日本畜産学会報
Online ISSN : 1880-8255
Print ISSN : 1346-907X
ISSN-L : 1880-8255
48 巻, 12 号
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
  • 松本 達郎
    1977 年 48 巻 12 号 p. 691-700
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 山内 清, 知念 健次, 大橋 登美男
    1977 年 48 巻 12 号 p. 701-706
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    鶏肉(深胸筋と後肢筋),豚肉(背最長筋と大腿二頭筋),羊肉(背最長筋と臀筋),牛肉(背最長筋と大腿四頭筋)および馬肉(背最長筋と臀筋)の白色筋と赤色筋を用いて,それぞれの加熱後冷蔵した肉の脂質酸化に対するα-トコフェロールの脂質酸化抑制作用をミオグロビン量やリン脂質量との関連で調べた,各肉種において,白色筋に比較すると,赤色筋のα-トコフェロール量(μg/100g筋組織,μg/g脂質,μg/gリン脂質)は高い傾向にあって,赤色筋の脂質酸化は,白色筋に比較して必らずしもすみやかでなかった.しかし,両筋肉のα-トコフェロ-ル量が同程度の場合,赤色筋において脂質酸化の進行がすみやかな傾向にあった.鶏肉,豚肉および牛肉の加熱後冷蔵した肉のTBA値と筋組織100g当たり,およびリン脂質g当たりのα-トコフェロール量との間に負の相関があった.鶏肉,豚肉,牛肉および馬肉の脂質g当たりのα-トコフェロール量は,それぞれの加熱後冷蔵した肉のTBA値との間に有意の負の相関を示した.以上の結果から,α-トコフェロールは加熱後冷蔵した肉の脂質酸化に対して脂質酸化抑制作用を示したが,その脂質酸化抑制作FAの程度は,ミオグロビン量やリン脂質量との関連で,肉種や筋肉によって異なっていることが明らかであった.また,今回の実験では,羊肉について,α-トコフェロールの脂質酸化抑制作用を認めることができなかった.
  • 山岸 耕一, 山本 興三郎, 松風 和夫, 河野 憲太郎
    1977 年 48 巻 12 号 p. 707-714
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    未成熟雛にエストロジェンを投与することによって,血漿アルカリ性フォスファターゼ(Alp.)の活性が経日的にどのような傾向を示すのか追跡調査し,また血清ビテリン産生能との関係も検討して興味ある結果を得た.供試鶏は新潟県養鶏試験場より導入した4系統(Ra. Fo. Th. G系)の白レグ60日齢雌雛,137羽から記録が得られた.血漿Alp.の活性度はニトロフェノール単位で表わし定量的に測定した.血漿Alp.および血漿Es.のアイソザイムの型を検出するためにポリアクリルアミドゲルを支持体とする電気泳動法を実施した.これにはエストロジェン投与開始前の血液を採取し,血漿を分離して用いた.血漿Alp.アイソザイムではF型,S型の2型を,血漿Es.アイソザイムではF型,S型,FS型の3型をそれぞれ記録した.また血清ビデリン産生能は従来本研究室で扱ってきたエストロジェン投与日数に対する血清ビテリン反応回帰係数bおよび濁度による回帰係数b'をもって表わした.1. 血漿Alp.活性度は無処理区では高いが,変動幅が大きくかつ個体ごとの誤差も大きく,一定の傾向は見られなかった.処理区では無処理区に比べ全般的に低く,いずれの4系統も負の有意な直線回帰係数を示し,活性度の減少傾向が認められた.2. エストロジェン処理区の血漿Alp.活性度についてて,二次回帰曲線を求めた結果,4系統のうち3系統は有意な曲線回帰として現われた.3. 血漿Alp.活性度は系統によってはかなり相違が見られるが,G系の活性度は処理区,無処理区ともに他の3系統と比べて非常に低い値であった,4. エストロジェン投与開始後4~6日頃一時的に大部分の個体が最高値を示し,その後有意に下降する傾向にあった.しかるにエストロジェン投与開始後早く血漿Alp.活性値が最高値に到達する個体ほど血清ビテリン産生能も高いことが推測された.5. 血漿Alp.アイソザイムがF型を示す鶏群の血漿Alp.活性度はS型の鶏群に比べ有意に高く,bおよびb'の値もF型群の方が同様に高かった.6. 血漿Alp.活性度は各項目とも系統間で有意な差が認められ特にG系は非常に低い値を示し,血清ビテリン産生能についてもG系は低かった.7. 血漿Es.アイソザイムのS型を有する個体は非常に少なかったが,血漿Alp.活性度およびb,b'とも高い値を示すものが多かった.
