日本化学療法学会雑誌
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55 巻 , 6 号
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  • 日暮 芳己, 小林 維斗, 森屋 恭爾, 小池 和彦
    2007 年 55 巻 6 号 p. 435-440
    発行日: 2007/11/10
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    2000年から2004年の5年間に血液培養から分離したPseudomonas aruginosa 67株を対象に各種抗菌薬の最小発育阻止濃度 (MIC) を測定し, カルバペネム系抗菌薬の最適投与方法をMonte Carlo Simulation (MCS) 法により検討した。meropenem (MEPM), biapenem (BIPM) のMIC90は16μg/mL, imipenem/cilastatin (IPM/CS) は32μg/mL, panipenem (PAPM) は64μg/mFLであった。最も低いMIC90はciprofloxacin (CPFX) の2μg/mLであった。
    Class B β-lactamase産生株は1株 (15%), 多剤耐性緑膿菌は3株 (45%) であった。MCSの結果より, MEPM 0.5g×3/日の投与がTimea boveMIC50%における最も高い達成確率を示した。この結果より, MEPM0.5g×3/日の投与は高い臨床効果が期待できると思われる。
  • 山本 善裕, 柳原 克紀, 栗原 慎太郎, 中村 茂樹, 関 雅文, 泉川 公一, 掛屋 弘, 河野 茂, Nagasaki Respir ...
    2007 年 55 巻 6 号 p. 441-450
    発行日: 2007/11/10
    公開日: 2011/09/13
    ジャーナル フリー
    今回, 65歳以上の慢性呼吸器疾患の二次感染に対するgatifloxacin (GFLX) 1回100mg, 1日2回投与の有用性を客観的に検証するため, 同じニューキノロン系抗菌薬であるlevonoxacin (LVFX) を対照薬として有用性を比較検討した。
    2006年1月から2007年4月の間に, 長崎大学第二内科および関連病院を受診した, 65歳以上の慢性呼吸器疾患の二次感染患者72例を対象とし, GFLX1回100mg1日2回投与群, LVFX1回200mg1日2回投与群の2群に無作為に割付を行った。投与期間は7日間とした。
    本試験の対象72例中, 臨床効果解析対象60例 (GFLX群; 33例, LVFX群; 27例) における有効率は, GFLX群78.8%(26/33), LVFX群70.4%(19/27) であった。副作用については両群とも認められず, 臨床検査値異常がGFLX群4例において認められたがいずれも重篤なものではなかった。
    65歳以上の高齢者慢性呼吸器疾患の二次感染に対して, GFLXの1回100mg1日2回投与は, LVFX1回200mg1日2回投与と同等もしくは同等以上の有用性を示すことが示唆された。
  • 中村 守男
    2007 年 55 巻 6 号 p. 451-462
    発行日: 2007/11/10
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    [目的] 慢性呼吸器疾患の二次感染に対してgatinoxacin (GFLX) またはlevofloxacin (LVFX) を5日間投与することの有用性を比較検討した。本研究では治療期間の短縮に加えて, 医療経済性についても検討を行った。
    [対象および方法] 2006年9月から2007年4月の間に, 慶應義塾大学病院呼吸器内科および関連病院を受診した慢性呼吸器疾患の二次感染患者74例を対象とした。薬剤割付はGFLX群 (65歳以上: 1回100mgl日2回投与, 65歳未満: 1回200mg1日2回投与), LVFX群 (1回200mg1日2回投与) の2群に無作為割付を行い, 投与日数は5日間とした。
    [結果] 対象74例において有効性を61例 (GFLX群: 32例, LVFX群: 29例), 副作用を74例 (GFLX群: 37例, LVFX群: 37例), 臨床検査値異常を63例 (GFLX群: 30例, LVFX群: 33例) で評価した。臨床効果の有効率はGFLX群で90.6%(29/32), LVFX群で89.7%(26/29) であり, ほぼ同等の結果が得られた。副作用はGFLX群で2例, 臨床検査値異常はGFLX群で1例, LVFX群で1例認められたがいずれも軽度であった。
    [結論] 慢性呼吸器疾患の二次感染に対する標準的な治療は抗菌薬7日~14日間投与である。しかし, 本研究の結果から両群とも5日間投与において高い有効性が得られ, 安全性も高かったことから治療期間短縮の有用性が示唆された。医療経済性の側面からは, GFLXはLVFXに比べて薬価が安価なため薬剤費を低額に抑えることができるといえる。以上より, 慢性呼吸器疾患の二次感染に対してGFLXを5日間投与することは有用であると考えられた。
  • 岩田 敏, 公文 裕巳, 二木 芳人, 青木 信樹, 賀来 満夫, 和田 光一, 河野 茂, 砂川 慶介, 三鴨 廣繁, 竹末 芳生, 後藤 ...
