日本畜産学会報
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47 巻, 4 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 上家 哲
    1976 年 47 巻 4 号 p. 183-191
    発行日: 1976/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 高橋 二三夫, 亀高 正夫
    1976 年 47 巻 4 号 p. 192-196
    発行日: 1976/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    反芻動物における非蛋白態窒素(NPN)化合物の利用におよぼすルーメンプロトゾア存否の影響を明らかにする目的で,プロトゾアの存在するヤギの区(Fヤギ区)とプロトゾアの存在しないヤギの区(Dヤギ区)にそれぞれ尿素含有飼料を給与し,N消化率,N保留率を測定した.さらに尿素含有飼料給与後10日目の反芻胃内容液についてアンモニア,総低級脂肪酸(VFA)および乳酸濃度を経時的に調べ,また14日目の内容液についてin vitroで反芻胃内微生物によるアンモニア利用の程度を両区で比較を行い以下の結果を得た.1) 飼料中のN源の約半分が尿素の場合,大豆蛋白質の場合に比べN消化率はFヤギ区およびDヤギ区でともに高かった.2) 尿素飼料給与時におけるN保留率は全般的にFヤギ区に比べDヤギ区で高い傾向が示され,特に尿素飼料に切り換えた直後でその傾向は顕著であった.3) 反芻胃内容液のアンモニアおよび総VFA濃度はいずれもFヤギ区で高かった.4) in vitro培養実験における微生物蛋白質合成量はDヤギ区で高い値が示された.以上の結果より反芻胃内にプロトゾアの存在しないDヤギ区で尿素の利用性が高い傾向が示された.
  • II. ナトリウム代謝を変動させた場合の変化
    苅田 淳
    1976 年 47 巻 4 号 p. 197-204
    発行日: 1976/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    ニワトリの副腎皮質で報告されている塩類調節機能の所在を明確にするため,白色レグホン種の若い雄ニワトリを用い,ナトリウム代謝を変動させた場合の副腎の変化を組織学的•組織化学的に検索した.まず,12.5mgのHydrochlorothiazideを連日14日間投与してナトリウムを強制排泄させたニワトリの副腎では,腺体周辺部の皮質組織において,pale cellの増大,脂質滴の減少,アルカリ性フォスファターゼやアリエステラーゼの高活性などが認められた.また連続して28日間投与したニワトリでは,類似の組織変化が深く内層にまで及んだが,特にそのような内層では脂質滴の異常な蓄積や酵素活性の低下が認められた.一方,1.3%食塩水を飲用水として給与し続けたニワトリの副腎では,14日目において,周辺部の皮質組織が明らかに萎縮するとともに全般の皮質組織でfuchsinophilcellが増数し,同時に脂質滴の増大や酵素活性の低下などが認められた.また35日目では,皮質組織が全般的に萎縮し,脂質滴は一様に減少していた.これらの結果,ニワトリの副腎皮質における塩類調節の機能は,副腎の周辺部の皮質組織に分布するpale cellと密接な関係を有するものと考えられる.
  • 柾木 茂彦, 大山 嘉信
    1976 年 47 巻 4 号 p. 205-211
    発行日: 1976/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    1) フルクトサン蓄積型の牧草の非構造性炭水化物(NSC)の構成糖を定量する方法を検討した.試料は凍結乾燥,粉砕し,80%エタノールにより抽出,残渣をさらに熱水で抽出した.80%エタノール抽出液は液体クロマトグラフィー(硼酸緩衝液-アニオン交換樹脂)により単•二糖類を定量し,残渣の熱水抽出液は比色(アンスロン法)によってフルクトサンを定量した.2) 上記の方法によりイタリアンライグラスの刈取回次,生育期別のNSCの変化を調べ,その構成糖はグルコース(1.0~4.4%),フルクトース(0.7~5.0%),ショ糖(0.3~4.5%),およびフルクトサン(1.2~12.6%)であることを認めた.3) NSCの総量は4.2~21.8%であり,1番草は2,3番草に比べてNSC含量が高く,とくに生育の後期(開花後を除く)に急激に増加した.これは生育初期にはグルコース,フルクトースの含量が高く,生育後期にはフルクトサンの含量が高いためであった.