  • 加藤 征史郎, 入谷 明, 西川 義正
    1977 年 48 巻 12 号 p. 715-720
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    山羊精子の嫌気的解糖および生存性に及ぼすCO2の影響を明らかにする目的で,実験を行った.精子は2回洗浄後Ca欠KRB液を基本とする種々の媒液中で37°C,各種CO2分圧下で2時間インキュベートし,その間のグルユース消費,乳酸生成,重炭酸塩からのCO2発生およびインキュベート後の生存性を調べた.1. 精子の嫌気的解糖はCO2分圧の上昇に伴って著しく抑制され,100%CO2下で60~70%の顕著な抑制を受けたが,高CO2分圧下でのインキュベーションは精子の生存性に悪影響を与えなかった.2. 高分圧のCO2による代謝抑制は,少なくとも2時間のインキュベーションでは可逆的であり,高CO2分圧下でインキュベート後低CO2分圧下に移すと,精子は正常な解糖能および呼吸能を示した.3. 100%CO2による解糖抑制は,重炭酸塩濃度を改変し,あるいはトリスを添加してCO2飽和時のpHを約7.0まで高めた媒液中においても,pH6.2~6.3の対照と同様に顕著であり,このことから細胞外pHの低下は解糖抑制の直接の原因でないことが示唆された.
  • 佐藤 邦忠, 三宅 勝, 角田 修男, 吉川 友喜, 神戸川 明
    1977 年 48 巻 12 号 p. 721-723
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    ウマ血清中のプロゲステロン(BP)とコルチゾール(BF)を臨床上異常は認められない繁殖用雌馬22頭についてRIA法によって測定した.非妊娠と妊娠例のBP値を比較すると,発情排卵期から排卵後12日までは両者ともほぼ同じ上昇傾向をとるが,その後非妊娠例では急激なBP値の下降がみられ,妊娠例では減少せず一定値を持続した.BFは非妊娠の発情期に最低で,排卵前6日と排卵後18日の2回高値がみられ,妊娠例では排卵前6日に最低で,18日に最高値がみられた.BFの性周期にともなう変動は非妊娠の場合発情開始時にピーク,排卵期と黄体期を低値とする周期性が認められた.
  • 沢崎 徹
    1977 年 48 巻 12 号 p. 724-730
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    モルモットの胎盤切片をNADおよびグルコースを含むクレブス•リンガー燐酸緩衝液中において,基質としてプレグネノロンー4-14Cを用いて培養した.胎盤によってプレグネノロンから合成されたプロジエステロン量は妊娠50日に比較して,妊娠64~65日においては有意に低く(0.205および0.159μg/100mg/hr, P<0.05),胎盤中の3β-hydroxysteroid dehydrogenase活性が妊娠末期に減少することを示した.妊娠各期における子宮静脈血漿中および全身循環血漿中のプロジェステロン濃度を比較した場合両者に差は認められず,これは胎盤産生のプロジェステロンが子宮静脈血漿のプロジェステロン濃度に影響を与えないことを示した.また双方のレベルとも妊娠中期に高く末期に低い傾向を示したが,他の動物に見られるような分娩の開始と関係すると考えられるようなプロジェステロンの急激な減少は認められなかった.モルモットにおける血中のプロジェステロン濃度と分娩の開始との関係は特異的であり,胎盤によって産生されるプロジェスァロンの胎児や子宮に対する局所的な作用が分娩発来に関連するものと考えられる.
