日本化学療法学会雑誌
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53 巻 , 3 号
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  • 金山 明子, 高橋 裕子, 内野 卯津樹, 長谷川 美幸, 佐藤 弓枝, 小林 寅哲, 金子 明寛
    2005 年 53 巻 3 号 p. 177-182
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    Enterococcusはヒトの腸内常在菌として知られているが, 旦和見感染症を起こすことも報告され時には敗血症を惹起する。本菌による菌血症の治療にはアミノ配糖体薬とペニシリン系薬の併用療法が一つの治療方法として用いられている。今回は血液由来Enterococcusにおけるアミノ配糖体高度耐性 (highlevel aminoglycoside-resistant: HLAR) 株の薬剤感受性三および耐性遺伝子について検討した。
    2001年2月から2002年2月に採取された血液検体6,730検体よりEnterococcus 149株 (22%) を検出した。内訳はEnterococcus faecalisが94株 (63.1%) と最も多く, 次いでEnterococcus faecium 41株 (27.5%) と両菌種で90.6%を占めた, Enterococcus 149株中HLAR株は計54株 (36.2%) 認められ, E. faecalisの耐性率50.0%に比較しE. faeciumは4.9%と低く, 菌種による差がみられた。アミノ配糖体修飾酵素遺伝子をPCRにより検索し, 54株中49株 (90.7%) にaac (6')-aph (2'') 遺伝子が検出された。また今回検討したいずれの耐性遺伝Cも検出されなかった5株を用いgentamicin (GM) 不活化能に関する検討を行った結果, GMの失活を認めた。これらHLAR 54株に対するperdcillin G (PCG), vancomycin (VCM), teicoplanin (TEIC), linezolid (LZD), telithromycin (TEL). gatifloxacill (GFLIX) のMIC測定では, 耐性株はPCG, TEL, GFLXに約4~44%認められた。今回の検討ではVCM, TEIC, LZDに対して耐性株は認められず, IILARによる感染症においてこれらは重要な治療薬となると示唆された。
  • cefdinirを対照薬とした第III相二重盲検比較試験
    荒田 次郎, 清水 宏, 渡辺 晋一, 宮地 良樹, 岩月 啓氏, 古江 増隆, 小野 真, 佐藤 智秀, 岩崎 甫
    2005 年 53 巻 3 号 p. 183-206
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    経口ケトライド系抗菌薬であるtelithromycin (TEL) の皮膚科領域感染症に対する有効性および安全性を検討するため, cefdinir (CFDN) を対照薬とした二重盲検, 無作為化, 最小化割り付け, 並行群間, 非劣性比較試験を実施した。深在性皮膚感染症を対象疾患として, TELは1回600mg, 1日1回 (TEL群), CFDNは1回100mg, 1日3回 (CFDN群) いずれも5日間投与とした。
    1. 臨床効果
    臨床効果解析対象228例に対する有効率は, TEL群88.9%(104 117), CFDN群82.9%(92/111), 両群の有効率の差 (TEL群-CFDN群) とその両側95%信頼区間は6.0%[-3.9, 15.9] で, 当該区間の下限値が非劣性限界値-15%を上回ったことから, 臨床効果におけるTELのCFDNに対する非劣性が検証された。
    2. 細菌学的効果
    細菌学的効果解析対象223例のうち判定可能であった143例における消失率は, TEL群98.6%(71/72), CFDN群93.0%(66/71) で, 投与前分離菌216株の菌消失率はTEL群100.0%(114 114), CFDN群94.1%(96/102) であった。
    3. 安全性
    安全性解析対象245例のうち有害事象の発現が不明であった3例を除く242例における副作用発現率は, TEL群30.6%(37 121), CFDN群35.5%(43 121) であり, 両群間に有意差は認められなかった (Fisher直接確率検定p=0.495)。
