日本畜産学会報
Online ISSN : 1880-8255
Print ISSN : 1346-907X
ISSN-L : 1880-8255
40 巻, 8 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • クリューガー L.
    1969 年 40 巻 8 号 p. 305-312
    発行日: 1969/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • III. プロトゾアによるバクテリア窒素利用程度
    阿部 又信, 神立 誠
    1969 年 40 巻 8 号 p. 313-319
    発行日: 1969/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    乳牛に15N標識尿素を投与して,その利用性を経路を追って量的に調べることを目的とした研究の一環として,反芻胃内でバクテリアNがプロトゾアによって利用される程度を調べた.その結果,15Nが糞中に排泄される際の傾向が主としているという前提のもとに,本実験条件下においては尿素-Nから合成されたバクテリア蛋白質のうち約40%はプロトゾアのN源として利用されたものと考えられた.
    さらにこれまで得た種々の知見をもとにプロトゾアの15N atom-% excessの経時変化を表わす理論函数を求め,その函数の傾向と実測値のそれとを比較して両者がよく一致することを確かめた.
    終りに,実験遂行上多大の協力をいただいた日本配合飼料株式会社研究場長西川哲三郎博士,ならびに同場第6研究室長粂野文雄博士に感謝の意を表する.また質量分析は秋山陽子氏の協力を得た.付記して感謝する.
  • VIII.燐脂質の存在下におけるカルボニル化合物の反応(その1)燐脂質と飽和アルデヒド混合物の加熱により生成するα,β-不飽和アルデヒドについて
    中西 武雄, 須山 享三
    1969 年 40 巻 8 号 p. 320-326
    発行日: 1969/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    筋肉あるいは肝臓燐脂質と飽和アルデヒドを100°,5時間窒素ガスを封入した封管で加熱を行ない,生成物の分離および同定を行なったところ,次のような結果が得られた.
    1. 燐脂質とn-バレルアルデヒドの混合物からは2-プロピル-2-ヘプテナール,燐脂質とn-ヘプトァルデヒドの混合物からは2-ペンチル-2-ノネナールが生成した.これらの物質は燐脂質の存在下で,飽和アルデヒドがアルドール縮合をして生成したものと考えられた.
    2. 燐脂質をニンヒドリン陽性のものと陰性のものに分け,それぞれ飽和アルデヒドと加熱した結果,ニンヒドリン陽性区分のみからα,β-不飽和のアルデヒドが生成した.この事から,アルドール縮合には燐脂質のアミノ基が関与していると考えられた.
  • V. 環境温度と生体反応の関係におよぼす第一胃内温の影響について
    山本 禎紀, 梅津 元昌
    1969 年 40 巻 8 号 p. 327-333
    発行日: 1969/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    第一胃内温と生体反応の関係を明らかにするため,めん羊2頭と山羊1頭を用い,第一胃ろう管から0°~50°Cの水投与および第一胃内に35°~48°Cの水を循環させて生体反応を観察した.
    1) 実験室温32.5°Cにおけるめん羊の熱性多呼吸は,0°,10°および20°C,1または2lの冷水投与によりただちに消失し,水投与直後の呼吸数の減少は,投与水量よりも投与水温に大きく影響された.実験室温20°Cにおける第一胃内温水循環時の熱性多呼吸の発現は,めん山羊とも,第一胃内温約45°Cで生じ,42°Cでは認められなかった.
    2) 心拍数は低および高温水循環時にいずれも増加し,低温水循環時の増加は震えと落着かない動作を伴うものであり,高温水循環時の増加は熱性多呼吸の発現に先行して生じた.
    3) 直腸温は第一胃内水投与と第一胃内水循環時に,いずれもわずかながら変化を認めたが,第一胃内温の変化に対する呼吸数の変化に比べ明確なものではなかった.
  • I. 草サイレージの水抽出液中の窒素分布
    大山 嘉信
    1969 年 40 巻 8 号 p. 334-340
    発行日: 1969/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    Nitrogen distribution was measured in water extract of grass silages from 25 field silos. Water soluble total nitrogen ranged from 38 to 78%, volatile basic N from 4 to 30%, α-amino N from 11 to 52%, of total nitrogen. The content of either amide N or peptide N was less than 2% of total N. No nitrate N was detected. The proportion of nitrogen not estimated as free or bound amino N, amide N or volatile basic N ranged from 11 to 25% of the total N.
  • XIII. 瀬戸内地帯で生産されたラジノクローバーの化学的成分と飼料 価値におよぼす生育段階と刈取回次の影響について
    三秋 尚
    1969 年 40 巻 8 号 p. 341-348
    発行日: 1969/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    瀬戸内地帯(岡山大学農学部附属農場)で生産されたラジノクローバーの飼料価値におよぼす1番刈草の生育段階と再生草の刈取回次の影響について1966年と1967年の両年にわたって検討した.
    1番刈草において生育がすすむにつれて,葉量,粗蛋白質,リン含量が減少し,粗繊維と粗リグニン含量が増加した.カルシウム含量は生育の初期にわずかに減少し,その後開花初期にわずかながら増加の傾向がみられた.DCP含量もまた1日あたり0.26%づつ低下したが,TDN含量はほとんど変化しなかった.
    開花初期頃に収穫した1~4番刈草の飼料成分含量は両年間に大差がなかった.そして刈取回数が増すにつれて粗繊維と粗リグニン含量が著しく減少した.1~4番刈草を含めた両年の平均DCP含量は22.0±2.5%.TDN含量は70.1±4.3%,カルシウム含量は1.71±0.16%,リン含量は0.42±0.06%であった.
    粗蛋白質(CP)と粗リグニン(CL)がDCPとTDN含量のそれぞれを推定するためのすぐれた成分で次の方程式を得た.DCP=-4.62+1.003 CP(推定値の標準誤差0.87),TDN=83.25-1.599 CL(推定値の標準誤差2.53),各成分含量は乾物中の%で示す.
  • 藤野 安彦, 佐伯 徹, 伊藤 精亮, 根岸 孝
    1969 年 40 巻 8 号 p. 349-354
    発行日: 1969/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    1. 牛乳の代表的な糖脂質として,セラミドモノヘキソシドとセラミドジヘキソシドを単離し,それぞれの構成分を調べた.
    2. 脂肪酸については両者の間に差がなく,どちらもC23:0, C24:0, C22:0およびC16:0の脂肪酸が主成分であった.
    3. 構成糖としては,セラミドモノヘキソシドにグルコース1分子,セラミドジヘキソシドにグルコースとガラクドース各1分子が含まれていた.
    4. スフィンゴシン塩基としては,CMHもCDHもともにC16-スフィンゴシン,C16-ジヒドロスフィンゴシン,C17-スフィンゴシン,16-メチル-C17-スフィンゴシン,C18-スフィンゴシンおよびC18-ジヒドロスフィンゴシンを含み,そのなかでC18-スフィンゴシンの量第がもっとも多かった.
feedback
Top