    2007 年 55 巻 6 号 p. 463-472
    発行日: 2007/11/10
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    細菌感染症の治療にあたっては優れた抗菌力, 抗菌スペクトラムを有する抗菌薬の使用が求められるが抗菌薬の投与計画は薬物動態も加味して立てられる必要がある。特に, β-ラクタム系抗菌薬においては, PK/PDの観点から“Time above MIC”を基に投与間隔を決定することが肝要である。
    Ceftriaxone (CTRX) は, 強い抗菌力と広範囲な抗菌スペクトラムを有するセフェム系注射用抗菌薬で, 血中半減期が非常に長いという薬物動態上の特徴から, 1日1回の投与で十分な作用を示すと考えられ, 社団法人日本化学療法学会会員からも本用法による治療が強く望まれている抗菌薬である。
    今回, 各種小児細菌感染症に対するCTRX 1日1回投与の現状に関する調査を実施した結果, 回答医師の51%(28/55名) がすでにCTRXを1日1回投与で使用していた。CTRXの1日1回投与での投与量および投与日数は, 入院で50~59mg/kg・5日間, 外来で50~59mg/kg・3日間であった。
    CTRXの1日1回用法が追加された場合は, 外来治療の可能性, 入院設備のない施設での治療の可能性, 患者・家族のQOLの維持, 医療費の軽減がメリットとして多く挙げられた一方, デメリットとしては, 患者の緊急時の対応の困難性や薬物アレルギーへの対応リスクが多く挙げられていた。CTRX 1日1回投与を使用したいとする意向は, 入院では51%, 外来では80%であった。しかし, 利便性からの乱用を危惧する意見も出され, また「抗菌薬投与に実地医家が熟達していない」との意見もあるため, 適正使用のための情報提供が必要と考えられた。
  • 山根 隆史, 速見 浩士, 内田 洋介, 江田 晋一, 西山 賢龍, 川原 元司, 中川 昌之
    2007 年 55 巻 6 号 p. 473-478
    発行日: 2007/11/10
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    2004, 2005年に, 鹿児島大学病院泌尿器科の入院あるいは外来の複雑性尿路感染症患者から分離された菌株のうち, Staphylococcus aureus 9株, Enterococcus faecalis 13株, Escherichia coli 41株, Klebsiella spp. 17株, Pseudomonas aeruginosa 44株の計124株を抗菌薬の最小発育阻止濃度 (MIC) 測定の対象とした。
    S. aureus, E. faecalisに対してはvancomycin, teicoplanin, arbekacinの3薬剤が強い抗菌力を示した。E. faecalisにはampicillinとpanipenem, imipenemが強い抗菌力を示した。E. coli, Klebsiella spp.に対してはカルバペネム系, セフェム系抗菌薬が強い抗菌力を示したが, フルオロキノロン耐性E. coliの分離頻度は当科からの過去の報告データと比較すると, 増加していた。P. aeruginosaではカルバペネム系抗菌薬低感受性株の増加がみられ, 多剤耐性株も6株 (13.6%) 認められた。
    測定の時点で, カルバペネム系抗菌薬はMRSAを除く複雑性尿路感染症患者由来株に対して強い抗菌力 (MEPMについては, 各菌種の感性率はE. faecalis, E. coli, Klebsiella spp.では100%, P. aeruginosaでは93.2%) を保持していたがP. aeruginosaの耐性化の動向には今後も継続して注意する必要がある。
  • 2007 年 55 巻 6 号 p. 510
    発行日: 2007年
    公開日: 2011/08/04
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