地学教育
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68 巻 , 1 号
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原著論文
教育実践論文
  • 伊藤 信成, 山縣 朋彦, 浜部 勝, 西浦 慎悟, 三戸 洋之
    2015 年 68 巻 1 号 p. 13-28
    発行日: 2015/05/31
    公開日: 2016/07/20
    ジャーナル フリー

    平成23年度の学習指導要領の改訂により,多くの高校で理科3分野の基礎科目を履修することとなり,地学の履修者はこれまでよりも増加している.履修者が増加傾向にあるこの時期に,効果的な教材を提供することは,天文教育・普及の観点から重要である.また天文教材についてそれほど詳しくない教員を支援する面からも,効果的な教材の開発は不可避である.恒星の色は等級と並び最も基本的な観測量であり,恒星の表面温度と密接な関係を持っている.また恒星の色の違いは肉眼でも容易に識別できるため,恒星の色の違いについて考えることは高校生にとっては親しみやすいテーマと考えられる.しかしながら等級に着目する教材に比べ,恒星の表面温度に着目する実習型教材は少ない.そこで本論文ではB, V, Rc, Icの4バンドの撮像データから求めた恒星の明るさと黒体放射スペクトルを比較することで,星の表面温度を推定する教材を開発した.教材用の画像データは,国立天文台から公開されているアーカイブデータを用いた.この教材では異なる波長で観測された星の明るさを表計算ソフトに入力することで半自動的に星の表面温度を推定できる.この教材の有効性を確認するため,三重大学主催の公開セミナーにおいて教材を使った実習を行った.セミナー参加者は高校1年生から3年生までの37名で,全員が地学基礎は未履修であった.実習の結果,90%の実習生が満足との回答を得ることができた.これらの結果から,今回開発した教材は,天文学の知識をほとんど持ち合わせていない生徒に対しても学習効果があるものと言える.

  • ―北海道有珠火山を題材とした学習プログラム―
    平岡 瑞恵, 岡村 聡
    2015 年 68 巻 1 号 p. 29-39
    発行日: 2015/05/31
    公開日: 2016/07/20
    ジャーナル フリー

    高等学校地学の教科書では,火成岩の多様性は結晶分化作用に重点が置かれ,それ以外の火成岩生成説の記述は不十分である.また,偏光顕微鏡を用いた薄片観察が扱われているが,その観察と火成岩の多様性とを関連づけた解説はなされていない.これらの問題点を解決するために,北海道有珠火山を題材にした学習プログラムの開発を試みた.学習プログラムには,結晶分化作用のモデルを検証するための各種火成岩の噴出量の見積もりと比較,マグマ混合モデルを検証するためのケイ長質岩の肉眼および偏光顕微鏡観察が含まれる.

資料
  • ―小学校6年生を対象に行った質問紙調査と授業の結果から―
    土井 徹, 匹田 篤, 林 武広
    2015 年 68 巻 1 号 p. 41-52
    発行日: 2015/05/31
    公開日: 2016/07/20
    ジャーナル フリー

    小学校6年生を対象に,大気中の二酸化炭素濃度の日変化をどう考えるかについて調査した.その結果,以下の2点が明らかになった.

    (1)燃焼,生物の呼吸,植物の光合成による二酸化炭素の出入りについての学習を行う前は,「大気中の二酸化炭素が日中に濃く,夜は薄い」と考える児童が最も多く,学習後は「大気中の二酸化炭素が夜に濃く,日中は薄い」と考える児童が最も多くなる.

    (2)大気中の二酸化炭素濃度の日変化の仕方とその理由を考えさせる授業後は,多くの児童が二酸化炭素濃度の日変化の理由について既習内容と関係づけて理解するようになる.

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