DKB), piperacillin (PIPC) との併用効果をin vitroにおいて検討し以下の結果が得られた。
    (1) FOMとの併用により, いずれの抗菌薬においても併用効果が認められた。
    (2) FOMと各抗菌薬との併用によるfractional inhibitory concentration indexの平均値は, SBT/CPZ 0.38, CAZ 0.42, AZT 0.46, OFLX 0.56, PAPM/BP 0.64, PIPC 0.65, IPM/CS 0.66, DKB 0.77であった。
    (3) MICが薬剤投与後3時間血液中濃度以下であった菌株の累積百分率は, FOM併用時では, SBT/CPZ 100%, CAZ 95%, AZT 95%, DKB 90%, PAPM/BP 85%, IPM/CS 85%, OFLX 85%, PIPC 80%であった。
    以上より, FOMはin vitroにおいて検討したすべての併用抗菌薬の喀痰分離緑膿菌に対する抗菌力を増強したが, SBT/CPZとの併用効果がもっとも良好であり, 次いでCAZ, AZTとの併用効果が良好であった。
  • 八木 元広, 宇野 勝次, 栗原 敬子, 鈴木 康稔, 関根 理, 服部 浩之, 山口 文恵
    1999 年 47 巻 4 号 p. 190-195
    発行日: 1999/04/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    臨床試験と基礎実験から経口抗菌薬の抗原性を検討した。臨床では, 過敏症原性とアレルゲン性で検討した。過敏症原性は (経口抗菌薬過敏症疑診患者数/経口抗菌薬服用患者数) ×100, アレルゲン性は (白血球遊走阻止試験陽性患者数/経口抗菌薬服用患者数) ×100で求めた。基礎では, モルモットを用いたMaximization test (MT) で検討した。過敏症原性は, 経口抗菌薬全体で0.411を示し, 薬剤別ではβ-ラクタム系薬剤が0.401 (ペニシリン系が0.632, セフェム系が0.308), キノロン系薬剤が0.128, マクロライド系薬剤が0.353, テトラサイクリン系薬剤が0.731, その他の抗菌薬が4.225であった。アレルゲン性は, 経口抗菌薬全体では0.271を示し, β-ラクタム系薬剤が0.240 (ペニシリン剤が0.486, セフェム系が0.171), キノロン系薬剤が0.043, マクロライド系薬剤が0.136, テトラサイクリン系薬剤が0.418, その他の抗菌薬が1.408であった。β-ラクタム系薬剤がキノロン系薬剤に比べ有意に高い過敏症原性 (p<0.001, x2検定) およびアレルギー原性 (p<0.005, χ2検定) を示した。また, アレルゲン性は過敏症原性と高い相関性を示した (r=0.977, p<0.001)。MTでは, β-ラクタム系薬剤の4剤がすべて陽性を示したが, キノロン系薬剤は4剤中1剤しか陽性を認めなかった。また, 皮膚反応の平均スコアもβ-ラクタム系薬剤の20.8に対しキノロン系薬剤は3.2で, β-ラクタム系薬剤がキノロン系薬剤より有意 (p<0.01, Wilcoxonの順位和検定) に高い抗原性を示した。以上の臨床試験および基礎実験から, β-ラクタム系薬剤はキノロン系薬剤に比べ抗原性 (アレルゲン性) が高いと考えられる。
  • 近藤 捷嘉
    1999 年 47 巻 4 号 p. 196-200
    発行日: 1999/04/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    女性患者において初尿, 中間尿およびカテーテル尿による検尿所見, 尿培養成績の差について検討した。対象は当科を受診した女性患者80例である。まず, 初尿と中間尿について尿中白血球数をみると, 80例中28例は初尿, 中間尿とも正常所見を示し, 初尿で異常所見を示した50例中14例は中間尿では正常所見であった。尿中細菌の所見も白血球数と同様の傾向であった。次に, 中間尿とカテーテル尿について検尿所見, 尿培養成績を35例で比較した。中間尿で白血球数に異常所見を示した26例中7例はカテーテル尿で正常所見であった。急性尿路感染症を有する患者における治療前の尿培養成績は中間尿とカテーテル尿ともほぼ同様の結果であった。一方, 明らかな急性尿路感染症症状のない症例の多くは中間尿で尿培養陽性であっても, カテーテル尿での尿培養では陰性あるいは生菌数103個/ml以下であった。以上の結果から, 無症候性膿尿が疑われる症例や尿路感染症例の薬効評価の場合には, 自尿 (中間尿) の検査成績に疑問があればカテーテル尿による再検査が必要と考えられた。