  • 東條 英昭, 坂元 幸一, 小川 清彦
    1976 年 47 巻 4 号 p. 212-217
    発行日: 1976/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    鶏の下垂体性性腺刺激ホルモン(FSHおよびLH)の抽出を試み,それらの生物学的活性について検討を行った.ホルモンの抽出は,HARTREE and CUNNINGHAMの方法に準じて行った.得られた抽出画分の生物学的活性は,産卵鶏のクラッチ第1卵に対する排卵誘起効果およびヒナ精巣に対する増量効果を指標に,哺乳類GTHと比較検討した.CM-セルローズカラムクロマトグラフィーにより得られた糖蛋白粗抽出物の吸着画分(CM-2)およびDEAE-セルローズカラムクロマトグラフィーにより得られたCM-2画分の非吸着画分(DEAE-1)は,いずれも,排卵誘起効果において,羊LHよりも有意に高い効力を示した,さらに,DEAE-1がCM-2よりも高い効力を示し,DEAE-セルローズカラムクロマトグラフィーによる効力の向上が認められた.これに対し,CM-セルローズの非吸着画分(CM-1)には,排卵誘起効果が認められず,また,ヒナ精巣に対する増量作用も羊LHやFSHに比較して低かった.
  • 大谷 滋, 朝日田 康司, 広瀬 可恒
    1976 年 47 巻 4 号 p. 218-223
    発行日: 1976/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    放牧による生草主体の育成方法が第一胃粘膜および絨毛の発達におよぼす影響を人工乳主体の育成方法と比較して検討した.ホルスタイン種雄子牛20頭を代用乳,人工乳,乾草で哺育•育成し,次の5群に分けた.A;10週齢屠殺,B1;13週齢屠殺,B2;11週齢より放牧,13週齢屠殺,C1;16週齢屠殺,C2;11週齢より放牧,16週齢屠殺.離乳は全群ともに6週齢とした.屠殺解体後,第一胃前背嚢より5×10cmの組織を採取し,生組織及び乾燥組織における粘膜比を測定した.さらに第一胃前背嚢,後背嚢,後腹嚢より小組織片を採取し,ホルマリンで固定した後,絨毛の密度および長さを測定した.絨毛の形および色調は前背嚢で判定した.生組織,乾燥組織における粘膜比は人工乳,乾草を給与した子牛の方が放牧子牛よりもやや高い傾向にあった.絨毛の形及び色調に対する処理の影響は認められなかった.絨毛の密度は3部位とも有意差は認められないが,人工乳主体の子牛の方が低い傾向にあった.第一胃前背嚢における絨毛の長さはA群が他の群に比して短かく,また人工乳主体の子牛は放牧子牛よりも有意に長く,週齢•処理による影響が認められた.後背嚢および後腹嚢における絨毛の長さは人工乳主体の子牛で年齢に伴い有意に増加したが,放牧子牛での増加は小さかった.前背嚢における絨毛の発達が他の部位と比べて最も顕著であった.
  • 藤田 裕
    1976 年 47 巻 4 号 p. 224-232
    発行日: 1976/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    牧草サイレージの埋蔵過程の進行にともなう窒素成分の形態的変化と反芻家畜におけるサイレージ中窒素の利用性との関係を明らかにするため,埋蔵後27,66および132日を経過した牧草サイレージ(オーチャードグラス•ラディノクローバー混播一番草)と,その水溶性区分について,含有される窒素の形態的分布とメン羊による窒素の利用性を調べた.サイレージ原物中窒素の形態的分布は,埋蔵過程の進行とともに,たんぱく態窒素割合の減少と,これにともなう水溶性窒素の割合の増加が明らかで,水溶性区分については,とくにアミノ態窒素割合の増加が著しかった.サイレージ原物およびその水溶性区分摂取時における窒素蓄積は,いずれもサイレージ埋蔵日数の増大とともに段階的に減少した.また,摂飼後の第一胃内アンモニア濃度は,サイレージ原物および水溶性区分ともに,埋蔵後27日経過のものでは比較的低濃度で推移するのに対し,埋蔵後66日目および132日目のものでは,摂飼後1~2時間内に急激な濃度上昇が観察された.サイレージの埋蔵過程の進行にともなうアミノ態窒素割合の増加と,その第一胃内における動向が,サイレージ中窒素の利用性を規制する要因として関与することが推察された.
  • Hiro-omi YOKOTA
    1976 年 47 巻 4 号 p. 233-235
    発行日: 1976/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    YOKOTA and TASAKI1) previously reported that amino acid absorption rates from the intestine of chickens are varied on the sorts of amino acids and the sites of the intestine. In their experiment the chickens fed on a commercial stock diet (crude protein content is about 14%) were used.
    GOLDSMITH et al.2) reported that rats fed a high protein diet absorbed more L-histidine than that fed a low protein or protein-free diets. LIS et al.3) showed rats fed a high protein diet. had more activity on the intestinal amino acid absorption than rats fed a protein-free diet.
    In the present experiment, it was investigated whether a adaptation exists or not in amino acid absorptive ability from the intestine, when chickens fed a high protein followed by protein-free diet.
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