日本畜産学会報
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50 巻, 12 号
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  • 左 久
    1979 年 50 巻 12 号 p. 835-844
    発行日: 1979年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 一色 泰
    1979 年 50 巻 12 号 p. 845-849
    発行日: 1979年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    連続明•暗条件および絶食が盲腸糞の排泄にどのように影響するかを調べる目的で,60日齢の単冠白色レグホーン種雄を用い,盲腸糞の時刻別排泄の様相を48時間調査した.1) 対照区(自然条件下:日の出4時52分,日没19時18分)の盲腸糞排泄ピークは4時が最も大きく,ついで10時と15時に小さなピークがみられたが,夜間には排泄がみられなかった.2) 自然条件下で24時間絶食後は対照区と同様の排泄パターンを示し,排泄量は1/2に減少したが,排泄回数は変らなかった.3) 連続明区における盲腸糞排泄は24時間にわたって行われ,また24時間あたりの排泄量は盲腸糞,腸糞ともに増加したが,排泄回数は対照区と変りなかった.4) 連続暗区では盲腸糞の排泄ピークが遅れ10~12時となり,1回あたりの排泄量は増加したが,排泄回数は対照区の約1/2に減少した.5) 絶食時の盲腸内容物量の経時的変化は各時刻とも給食時よりも少なく,時刻別排泄量の推移と一致した.
  • 藤田 薄吉, 今井 壮一, 扇元 敬司
    1979 年 50 巻 12 号 p. 850-854
    発行日: 1979年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    台湾産水牛のルーメン内VFA組成,細菌構成,および繊毛虫構成について調査した,その結果,平均VFA濃度は5.7mmol/100ml,総細菌数は約1010/ml,繊毛虫密度は約106/mlで,牛の粗飼料給与時のそれとほぼ類似した値であった.またそのVFA組域は,酢酸が最も多く,次いでプロピオン酸,酪酸の順であった.細菌構成はグラム陰性桿菌が最も優勢で,次いでグラム陽性球菌が多かった.繊毛虫構成は,特にEntodinium属の構成で本邦産牛のそれとはかなり異なり,西アジア産水牛,本邦産牛,およびインド産こぶ牛のそれの混合型と思われる構成を示した.
  • 一色 泰
    1979 年 50 巻 12 号 p. 855-858
    発行日: 1979年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    鶏の血管内ヘグルタミン酸あるいは尿酸を注入したときの盲腸内への室素成分の分泌の様相を調査した.グルタミン酸の1%,10%,20%および40%水溶液をそれぞれ体重1kgあたり5mlを80日齢の単冠白色レグホーン種雄鶏の尺側皮静脈内に注入し,盲腸および小腸内を1時間環流した.盲腸内への全室素の分泌量は,グルタミン酸の注入によっては変化がみられなかったが,尿酸態およびアンモニア態窒素ではグルタミン酸の注入により有意に増加した.小腸内への分泌量はいずれの窒素成分もグルタミン酸の注入による変化はなく,その分泌量は盲腸に比して著しく少なかった、血液中の全室素量もグルタミン酸の注入によりほとんど変化しにかったが,尿酸態およびアンモニア態窒素は有意に増加し,血液中の濃度と盲腸内への分泌量との間に正の相関関係がみられた.110日齢の単冠白色レグホーン種雌鶏と300日齢の同種雄鶏に[2-14C]尿酸を尺側皮静脈より注入し,盲腸および小腸内への分泌量を腸管環流法で1時間測定した.その結果,盲腸全体では注入量の約2%,小腸全体では0.7%の分泌量となり,尿酸は血管を通って盲腸内にかにりの量が分泌されることが判明した.
  • 一色 泰
    1979 年 50 巻 12 号 p. 859-862
    発行日: 1979年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    鶏の盲腸切除による飲水量増大の原因について調査した.1) 盲腸を切除した4か月齢の単冠白色レグホーン種雄鶏に1日1羽あたり80mlの飲本制限をすると,飼料摂取量,水分摂取量および水分出納はともに対照鶏に比して差がみられなかった.2) 75日齢の単冠白色レグホーン種雄の盲腸に分布する前•中間•後回盲腸動•静脈とそれに付随する神経,または神経のみを切断すると,盲腸切除の場合と同様に水分摂取量および水分排泄量が増加した.3) 盲腸に分布する血管を切断して腸管環流実験を行った結果,切断の程度を変えても水分吸収の変化はみられなかった.以上の結果から,盲腸切除による飲水量の増大は,盲腸からの本分吸収が阻害されることによるものではなく,むしろ神経の切断によって飲水中枢に対する刺激の変化によるものと考えられる.
