日本畜産学会報
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44 巻, 12 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • VI. 大豆粕と尿素の第一胃内揮発性脂肪酸産生に及ぼす影響について
    小島 洋一, 川島 良治, 上坂 章次
    1973 年 44 巻 12 号 p. 593-597
    発行日: 1973/12/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    メン羊に,ひきわり大麦80:稲わら20からなる飼料に大豆粕を大変の0,10および20%加えて,大麦を煮沸し,給与後3時間の第一胃内容への影響を調べた.VFA総量は無処理区,煮沸区とも大豆粕が増加するに従って増加したが,煮沸区の方が低い値を示していた.酢酸/プロビオン酸比は大豆粕添加によって小さくなったが,煮沸区においては低下が小さかった.乳酸量は大麦の煮沸によって著しく増加した.次にひきわり大麦に大豆粕20%または尿素3%を加えて大麦を煮沸した場合の第一胃内容への影響を経時的に調べた.VFA総量は尿素区の方が大豆粕区よりも高いが大麦の煮沸によってVFA増加の程度は低くなり,また酢酸/プロピオソ酸比は大豆粕区の方が尿素区よりも大きく,かついずれも煮沸大麦の場合には無処理に比して低かった.
  • 八幡 林芳, 岩崎 薫, 名久井 忠, 阿部 亮
    1973 年 44 巻 12 号 p. 598-604
    発行日: 1973/12/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    オーチャードグラスを主体とする混播草を原料としキューブと乾草あるいはサイレージを調製した.調製法の相違による栄養価の比較を明らかにすべく,化学分析,メン羊による消化試験,窒素代謝試験,しこう試験を行なった.その結果,次の知見を得た.1) 細胞膜物質(CW)の含量,消化率はキューブが低くTDN中に占める可消化細胞膜物資(DCW)の割合は乾草に比較して平均約10%も低かった.2) 全窒素に占める水溶性窒素の割合は他のものに比してキューブが極端に低く,調製時のたんぱく質の熱変性が推察された.3) TDN, DCPはサイレージが乾草,キューブに比して高い値を示し,キュープと乾草では総合的に見て等価かあるいは若干キューブが優った.4) キューブのしこう性は良質のサイレージよりは劣ったが,乾草よりは良好であった.5) 窒素出納試験ではキュープは常にプラスの蓄積を示した.
  • 中広 義雄, 一色 泰, 田先 威和夫
    1973 年 44 巻 12 号 p. 605-610
    発行日: 1973/12/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    鶏について,水分吸収に及ぼす盲腸の影響を調べるために,育腸を切除,結紮あるいは切断して実験した結果,次のことが明らかになった.1. 盲腸の切除,結紮または切断によって,水分摂取量および水分排泄量は増大する傾向にあるが,水分出納にはこれらの間に差異は認められなかった.2. 盲腸を結紮ならびに切断した鶏に人工肛門を設着し,摂取水分の糞尿別排泄量について調べた結果,盲腸機能の喪失により増大した排泄水分は主として糞中に排泄された.したがって,盲腸を結紮あるいは切断した鶏においては,盲腸による水分吸収が失なわれるために糞中への水分排泄量が多くなり,これを補うために水分摂取量の増大をきたすものと考えられる.すなわち盲腸のもつ水分吸収機能は,盲腸以外の腸管により完全には代償され難いものであることが示唆された.
  • 斎藤 守, 松本 達郎
    1973 年 44 巻 12 号 p. 611-614
    発行日: 1973/12/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    白色レグホーン種雄初生雛にZn含量が異なる4種類の試験飼料を給与して2∼3週間飼育し,雛の体内におけるglucoseの利用性におよぼす飼料のZn含量の影響を検討した.飼料中のZn含量を24,36,100ppmと高めるにつれ腹腔内に注射したglucoseの利用性が増進したが,200ppm Zn区でのglucoseの利用性は100ppm区に比べて低下した.また,肝臓のglycogenおよびZn含量は,飼料のZn含量が高まるにつれ増加したが,200ppm Zn区では幾分低下した.肝臓におけるglycogen量とZn量との間には高い正の相関(γ=+.946,P<0.001)が認められた.飼料中のZn含量の増加による影響は,insulin, glucoseおよび抗糖尿病性物質などを投与した場合の影響と類似していた.Znの摂取量のみが異なり,他の栄養素の摂取量が同一になるように飼料の給与量を制限した場合の雛の血糖値,肝臓および筋肉におけるglycogen量の変化は,Zn含量の異なる飼料を白由摂取させた場合の変化の傾向と一致していた.糖質代謝の点からみた限りでは,雛に対するZnの給与量はN. R. C.飼養標準に示されてある50ppmよりも幾分多い方が良いように考えられた.
  • 藤田 裕, 神部 正路
    1973 年 44 巻 12 号 p. 615-622
    発行日: 1973/12/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    オーチャードグラスおよびラディノクローバーを主体とする混播1番草を用いて,(1)予乾細切,(2) 細切のみ,(3) 無処理,の3種のサイレージおよび(4) 圃場天日乾燥による乾草を調製し,約4カ月間貯蔵後,化学的品質ならびに窒素化合物の分布を調べるとともにこれらの要因がメン羊の窒素利用性におよぼす影響を検討した.供試サイレージの化学的品質は,予乾細切サイレージが最もすぐれ,細切サイレージがこれにつぎ,無処理サイレージが最も劣った.サイレージの品質の良否にかかわらず,いずれのサイレージにおいても水溶性窒素区分の著しい生成がみられたが,無処理サイレージではとくにアンモニア態窒素の生成割合が大きかった.メン羊における窒素の蓄積は,低品質の無処理サイレージ摂取時に最も少なく,また,飼料摂取後4時間内における第一胃内アンモエア濃度は無処理サイレージ摂取時が他の2種のサイレージ摂取時にくらべて明らかに増大した.窒素成分としてたんぱく態窒素がほとんどをしめる乾草摂取時における窒素の蓄積は,サイレージ摂取時に比較して明らかに多く,第一胃内アンモニア濃度は低かった.サイレージ摂取時における反芻家畜の窒素利用性の低下には,サイレージ中の水溶性窒素の増加,とくにアンモニア態窒素の増加が第一義的に関与するものと考えられた.
  • 奥村 純市, 勝 鎌政, 石本 佳之, 田先 威和夫
    1973 年 44 巻 12 号 p. 623-624
    発行日: 1973/12/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 鵜飼 昭宗, 藤原 勉, 柴田 章夫, 田先威 和夫
    1973 年 44 巻 12 号 p. 625-627
    発行日: 1973/12/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
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