地学教育
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72 巻, 3 号
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原著論文
  • 榊原 保志, 大日方 優輝, 山浦 攻, 藤岡 達也
    2020 年 72 巻 3 号 p. 69-82
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2020/04/04
    ジャーナル フリー

    中学校1年生を対象に単元「大地の成り立ちと変化」において,試行授業が行われた.その授業は,地震波の特性,地震が起こる仕組みなどを学んだ後に,地震が発生した際に身の回りで起こる災害を考え,どのような対処したら良いのかを考える授業である.そのねらいは地震についての理解や防災意識の向上の有効性を検証することである.その結果,次のことがわかった. 1)授業で生徒がよくわかったと回答した内容は,災害被害,地震の伝わり方であった. 2)よくわからなかったと回答した内容は地震の伝わる速さ揺れ方,プレートであった. 3)授業の結果,震度分布の特徴,震源分布の特徴,身近な地域で起こりうる災害の理解度が向上したとともに,地震について家族で話し合おうという動機づけにおいても効果があったと考えられる. 4)地震についての単元内に防災教育の内容を入れるには時間的に無理があり,理科の授業と連動する防災教育のため時間の必要性が示された.

資料論文
解説論文
  • 廣木 義久
    2020 年 72 巻 3 号 p. 107-112
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2020/04/04
    ジャーナル フリー

    直径2 mmの粒子は礫なのか砂なのか,という質問に対する回答について考察した.地質学者や堆積学者は堆積物や堆積岩を礫(礫岩),砂(砂岩),泥(泥岩)のいずれかに分類することができればよく,堆積物や堆積岩の中に含まれる直径2 mmの特定の粒子を礫と呼ぶべきか砂と呼ぶべきか,ということを問題にすることはない.粒子は一般に不規則な形をしており,直径が2 mmちょうどの完全な球からなる粒子は自然には存在しない.直径約2 mmの粒子は直径2 mmより大きな礫と分類されるか,直径2 mmより小さな砂と分類されるかのいずれかである.

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