日本化学療法学会雑誌
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48 巻 , 11 号
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  • 森 亨
    2000 年 48 巻 11 号 p. 827-832
    発行日: 2000/11/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
  • 波多野 和男, 若井 芳美, 塩川 晶子, 池田 文昭
    2000 年 48 巻 11 号 p. 833-838
    発行日: 2000/11/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    Pseudomonas aeruginosaに対するcefoselis (CFSL) とamikacin (AMK) の併用効果を, in vitro checkerboard法およびP.aeruginosaにより敗血症を惹起したマウスに, ヒトにCFSLおよびAMKを併用投与した時の血漿中濃度推移を再現した時の治療効果で検討し, それぞれの薬剤のphamaoodynamics の面から解析した。CFSLに対する感受性の異なるP.aemgimsaの臨床分離株に対するCFSLとAMK, tobramycinまたはisepamicinとの併用効果をin vitro checkerboard法で検討したところ, CFSLのMICが2μg/mL≤MIC≤8μg/mLの25株に3種のアミノ配糖体薬と併用した時のCFSLのMICは≤0.87μg/mL~≤1.09μg/mLで, 単独時の平均MIC;4.11μg/mLの1/4以下であった。CFSLのMICが16μg/mL, ≤MIC≤128μg/mLの29株に同様に併用した時のCFSLのMICは≤7.63μg/mL~9.69μg/mLで, 単独時の平均MIC;37.8μg/mLの約1/4であった。一方, CFSLに低感受性のP.aerugimsaによるマウス腹腔内感染による敗血症に対して, CFSLの29とAMKの200mgを併用投与した時のヒト血禁中濃度推移のin vivo phamacokinetic modelを用いて治療した時, それぞれの単剤では血中菌数は投与6時間後には増加を認めたが, 併用治療では投与開始6時間後でも優れた殺菌効果を示した。In vivo phamacokinetic mode1における優れた治療効果は, AMKと併用することによりCFSLのP.aeruginosaに対するMICが低下し, CFSL, 低感受性のP.aeruginosaに対してCFSLの常用投与量投与時の血漿中濃度におけるtime above MICが延長したことによると推察された。これらの結果から, 緊急性を要するP.aeruginosa敗血症に対してCF5SLとAMKの併用療法の有用性が示唆された。
  • 藤村 茂, 川村 武, 麻生 昇, 高橋 洋, 渡辺 彰
    2000 年 48 巻 11 号 p. 839-842
    発行日: 2000/11/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    Helicobacter pylori除菌療法として, 本邦ではclarithromycin, amoxicillinとprotonpumpinhibitor の3剤併用療法が検討されているが, これら薬剤の耐性菌が報告され問題になりつつある。われわれは, 臨床分離H.pylori25株を用いて各種抗生物質の薬剤感受性測定を行い, あわせて感受性薬剤の耐性獲得試験を実施した。この基礎的検討からrifampicin (RFP) がH.pyloriに感受性を示し, かつ耐性獲得を示しにくいことを確認した。これらの成績をもとに, 結核および非定型抗酸菌症治療のためRFPを服用している患者40名を対象にH. pylori血清IgG抗体価測定と [13C] urea breath testを実施した。血清抗体価からみたRFP服用患者のH.pylori保菌率は65%であると共に, RFP服用によるH.pyloriの菌陰性化率は23.1%であった。現在, 3剤併用療法のうちの2剤として検討されているものの, 耐性化が懸念されているdarithmmycinとamoxicillinの代替薬剤としてのRFPの有効性が示唆された。
  • 横田 好子, 星野 和夫, 小川 美保, 江田 孝志, 監物 正視, 瀬戸 勇
    2000 年 48 巻 11 号 p. 843-850
    発行日: 2000/11/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    1999年6~9月に小児の伝染性膿痂疹 (とびひ) から分離された黄色ブドウ球菌88株の生物学的性状および薬剤感受性を検討した。さらにcefdinir (CFDN) と外用薬として使用される各種抗菌薬とのin vitro併用効果を検討した。
