日本化学療法学会雑誌
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51 巻 , 6 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 正岡 徹
    2003 年 51 巻 6 号 p. 321-324
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    血液疾患患者などでは好中球減少時に発熱がよく見られる。これらの症例では血液培養の陽性率は低く, これまで敗血症疑い, 不明熱などと呼ばれてきた。しかしこれら症例の多くが抗菌薬, または抗真菌薬によって解熱することから感染症であると考えられていたが, 抗菌薬の臨床研究などからは感染症の確証に欠けるとして, 除外, 不適格などとされてきた。しかし, これら症例の病状の進行が速く, 早期に重症化するものが多いこと, 原疾患の治療の成否に大きく影響することなどから, このような病態の重要性が認識され, このような症例をfebrile neutropenia (以下FN) と呼んで感染症として扱うべきことが提唱され, その治療研究が行われ, 現在多くの国がFNを抗菌薬の適応症として承認している。また原因菌不明の疾患であることからその経験的治療のガイドラインがアメリカ感染症学会などから発表され, 改訂が繰り返されている。われわれはこのような世界の情勢からFN研究を日本でも進めるべきであると考え, 1998年にガイドラインの日本版を発表し, そのガイドラインの実証的研究を行ってきた。またFNの日本名としては好中球減少時の発熱が適当ではないかと考えている。今回は日米のガイドラインの差異, 今後の改定の方向などを中心に日本の現状について述べた。
  • 松島 敏春, 河野 茂, 渡辺 彰, 阿部 庄作, 青木 信樹, 久保 恵嗣, 杉山 幸比古, 工藤 翔二, 石ヶ坪 良明, 下方 薫, 平 ...
    2003 年 51 巻 6 号 p. 325-339
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    日本呼吸器学会の成人市中肺炎診療ガイドラインを適用して実施された成人市中肺炎実態調査の一環として, ガイドラインによって層別された軽症~ 中等症の肺炎のうち, 原因菌不明の細菌性肺炎 (タイプA), 原因菌を推定し得た細菌性肺炎 (タイプB) および一部の特殊病態下肺炎 (タイプE) に対して投与された第2世代セフェム系抗菌薬のcefotiamについて臨床効果と細菌学的効果, 安全性を検討した。タイプA, タイプB, タイプEに対するCTMの有効率はそれぞれ80.5%(268/333), 81.7%(49/60), 85.7%(12/14) と20年前の実用化当時と同様に高く, 本薬の有用性をあらためて示すものであった。また, タイプAとタイプBの有効率が同等であることは, 原因菌が不明であってもこのガイドラインの鑑別法によって細菌性肺炎を正確に抽出・層別し得ることを意味し, ガイドラインの有用性を裏づけていた。投与前にはStreptococcus pneumoniae, Haemophilus influenzae, Staphylococcus aureus, Klebsiella pneumoniaeが多く分離されたが, これらの例に対する有効率はそれぞれ89.8%(44/49), 86.7%(26/30), 80.0%(12/15), 83.3%(10/12) と高く, 菌消失率もそれぞれ88.5%(23/26), 87.5%(14/16), 85.7%(6/7), 100%(6/6) と高かった。以上より, cefotiamのように20年を経過した抗菌薬であっても, 成人市中肺炎についてはガイドラインを適用して病型を鑑別し, 投与適応とされる病型を中心に投与することにより以前と変わらない高い臨床効果の得られることが示されると共に, ガイドラインの有用性が裏づけられた。
  • 横山 隆, 竹末 芳生, 重田 文弥
    2003 年 51 巻 6 号 p. 340-346
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    β-ラクタマーゼ阻害剤配合ペニシリン製剤であるスルバクタムナトリウム/アンピシリンナトリウム (ユナシン (R)-S静注用) を穿孔性腹膜炎に対して使用し, 以下の結果を得た。本調査に組み入れられた36例中, 有効性評価対象は22例で, その内訳は, 虫垂穿孔性腹膜炎11例, 十二指腸穿孔性腹膜炎9例, 胃潰瘍穿孔性腹膜炎1例, 外傷性小腸穿孔性腹膜炎1例であった。これらの有効率は90.9%(20/22例) であり, 原因菌が分離同定された10例における有効率は80.0%(8/10例) であった。細菌学的効果に関しては, 原因菌12株中10株が「消失」であった。安全性に関しては, 本調査に組み入れられた36例中1例において, AST (GOT), ALT (GPT) およびALP上昇の副作用が認められた。
  • 伊藤 重彦, 中村 司朗, 村谷 哲郎, 松本 哲朗
    2003 年 51 巻 6 号 p. 347-351
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    Tazobactam/piperacillin (TAZ/PIPC) が有効であった基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ (ESBL) 産生Escherichia coliによる急性腎盂腎炎を経験した。症例は63歳, 男性で, 平成14年7月30日, 転落事故による胸部外傷で人院した。血気胸に対して胸腔ドレナージが, 多発肋骨骨折による疼痛管理で硬膜外チューブが挿入された。また感染予防目的で入院直後から7日間cefazolinが投与された。尿道カテーテルを留置した翌日 (入院12日目) に38.8℃の発熱を認め, その後も悪寒戦'1栗を伴う弛張熱が続いた。人院16日目の血液および尿検体からESBL産生大腸菌が分離されたため, ESBL産生大腸菌による急性腎盂腎炎の診断でただちにTAZ/PIPC (2.591日2回) を6日間投与したところ速やかに解熱した。TAZ/PIPC中止1週間目より急性腎盂腎炎が再発したため, さらにTAZ/PIPC (2.591日2回) を10日間投与した。起炎菌の保有するβ-lactamaseの塩基配列を決定したところ, UOE-2 (CTX-M-14) 型ESBLおよびTEM-1を産生する大腸菌であった。TAZ/PIPCはESBL産生大腸菌による尿路感染症に有用であった。今後ESBL産生菌の分離頻度は増加すると考えられ, ESBL産生菌による感染症の可能性を常に考慮しておくことが重要である。
  • 特殊病態下感染症における抗菌薬治験の手引き作成委員会報告書 (案)
    砂川 慶介
    2003 年 51 巻 6 号 p. 352
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
  • 二木 芳人, 小田切 繁樹, 青木 信樹, 松森 浩士, 佐々木 一尋
    2003 年 51 巻 6 号 p. 354-356,374
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
  • 長谷川 廣文, 斎藤 厚
    2003 年 51 巻 6 号 p. 375-384
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
  • 荒川 創一, 小野寺 昭一, 丸尾 彰範
    2003 年 51 巻 6 号 p. 385-389
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
  • 砂川 慶介, 岩田 敏
    2003 年 51 巻 6 号 p. 390-394
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
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