日本化学療法学会雑誌
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52 巻 , 10 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 山田 陽城
    2004 年 52 巻 10 号 p. 547-555
    発行日: 2004/10/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    漢方薬はしばしば現代医学で治療が困難な疾病に対し一定の治療効果を示すことから, 現代医療の中で重要な役割を果たしている。新薬の作用が疾病の原因に対し特異的であることが多いのに対し, 漢方薬の作川は患者の全身症状の異常を正常化することを特徴としている。漢方薬は古典の「傷寒論」にあるように感染症の治療にも用いられ, 感染の進行度と体の抵抗力の低下に従い異なる処方を使い分けることができる。漢方薬はウィルス性肝炎, インフルエンザウイルス, MRSA, ヘリコバクターピロリ感染など種々の感染症に有効であることが基礎および臨床研究により認められている。その作用は原因菌に対する直接的な作川と免疫調節作川を通じた生体防御作用によることが多い。以上より漢方薬は特に体力の低下した高齢者の感染症の重症化などを予防することが期待される。
  • 村谷 哲郎, 小林 とも子, 後藤 令子, 和田 明子, 有馬 純徳, 大隈 雅紀, 薬師寺 博子, 小田原 ゆう子, 重高 正行, 大久保 ...
    2004 年 52 巻 10 号 p. 556-567
    発行日: 2004/10/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    1998~2004年までの間に九州・山口地区で分離された基質特異性拡張型β-lactamase (ESBL) 産生Escherichia coliのうち, 31施設133人から分離され, ESBLの構造遺伝一子まで決定された143株を用い, 各種薬剤の抗菌力を検討した。ESBLtypeの内訳は, UOE-2 (CTX-M-14, -18) type34, CTX-M-2type43, CTX-M-3type17, UOE.1 (CTX-M-15) type24, CTX-M-12type3, SHV-12type20, TEM type2株であった。UOE-2およびCTX-M-2type産生株に対しては, ceftazidime, cefepimeおよびaztreonamが, TEMおよびSHV typeに対してはcefotaxime, cefpiromeおよびcefepimeのMICが比較的低い値を示したが, cephalosporinsおよびpenicillinsのMICは高く, 特に経口薬のMICはそれぞれのbreakpoint MICと比較して高い値を示した。Carbapenemsの抗菌力が最も強く, meropenemは0.25, imipenem0.5μg//mLですべての株の発育を阻止した。8位にmethoxy基を有するcephamycinsの抗菌力も強く, latamoxefは8μg/mLで, flomoxefは4μg/mLですべての株の発育を阻止し, cefmetazoleは, 1株32μg/mLを示す株が存在したが, その他は, そのbreakpointMICである16μg/mLで発育を阻止した。β-lactamase阻害薬との合剤では, CTX-Mtypeに対しては, piperacillin/tazobactamが, TEMおよびSHVtypeではcefoperazone/sulbactamの抗菌力が強かった。Ampicillin/sulbactamおよびamoxicillin/clavulanicacidはそれぞれの単剤よりも明らかにMICは改善されたが, Breakpoint MIC以下とならない株が多数存在した。β-lactams以外では, quinolones, tetracycline, ST合剤およびgentamicinの感受性率は低く, minocyclineおよびfosfomycinはUOE-2 typeを除いて, 75%以上の感受性率を有していた。ESBL産生菌に有効な薬剤は限られており, また院内感染により拡がりやすい耐性菌であるため, 早期検出, 早期対策を行う必要がある重要な耐性菌である。
  • 山藤 満, 佐藤 吉壮, 岩田 敏, 秋田 博伸, 砂川 慶介
    2004 年 52 巻 10 号 p. 568-573
    発行日: 2004/10/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新生児領域で最も一般的に使われている抗菌薬の蛋白結合率に及ぼすアルブミン最の影響, 新生児の在胎週数別, 出生体重との相関について検討した結果, ampicillin (ABPC) の蛋白結合率は, アルブミン量に相関せず傾向として成人のそれに比較してやや高値上示した。しかし, 他の6薬剤 (cefotaxime (CTX), flomoxef (FMOX), ceftazidime (CAZ), cefozopran (CZOP), ceftriaxone (CTRX), aztreonam (AZT)) では成人 (参考文献比較) に比較して同等もしくは低値であった. また, 在胎週数による蛋白結合率上37週未満と37週以上で検討した結果, CTXは37週未満19.7%, 37週以上30.2%と有意に37週未満において蛋白結合率が低かったが, 他の6薬剤では顕著な差上認めなかった。また, 出生体重2,500g未満の群と2,500g以上の群の間で蛋白結合率上比較した結果, CZOPでは2, 500g未満で蛋白結合率が有位に高かったが, 他の6薬剤では両群問に顕著な差上認めなかった。しかしながら, 在胎週数および出生体重別では早産児 (在胎週37週未満), 低出生体重児 (出生体重2,500g未満) において成人と比較して総じて蛋白結合率は低値上示す傾向が認められた。
    今回検討した薬物の体内動態パラメータ値から, 血漿中薬物遊離形分率の上昇はこれら抗菌薬の有効性, 安全性には有意な影響上与えるものではないことが推定された。
  • 山藤 満, 佐藤 吉壮, 岩田 敏, 秋田 博伸, 砂川 慶介
    2004 年 52 巻 10 号 p. 574-582
    発行日: 2004/10/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新生児領域における遊離ビリルビン濃度に与える抗菌薬の影響について検討した。Ampicillin (ABPC), cefotaxime (CTX), nomoxef (FMOX) の3薬剤は総ビリルビン濃度に対する遊離形ビリルビン分率 (遊離ビリルビン比 (UB/TB)) を増加させ, cefozopran (CZOP), ceftazidime (CAZ) の2薬剤はUB/TBの増加を中等度に増加させたが, ceftriaxone (CTRX), aztreonam (AZT) の2薬剤はほとんど影響を与えなかった。出生体重別の検討では, ABPC, CTX, FMOX, CAZ, CZOP, の5薬剤で低出生体重児においてUB/TBを増加させる傾向が認められたが, CTRX, AZTの2薬剤では体重によるUB/TBへの影響の差異は認めなかった。一方, コントロール群に比較しすべての薬剤投与時において総ビリルビン濃度は低値を示し, 有意差を認めた。一方, 遊離ビリルビン濃度もすべての薬剤投与時において低下傾向を示したが, その程度はわずかであることが認められた。以上の結果から, 今回検討した7種の抗菌薬はビリルビンの血漿蛋白結合を阻害する傾向は認められたが, 遊離形ビリルビン濃度をほとんど変化させず, 新生児領域での使用は安全性が高いと思われた。
  • 抗菌薬投与に関連するアナフィラキシー対策のガイドライン(2004年版)
    斎藤 厚, 砂川 慶介, 中島 光好, 炭山 嘉伸, 池澤 善郎, 比嘉 太, 佐々木 緊, 矢野 裕二
    2004 年 52 巻 10 号 p. 583-593
    発行日: 2004/10/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
  • 戸塚 恭一, 斎藤 篤, 佐藤 淳子, 谷川原 祐介, 二木 芳人, 堀 誠治, 宮崎 修一, 相沢 一雅, 大谷 剛, 北村 正孝, 古賀 ...
    2004 年 52 巻 10 号 p. 595-597
    発行日: 2004/10/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
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