    1) 黄色ブドウ球菌88株中メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) は28株 (32%) であった。コアグラーゼ型はIII型 (37株, 42%) がもっとも多く, 次いで1型 (10株, 11%), n型 (9株, 10%) であった。エンテロトキシン産生株は17株で, MRSAの6株はすべてエンテロトキシンCを産生し, コアグラーゼH型でエンテロトキシンCを産生した株はすべてTSST-1を高力価に産生した。
    2) 黄色ブドウ球菌88株の各種経口抗菌薬に対する感受性は, minocycline (MINO) およびfusidic acid (FA) に対し全株が6.25μg/mL以下であった以外は感性から耐性まで広い分布を示した。88株に対する各種抗菌薬のMIC80は, CFDN (3.13μg/mL), cefeapene (12.5μg/mL).cefpodoxime (25μg/mL), cefditoren (6.25μg/ml), cefteram (25μg/mL), cefhclor (50μg/mL), amoxiciUin (25μg/mL), oxacillin (3.13μg/mL), faropenem (0.39μg/mL), MINO (0.1μg/mL), clarithromycin (100μg/mL), erythromycin (EM)(100μg/mL), oxytetracycline (OTC)(1.56μg/mL), gentamicin (GM)(25μg/mL) およびFIA (0.1μg/mL) であった。
    3) MRSA28株に対し, cefdinirとEM, OTCまたはFAとの併用は93~100%の株に相乗ないし相加作用を示した。すなわち, CF-DNはこれらの薬剤との併用によりMRSAに対しより低濃度で抗菌活性を示した。一方, GMとの併用は主として相加作用にとどまったが拮抗作用は認められなかった。MSSA60株に対しても同様の結果であった。
    細胞壁合成阻害作用を有するCFDNと蛋白合成阻害作用を有するEM, OTC, GMまたはFAとの併用効果は作用機作の異なるもの同士の協力作用によると考えられた。したがって, 黄色ブドウ球菌を主要起炎菌とする小児伝染性膿痂疹は近年MRSAの分離頻度が増加傾向にあるため, 抗菌力の増強が期待できるCFDNとこれら蛋白合成阻害薬との併用療法は有用な治療手段と考えられた。
  • 全国規模10万例についてのprospectiveな安全性調査
    川端 利明, 横田 正幸, 真山 武志, 清水 喜八郎
    2000 年 48 巻 11 号 p. 851-874
    発行日: 2000/11/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    静注用ボスミシン®Sの使用実態下での, 主として安全性, 特にアナフィラキシー・ショックの発現状況 を正確に把握するために, 1994年7月~1999年3月までの5年聞に, 全国規模で10万例のプロスペクティブな市販後調査を実施し, 次の調査結果を得た。
    1.全国4, 737施設から103, 471例が収集され, 安全性解析対象例100, 230例, 有効性解析対象例は41, 477例であった。
    2.副作用発現症例率は全体で0.56%で, アナフィラキシー・ショックが4例 (0.004%), アナフィラキシー様症状が1例 (0.001%) 認められた。
    3.副作用の発現頻度では, 肝臓・胆管系障害が212例 (0.21%) ともっとも多く, 次いで消化管障害146例 (0.15%), 皮膚・皮膚付属器障害137例 (0.14%) の順であった。
    4.アレルギー歴を有する症例に本薬剤が投与された場合の副作用発現頻度は, アレルギー歴なしの症例のそれよりも高かったが, 頻度がもっとも高い皮膚・皮膚付属器障害でも0.65%であった。
    5.Arbekacinなどのアミノグリコシド系薬やvancomycinとの併用例における腎に関連する副作用発現頻度は低かった。また, 本薬剤を腎毒性軽減のために制癌剤と併用した370例では, 腎に関連する副作用は全例に認められなかった。これらの成績は本薬剤の臨床例における腎毒性軽減作用の可能性を示唆するものであるが, 今後の検討が望まれる。
    6.本薬剤の溶解液, 特に生理食塩液で溶解された場合の副作用に与える影響を検討したが, ナトリウムが副作用に与える影響は明白には示されなかった。
    7.最終全般改善率は81.2%で, 再審査時の76.7%とほぼ同様な成績であった。
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