  • 梅本 弥一郎, 佐藤 泰
    1977 年 48 巻 12 号 p. 731-740
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    熟成したチェダーチーズの組織中にかたく包埋されているチーズリパーゼを抽出する方法を検討し,この粗抽出液中のリパーゼの性質を明らかにすることを目的として実験を行った.Rhodamin 6Gを用いての遊離脂肪酸の微量定量法でチーズリパーゼの活性を測定した.チーズからのリパーゼの抽出はチーズカード及び脂肪層に分けて行なうことが必要である.チーズリパーゼはトリオレインから遊離脂肪酸を増加させた.この酵素の至適pHは7.0で膵臓リパーゼのpH 8.0と明らかに異なっていた.基質濃度と反応速度との関係は典型的なMichaelis-Mentenのプロットで示され,Kmの概算値は0.09%トリオレイン(即ち10-3M)となった.チーズリパーゼは凍結処理に対して極めて鋭敏であつた.この酵素の粗抽出液を濃縮してゲル〓過を行うと4成分に分別され,第III画分に活性がかなり集中した.チーズリパーゼ及び膵臓リパーゼの粗酵素液,ゲル〓過でえた第III画分中の蛋白質を電気泳動法により成分分離を行ない,合成基質のnaphthol-AS-nonanoate及びacetateを用いてディスクゲル上のリパーゼ成分の同定を行った.
  • 石橋 晃, 亀高 正夫, 尾崎 明, 山本 哲三, 光岡 知足
    1977 年 48 巻 12 号 p. 741-747
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    7日から14日令における無菌ヒナと通常ヒナのロイシンとバリンの要求量を比較した.両アミノ酸とも,要求量以上に給与された場合には無菌ヒナの方が成長は良かったが,給与量が極めて低い場合には,逆に通常ヒナの方が良かった.成長法による要求量は両群のヒナに差はなく,ロイシン0.95%,バリン0.78%であった.成長試験後,L-ロイシン-U-14CまたはL-バリン-U-14Cを注射し,それぞれ2時間と3時間呼気を集めた.その呼気炭酸ガスからの14Cの回収率から両アミノ酸の要求量を求めると両群ともにロイシンは0.80%,バリンは0.53%であった.アイソトープを注射しなかったヒナの血漿遊離バリン濃度から求めた無菌ヒナのバリン要求量は0.59%,通常ヒナの要求量は0.54%であった.これらの結果から,無菌ならびに通常ヒナにおける両アミノ酸の要求量にはほとんど差が認められないか,あるいはあってもわずかであると結論された.
  • 入来 常徳, 渋井 仁志, 阿部 又信
    1977 年 48 巻 12 号 p. 748-756
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    1. 尿素およびキャッサバを含む飼料に,アミノ酸組成の異なる2種類の蛋白質源を補足した場合の去勢牛の成長および窒素(N)出納におよぼす影響を調べた.同時に,血漿中遊離アミノ酸濃度についても測定した.2.成長試験においては,ホルスタイン種去勢子牛9頭(平均初体重130kg)を3群に分け,それぞれに下記の3種類の濃厚飼料を与えた.飼料1(対照);飼料全Nのうち82,4%は尿素に由来し,残りは主としてキャッサバに由来するもの,飼料2;全Nのうち55.1%が尿素に由来し,25.9%は魚粉(FM)から,残りはキャッサバから来するもの,飼料3;全N中54%は尿素から,26.3%はコーン•グルテンミール(CGM)から,残りがキャッサバから由来するもの.3群とも各濃厚飼料とイネわら,および水を3か月間自由摂取させた.3. FMおよびCGM添加飼料給与群の成長は若干早い傾向があったが,しかし対照区との差は有意ではなかった.FM区およびCGM区の血漿中にはロイシンおよびアスパラギン酸の濃度が高く(P<0.05),また,FM区の血漿リジンおよびイソロイシン濃度は地の2区より有意に高かった(P<0.05).4. N出納試験においては,体重約200kgのホルスタイン種去勢牛3頭と,成長試験に用いたのと同じ3種類の飼料を用いて3×3ラテン方格試験を行なった.本試験においては,1日あたり濃厚飼料4.5kg,イネわら600gに制限し,水は自由に与えた.5.CGM区のN取り込みは他の2区より有意に高かった(P<0.05).CGM区の血漿ロイシンおよびプロリン濃度は他の2区より有意に高かった(P<0.05).対照区とFM区の血漿アミノ酸濃度にはほとんど差が認められなかった.
