2005年5月から7月に, 各種臨床材料から分離されたCTX-M-2グループβ-ラクタマーゼ産生
Proteus mirabilis148株に対し, 各種抗菌薬のMICを測定した。その結果, β-ラクタム系抗菌薬であるceftibuten, ceftazidime, cefmetazole, latamoxef, imipenem, meropenem, aztreonamのMIC
90は順に, 1μg/mL, 0.5μg/mL, 4μg/mL, ≦0.25μg/mL, 2μg/mL, ≦0.25μg/mL, 2μg/mLと良好な感受性を示した。一方, ampicillin, piperacillin, cefazolin, cefotaximeのMIC
90は,≧256μg/mLと高値を示した。テトラサイクリン系抗菌薬であるminocyclineのMIC
90は128μg/mLと高く, アミノグリコシド系抗菌薬のamikacin, tobramycin, gentamicinのMIC
90は順に8μg/mL, 16μg/mL, 16μg/mLであった。ニューキノロン系抗菌薬であるlevofloxacin, ciprofloxacin, gatifloxacinは幅広いMIC分布を示し, それらのMIC rangeは, 順に≦0.25~≧256μg/mL, ≦0.25~≧256μg/mL, ≦0.25~128μg/mLであった。またMIC
90は, すべて32μg/mLであった。Extended spectrum β-lactamase (ESBL) 産生菌は医療関連施設での感染対策上, 重要な菌である。よって各種抗菌薬の感受性検査は, さらに重要視されよう。
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