    以上の成績より, TEL1回600mg1日1回5日間投与は皮膚科領域感染症の治療に対し, 高い臨床的有用性が期待できるものと考えられた。
  • 荒田 次郎, 清水 宏, 渡辺 晋一, 宮地 良樹, 岩月 啓氏, 古江 増隆, 小野 真, 佐藤 智秀, 岩崎 甫
    2005 年 53 巻 3 号 p. 207-224
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    経口ケトライド系抗菌薬であるtelithromycin (TEL) について, その皮膚への移行性を検討する臨床薬理試験, および浅在性皮膚感染症, 二次感染, 膿瘍性疾患を対象疾患としてTEL600mg 1日1回5日間投与による第III相一般臨床試験を実施した。
    1.皮膚組織移行性 (臨床薬理試験) 解析対象13例におけるTEL600mg単回投与5時間20分~6時間35分後の皮膚組織 (湿重量) 中TEL濃度の平均値は0.64μg/g, ほぼ同時間帯の血漿中TEL濃度の平均値は0.38μgmLであり, 移行率 (組織中TEL濃度/血漿中TEL濃度) の平均値は1.50であった。
    2.臨床効果
    臨床効果解析対象80例に対する有効率は81.3%(65/80) であった。疾患群別の有効率は, 浅在性皮膚感染症96.0%(24/25), 二次感染85.7%(18/21) および膿瘍性疾患67.6%(23/34) であった。
    3.細菌学的効果
    細菌学的効果解析対象78例のうち判定不能例11例を除く67例における消失率は88.1%(5967), 投与前分離菌114株に対する菌消失率は93.0%(106/114) であった。
    4.安全性
    安全性解析対象98例のうち有害事象の発現が不明であった3例を除く95例における副作用発現率は30.5%(29/95) で, その重症度は軽度または中等度であった。
    以上の結果から, TELは皮膚組織への良好な移行性を示し, TEL600mg 1日1回5日間投与により皮膚科領域感染症に対して臨床的有用性が期待できると考えられた。
  • 野口 昌良, 久保田 武美, 保田 仁介, 三鴨 廣繁, 小野 真, 稲葉 陽子, 岩崎 甫
    2005 年 53 巻 3 号 p. 225-238
    発行日: 2005/02/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    経口ケトライド系抗菌薬であるtelithromycin (TEL) の女性生殖器組織への移行性ならびにChlamydia trachomatisまたはNeisseria gonorrhoeaeによる子宮頸管炎患者に対する有効性および安全性について検討し, 以下の成績を得た。
    1.女性生殖器組織移行性 (臨床薬理試験)
    解析対象11例におけるTEL600mg単回経術投与3時間~7時問15分後の女性生殖器組織中濃度の平均値は, 子宮膣部1.22μg/g, 子宮頸部1.97μg/g, 子宮内膜2.37μg/g, 子宮筋層2.61μg/gであり, 移行率 (組織中TEL濃度/血漿中TEL濃度) は2.29~4.90であった。
    2.臨床効果
    TEL 600mg, 1日1回5日間投与による投与開始14日後および28日後の臨床効果解析対象 (各53例および50例) における有効率は, 14日後が81.1%(43 53), 28日後が96.0%(48 50) であった。
    3.細菌学的効果
    投与開始14目後および28日後の細菌学的効果解析対象 (各53例および50例) における消失率は, 14日後が81.1%(43/53), 28日後が96.0%(48 50) であった。
    C. trachomatisの菌消失率は, 14日後が80.4%(3746), 28日後が95.3%(41/43), N. gonorrhoeaeの菌消失率は, 14日後が90.0%(910), 28日後が100, 0%(9 9) であった。
    4.安全性
    安全性解析対象58例のうち発現不明例2例を除く56例における副作用発現率は26.8%(1556) であった。発現した副作用の重症度はすべて軽度または中等度であった。
    以上のとおり, TELは女性生殖器組織に良好な移行性を示すとともに, 600mg1日1回5日間投与により子宮頸管炎に対して高い臨床的有用性を認めた。
  • 2005 年 53 巻 3 号 p. 241
    発行日: 2005年
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
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