  • 秋葉 征夫, 松本 達郎
    1977 年 48 巻 12 号 p. 757-765
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    甲状腺におけるホルモンの合成と分泌に対するGoitrinの影響を観察する目的で,白色レグホーン種雄初生ヒナを用い,菜種より抽出したGoitrinを0.0125, 0.025および0.05%の3段階で飼料に混合し14日間ヒナに給与した.また125Iを飼料に混合して初生時よりヒナに給与し,ヒナ体内ヨウ素の125Iによる標識を行なった.甲状腺はGoitrinの投与で対照区の2~5倍に肥大し,かつ甲状線重量とGoitrin投与量との間に高い正の相関関係(r=0.98)が認められた.甲状腺131Iとり込み(24時間値)はGoitrinの投与量に従って対照区の約2倍に増加し,Goitrin特有のHigh Radioiodine Uptake Goiterが観察された.血中甲状腺ホルモン(PBI)レベルはGoitrinの投与により対照区の約1/2に低下し,この結果はRadiostereoassayによる血中Thyroxineの定量によっても証明された.一方,0.0065%PTUを飼料に添加して給与すると,血中甲状腺ホルモン(PBI)レベルは対照区の約1/10に低下した.Goitrinはヒナの甲状腺においてIndothyronines合成とMITのヨウ素化を抑制するが,無機ヨウ素の有機化段階は全く柳制されず,むしろ若干促進されることがKClO4 discharge testにより示された.甲状腺内ホルモン量と血中ホルモンレベルの比(Iodothyronines/PBI)はPTU投与ヒナでは著しく低下したが,Goitrin投与ヒナでは対照区の1.5~1.7倍に上昇した.従ってGoitrinはヒナの甲状腺内においてIodothyroninesの合成を抑制するのみではなく,甲状腺からのホルモンの血中への分泌をも抑制することが示唆された.
  • 盧 淳昌, 近藤 恭司
    1977 年 48 巻 12 号 p. 766-771
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    ふ卵4日目にエスrAジェンの4 dosage levelsを投与し,その雄性生殖腺および副生殖器官に対する影響を調べた.エストロジェンの濃度は0.005mg,0.01mg,0.02mgおよび0.04mgの4段階に分けふ卵4日目の卵黄内に1回注入した.材料および方法は前報と同様である.左側精巣の大きさは0.005mgと0.01mgのエストロジェンを与えた時は無処置群に比べて有意に減少したが0.02mgと0.04mgの場合は有意に増大した.右側の精巣についてはどの濃度でも萎縮させる効果が見られたが0.005mgより高い濃度の方がもっと有効であった.雄性生殖腺の左右不均衡から見た時0.005mgから0.02mgまでの濃度では無変化の個体が少数あったが0.04mg群では全部の個体が変化を示した.また輸卵管をもつ個体は全投与群から見られたが0.04mg群が一番高い率を示した.以上の結果を総合すると0.04mgの濃度は他の三つの濃度より日本ウズラ胚の雄性生殖器官を雌型化するのに一番効果的であったと考えられる.
  • 上家 哲, 甫立 孝一
    1977 年 48 巻 12 号 p. 772-776
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    9月に分娩した経産ホルスタイン種乳牛の妊娠末期から泌乳初期における血清プロラクチン(PRL),成長ホルモン(GH),およびトリヨードサイロニン(T3)濃度の変化を,ラジオイムノアッセイで測定して次の結果を得た.(1) 妊娠末期の平均血清PRL値は,分娩3日前まで大きな変化を示さなかったが,分娩2日前から上昇して,分娩の日に最高値87.3ng/mlを示した.分娩後は低下して,4日以降のレベルは妊娠末期とほぼ同様であった.(2) 妊娠末期の平均血清GH値は,分娩2日前まで2.4~4.0ng/mlの間を変動したが,分娩1日前から上昇して,分娩日には8.0ng/mlの最高値を示した.分娩後1週間の血清GH値は5.2~8.2ng/mlであったが,その平均値は,分娩前1週間の値よりも有意に高かった(P<0.001).(3) 分娩前5日間の平均血清T3値は,104.2~108.8ng/dlであったが,分娩日には93ng/dlに減少した.分娩後5日間のレベルは73.0~83.8ng/dlであったが,その平均値は分娩前にくらべて有意に低かった(P<0.001).(4) 分娩前後における乳牛の血清PRL,GHおよびT3を変化させるいくつかの要因比ついて論義した.
  • 中村 亮八郎
    1977 年 48 巻 12 号 p. 777-779
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 森山 裕, 堀 弘義, 上田 純子, 松井 寛二, 沢崎 坦
    1977 年 48 巻 12 号 p. 780-781
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 英明, 石橋 武彦
    1977 年 48 巻 12 号 p. 782-783
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 角田 幸生, 杉江 佶
    1977 年 48 巻 12 号 p. 784-786
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
feedback
Top