  • 坂田 宏, 丸山 静男
    1999 年 47 巻 4 号 p. 201-204
    発行日: 1999/04/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    1998年1月から6月までにcefoapene pivoxil (CFPN-PI) を投与した生後8か月から7歳までの気道感染症の小児で, 原因菌が検出された32名を対象として臨床効果を検討した。CFPN-PIは原則的に3mg/kg/回を1日3回食後投与した。疾患は肺炎/気管支炎が8名, 中耳炎が8名, 肺炎/気管支炎と中耳炎の合併が16名であった。原因菌はHaemophilus influenzae 9名, penicillin-resistant Streptococcus pneumoniae (PRSP) 9名, penicillin-susceptible S.pneumoniae (PSSP) 6名, H.influenzaeとPSSP 6名, H.influenzaeとPRSP 2名であった。臨床効果は著効が6名, 有効が19名, 無効7名で有効率78.1%であった。原因菌別の有効性はH.influenzae88.9%, PRSP 77.8%, PSSP 66.7%, H.influenzae+PSSP 83.3%, H.influenzae+PRSP 50.0%であった。副作用は1名に下痢を認めた。臨床材料から分離されたH.influenzae 30株に対する本剤のMICは0.008から0.125μg/mlの範囲でMIC90は0.06μg/mlであった。同様にS.pneumoniae 40株のMICは0.008から2μg/mlの範囲でMIC90は1μg/mlであった。
  • 鎌江 伊三夫, 吉田 稔, 石橋 凡雄, 大泉 耕太郎, 原 信之, 山田 穂積, 柳沢 振一郎, 前川 宗隆
    1999 年 47 巻 4 号 p. 205-213
    発行日: 1999/04/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    1996年に藤野らによってimipenem/cilastatin sodium (IPM/CS) を第一選択とした群と, 他のβ-lactam薬を第一選択とした群とを対象にし, 呼吸器感染症治療において社会経済的な観点から評価を行った分析1) が報告された。この報告は後向き (retrospective) 法による評価であったため, 種々のバイアスの混入可能性を否定できない。そこで, 本研究では前向き (prospective) にIPM/CSと他のβ-lactam薬との比較を行い, 藤野らの結果の追試を試みた。北部九州肺感染症研究会により実施された臨床試験では封筒法による無作為割付が採用されている。本研究では, その臨床試験のデータにもとづき, 担当医師が症例ごとに総合的に判断して, 呼吸器感染症が治癒したと考えられる基本治療日数と, 炎症所見による客観的治療日数の2通りを効果の評価指標とした。また藤野らの報告では言及されていなかった感染症別の層別分析も行った。その結果, 客観的治療日数を用いた場合は, 症例全体, および「基礎疾患あり」, 「感染症重症度の軽中等症」の各層で, β-lactam, ceftazidime (CAZ), sulbactam/cefoperazone (SBT/CPZ) の各群との比較においてIPM/CS群の方が費用効果的であることが認められた。これらの結果は, β-lactam群における個々の薬剤比率の問題は残るが, 分析の枠組みの上では藤野らが報告したretrospectiveでの分析結果と同様であった。さらに, 新たに追加した感染症別分析では, 「慢性呼吸器疾患の二次感染」の層が費用効果的であるとの結果を得た。したがって, β-lactam薬との比較においては, 後向き研究と同様に前向き研究においても, 一定の条件下においてはIPM/CSを第一選択とする治療法が費用効果的であると結論づけられた。
  • 1999 年 47 巻 4 号 p. 214-220
    発行日: 1999/04/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
  • 1999 年 47 巻 4 号 p. 220-237
    発行日: 1999/04/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
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