日本畜産学会報
Online ISSN : 1880-8255
Print ISSN : 1346-907X
ISSN-L : 1880-8255
38 巻, 10 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 主として1960年以降
    佐藤 泰
    1967 年 38 巻 10 号 p. 405-414
    発行日: 1967/10/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • II. 水酸化カルシウム溶液処理のコラーゲン繊維の性状におよぼす影響
    岡村 浩, 川村 亮
    1967 年 38 巻 10 号 p. 415-420
    発行日: 1967/10/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    For the puropose to know the influence of alkali on collagen fibers in liming using Ca(OH)2 or Ca(OH)2+Na2S, we carried out various experiments by combinating two typical conditions (mild or severe) at to the following factors, which had an influence on the liming condition; weight and freshness of skin and hide, temperture and period in liming and quantity and concentration of lime liquor.
    After the liming, some properties of collagen fibers, i.e., amounts of collagen solubility by lime solution, the contents of amide nitrogen, its digestibility by trypsin and amounts of Cr2O3 absorbed by hide substance were determined.
    As the results of the experiments, the following relations were recognized.
    In pure Ca(OH)2 liming, its concentration had no effect on the amounts of collagen solubility by lime solution, the contents of amide nitrogen and natures of collagen fibers, but in the case of adding Na2S to lime solution, the amounts of collagen solubility by lime solution were affected by the concentration of Na2S and Ca(OH)2.
  • Underfeedingの乳質およびカゼインミセル性状におよぼす影響
    有馬 俊六郎, 上山 英一, 仁木 良哉, 三河 勝彦, 江 柑柑
    1967 年 38 巻 10 号 p. 421-428
    発行日: 1967/10/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    アルコール不安定乳に関する一連の研究の中で,実状に即したUnderfeedingの乳質に与える影響について実験を行なつているが,今回はその影響を強めるため,同時に搾乳回数を増加させて,物理化学的な乳質およびカゼインミセルの性状の変化を追究した.
    その結果,搾り過ぎによるUnderfeedingは強く乳量,体重に影響し,牛乳のアルコール安定性,熱安定性を減少せしめた,しかし化学的な乳成分,カゼインミセル中の無機質量,カゼインミセルの大きさの分布およびDEAE-セルローズによる分割などにおいて,明確な変化は認められなかつた.ただカゼインミセルの電子顕微鏡図より,Underfeedingによつて生じたアルコール不安定乳のカゼインミセルが,正常乳に比較して,その表の性状において異なることが推察された.
  • I. 韓国牛,ヘレフォード牛およびF1の離乳前の発育の比較
    薛 東攝
    1967 年 38 巻 10 号 p. 429-434
    発行日: 1967/10/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    純粋交配による韓国牛15頭,ヘレフォード牛5頭,F1 15頭合計35頭の子牛について離乳期までの発育を比較し,ヘテローシスの有無を検討した.その際,有意の影響の認められた出生時の季節,性および母の年齢の影響の除去を試みた.
    例数が少ないので結論的にはいえないが,生時体重ではF1は両純粋種の平均値よ減り約8%大であつたが,これは有意でなかつた.しかし離乳時体重と1日増体量では両品種のいずれよりも大で,両品種の平均値より約10%大きいことを示した.
  • 麻生 和衛, 高橋 芳雄, 田中 米二
    1967 年 38 巻 10 号 p. 435-442
    発行日: 1967/10/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    大豆トリプシン•インヒビターが,生大豆の栄養阻害因子として雛に対して有害であるかどうかを,3種の大豆トリプシン•インヒビター(KUNITZのインヒビター,山本らの1,9Sインヒビター,BOWMANのアセトン不溶因子)を用いて試験した.その結果
    1. 従来報告されている増体率の低下,飼料摂取量の低下,膵臓肥大などの生大豆の栄養阻害作用が認められれた.
    2. 増体量への影響は,試験開始後3日目頃より認められた.
    3. 3種のトリプシン•インヒビターの間では,特に影響力の差は認められなかつた.
    4. 膵臓肥大は,腸内で阻害されるトリプシンを補うための機能亢進の結果として生じると考えられた.
    5. 栄養阻害機構の解明が試みられ,代謝エネルギー価,蛋白質消化率の測定,腸内容物のトリプシン活性およびトリプシン阻害活性の測定結果から,雛においては蛋白質の消化阻害が生じていると考えられた.
    6. 大豆トリプシン•インヒビターの作用に関する矛盾した報告についての考察が試みられた.
