臨床分離セフェム耐性 (cefaclor (CCL) MIC≧12.5μg/mL)
Escherichia coliに対するcefteram pivoxil (CFTM-PI) の
in vitroおよび
in vivo抗菌活性を他の経口抗菌薬と比較した。セフェム耐性
E.coli37株に対するcefteram (CFTM;CFTM-PIの活性体) のMIC
90は3.13μg/mLで, cefditoren (CDTR;6.25μg/mL), cefpodoxime (CPDX;25μg/mL), cefdinir (CFDN;25μg/mL), cefixime (CFIX;50μg/mL), amoxicillin (AMPC;>100μg/mL), CCL (>100μg/mL) より小さくニューキノロン薬のnorfloxacin (NFLX;3.13μg/mL) と同程度であった。セフェム感受性
E.coli25株に対する各薬剤のMIC
90は, CDTR (0.2μ;g/mL)<CFIX (0.39μg/mL)<CFTM (0.78μg/mL)<CPDX (3.13μg/mL), CFDN (3.13μg/mL), CCL (3.13μg/mL), AMPC (3.13μg/mL) の順であり, セフェム耐性株と感受性株のMIC
90の差はCFTMにおいてもっとも小さかった。セフェム耐性
E.coli 37株はいずれもCCL分解活性を有していたが, CCL以外のセフェム薬に対する分解活性は検出されなかった。また, セフェム耐性
E.coli TK-776株によるマウス尿路感染モデルに対するCFTM-PIの治療効果は, そのMICをほぼ反映してcefditoren pivoxil, CFDN, CCL, CFIXよりも強かった。
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