新しく開発された合成抗菌薬pazufloxacin注射薬 (PZFX注射薬) について, 産婦人科領域臨床分離菌株に対する抗菌力上pazufloxacin (PZFX) を用いて検討し, 以下の成績を得た.
産婦人科領域細菌感染症から分離された7菌種226株上用いてPZFXの抗菌力上ciprofloxacin (CPFX), ceftazidime (CAZ), imipenem (IPM), gentamicin (GM) 上比較薬剤として寒天平板希釈法により検討した.
S.agalactiaeに対するPZFXのMIC
90.値は, 3.13μg/mlであり, CPFXより4倍劣っていたが, IPMと同等で, CAZより2倍優れていた.
Gvaginalisに対するPZFXのMIC
90値は, 6.25μg/mlで, CPFXと同等で, CAZ, IPMより2~16倍劣っていた.
E. coliに対するPZFXのMICg。値は, 0.10μg/mlであり, CPFXと同等で, CAZ, IPM, GMより優れていた.
Paeruginosaに対するPZFXのMIC
90.値は, 12.5μg/mlであり, CPFX, IPMより2倍劣っていたがCAZと同等で, GMより4倍優れていた.
P. aeruginosaに対するPZFXのMIC
50値は6.25μg/ml, MIC
90値は, 25μg/mlであり, CPFX, GMとほぼ同等で, CAZ, IPMより劣っていた。
B.fragilisに対するPZFXのMIC
50値は, 6.25μg/mlであり, IPMより16倍劣っていたが, CPFXと同等で, CAZより4倍優れていた。
P.biviaに対するPZFXのMIC
50値は, 12.5μg/mlであり, IPMより8倍劣っていたが, CPFX, CAZより2倍優れていた。PZFXは,
S. agalactiae, Ecoliなどの好気性菌および
P.magnus上代表とする嫌気性グラム陽性球菌に対しては良好な抗菌力上示したが,
B.fragilis, P.biviaなどの嫌気性グラム陰性菌に対しての抗菌力は十分とは言えなかった.
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