  • 2. 南西諸島の在来やぎについて
    鈴木 正三, 林田 重幸, 山内 忠平, 野沢 謙, 田中 一栄, 渡辺 誠喜, 西中川 駿, 庄武 孝義
    1967 年 38 巻 10 号 p. 443-452
    発行日: 1967/10/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    1961年から1964年にわたり,トカラ群島,奄美群島,五島列島,長崎県西海岸,種子島,屋久島および琉球諸島などに分布する肉用の在来やぎについて毛色,角の有無,肉髯,副乳頭の有無,血液型抗原G1,G2の有無,間性の6形質たつき調査し,また代表的個体についてはその体尺につき主要部位を計測し,在来やぎの遺伝的特徴を追求した.その結果次の事項が認められた.
    1) 五島列島,長崎県西海岸および種子島,屋久島,上三島の地域集団の肉用やぎには白色個体(I_)が多い.有色(ii)には褐色,黒褐色,黒色およびチョコレート色があるが,トカラ群島宝島の在来やぎは褐色斑を呈する.琉球諸島中のいくつかの離島にもこの種の毛色を呈する個体が多く分布している.
    角については在来やぎは有角を支配する常染色体性劣性遺伝子(p)をホモ接合体の形で有する.雑種化されると優性の無角遺伝子(P)およびそれと同時に間性を支配する劣性遺伝子(h)が流入する.純粋の在来やぎは肉髯を支配する1個の優性遺伝子(W)を欠き雑種化されたものにはこの遺伝子が存在する.副乳頭は殆んどこれを有するが,雑種化によりこれを欠くものが増加する.
    また在来やぎのG1抗原,G2抗原の存在を支配する両優性遺伝子の頻度は極めて高いが,雑種化によりその頻度が低下する.
    2) 体格は交通不便な孤島のものは一般に小型であるが,大部分のものはこの種のものとザーネン種との中間で体高は50~55cm,体長は51~62cmである.
    3) 遺伝形質の均質度は一般に孤島では高く在来種としての特徴が保有されている.交通便利にしてザーネン種その他の品種が導入される可能性の高い地域の集団では,その値は低く,雑種化の現象を反映するものと考えられる.即ち調査地域全域に亘つてその在来やぎは孤島では未だこの本由の特徴を保有しつつ生存しているが,その他の地域では雑種化されつつ飼養されているものと考えられる.
  • 西田 司一, 望月 公子, 塩田 俊朗, 海老原 英雄
    1967 年 38 巻 10 号 p. 453-461
    発行日: 1967/10/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    著者らはさきに('61)鶏精巣の間質内に精子が存在することを報告した.その後の研究によれば,その出現は鶏の系統と関係があるらしく考えられた.今回はその点を確かめるため,独立した15系統(3品種),184羽の材料について検査して,次のような結果をえた.
    1. 間質内に精子を認めうる場合には,多くは単独でなく,数個ないし十数個の集団をなして存在する(+)が,尾部の構造を確認できるものは少数であつた.連続切片で精査しても,単独精子のみの場合もあつた(±).
    2. 単独,集団いずれの場合も,多くは同一の切片中数ヵ所以上で認めることができた.
    3. +,±を合せれば,15系統中4系統で認められ,品種的には殆んどが白色レグホーン(W.L.)で,ニューハンプシャー(N.H.)で1例が認められたにすぎない.
    4. 出現例数は,+はW.L.で6例(3系統),N.H.で1例の計7例,±はW.L. 1系統で4例がみられた.出現率:+は3.80%,±は2.17%,両者を合せると5.98%であつたが,系統別にみると,+はE種鶏場B,C系でそれぞれ19.05,4.76%を示し,1種鶏場A系では14.29%,T牧場では6.66%であり,±は19,05%(E-B系)であつた.E種鶏場B系では+,±を合せると38.09%の高率を示した.
    5. 日令的には,+,±いずれも殆んどが7カ月令にみられ,1力年令で2例,2~3年令鶏では皆無であつた.2~3年令鶏は少数であるから,出現と日令の関係は確言はできない.
    6. 本現象と品種間には特殊な関係はないように考えられる.
    7. 本現象の最も多くみられたE種鶏場の系統の授精率は80%以上であつた.従つて授精率を極端に低下させるものではないであろう.その他の生理的意義も不明である.
    8. 間質内精子の成因について,2~3の可能性が考えられたが,やはり疑問は残された.
feedback
Top