  • 東條 英昭, 藤井 信, 野入 宏承, 小川 清彦, 服部 真彰
    1979 年 50 巻 12 号 p. 863-869
    発行日: 1979年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    鶏の下垂体前葉から成長ホルモンを分離精製し,その性状について調べた.精製方法は,アルカリ抽出,硫安沈殿,イオン交換樹脂(Amberlite IRC-50)によるクロマトグラフィー,Sephadex G-75によるゲル〓過および等電点電気泳動法を用いて行なった.得られた鶏成長ホルモンは,下垂体前葉除去雄ヒナの頸骨骨端軟骨幅を有意に増加させる作用を示した.また本実験で得られた鶏成長ホルモンは,SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法により分子量25,800,等電点電気泳動法によりpI 7.93およびラット成長ホルモンとの間に約2%の交叉性をそれぞれ有することが認められた.さらに,アミノ酸分析の結果,この成長ホルモンは,これまでに報告されている鶏成長ホルモンと極めて類似したアミノ酸組成を有することが認められた.
  • 宮本 元, 入江 正和, 石橋 武彦, 内海 恭三
    1979 年 50 巻 12 号 p. 870-878
    発行日: 1979年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    トカラ山羊卵巣中のΔ5-ステロイド-3β-水酸基脱水素酵素(3β-HSD,基質はpregnenoloneとdehydro-epiandrosterone)およびステロイド-17β-水酸基脱水素酵素(17β-HSD,基質はestradiol-17β)の活性を,組織化学的に検出した.なお,ステロイド水酸基脱水素酵素の組織化学的反応は,NADHまたはNADPH脱水素酵素に依存しているので,これらの酵素活性についても検討した.発情開始日をDay 0とし,Day 5の非妊娠および妊娠トカラ山羊の卵巣を採取して,検討を行った.NADHおよびNADPH脱水素酵素は,卵胞腔形成前の卵胞の卵胞膜と顆粒膜細胞に弱い活性が認められ,胞状卵胞では,卵胞膜内層に非常に強い,また顆粒膜細胞に中程度の活性が認められた.これらの脱水素酵素は,黄体にも非常に強い活性を認め,胚上皮および胞状卵胞の卵胞膜外層にも,反応が認められた.これらの酵素活性の強さには,非妊娠山羊と妊娠初期山羊の卵巣の間に,差が認められなかった.3β-HSDに関しては,黄体に中程度の活性があり,直径5mm以上の胞状卵胞の卵胞膜内層に,痕跡程度の活性がみられた.これ以外の卵巣組織には,3β-HSD活性は見出されなかった,17β-HSDは,胞状卵胞の顆粒膜細胞に弱い活性があり,卵胞膜内層には痕跡程度の活性が認められた.妊娠初期山羊の顆粒膜細胞の17β-HSD活性は,非妊娠出羊のものより弱い傾向があった.以上の成績から,トカラ山羊卵巣でのprogesteroneの合成には,黄体が主要な役割を果たし,直径5mm以上の胞状卵胞の卵胞膜内層も,ステロイドホルモンを合成していると思われる.また,estradiol-17βとestroneとの間の酸化還元反応には,胞状卵胞の顆粒膜細胞が主要な役割を果たし,卵胞膜内層もそれに関与してることが推察された.
  • 大石 孝雄, 小松 正憲
    1979 年 50 巻 12 号 p. 879-884
    発行日: 1979年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    日本のランドレース(L),ハンプシャー(H),大ョークシャー(W),デュロック(D)種の4豚品種集団から任意に抽出された464頭の赤血球酵素PHI,6PGD,PGM,ADA型を調査し,酵素型の出現頻度の品種間比較を行った.そして遺伝子頻度を基にして,各酵素型の親子鑑別における有効性を検討した.PHI,6PGD,PGM, ADA酵素はそれぞれ調査したすべての品種で多型を示し,既知の遺伝子が各々の酵素システムで観察された.PHIシステムではPHIAPHIB遺伝子が見出され,すべての品種においてPHIBの頻度がPHIAより高かった.6PGDシステムでは6PGDAと6PGDB遺伝子が見出され,品種間に著しい出現頻度の差異がみられた.すなわち6PGDAの頻度はHとW種では6PGDBよりかにり高かったが,逆にD種ではかにり低かった.PGMシステムではPGMAPGMB遺伝子が見出され,PGMBの頻度はPGMAよりすべての品種におい内高く,L種以外の品種では大きに差異を示した. ADAシステムでは3つの遺伝子(ADAA, ADAB, ADAO)が見出され,その出現頻度は品種間で著しい差異を示した.LとW種では3つの遺伝子が存在していたが,H種ではADABが,D種ではADAOが見出されなかった.D,WおよびL種ではADAAが圧倒的に高い頻度を示したが,H種ではADAOの頻度が圧倒的に高かった.次にこれらの酵素型座位による父権否定の確率を各品種ごとに求めると,4っの座位を組み合せた確率として,L:0.482,H:0.214,W:0.326,D:0.329の値が得られた.そして赤血球抗原型7座位,血清蛋白質型5座位,血清アロタイプ2座位と組み合せた合計18座位によって父権否定の確率は,L:0.926,H:1.829,W:0.883,D:0.814の値に達した.
  • 笠井 健吉, 杉本 正仁, 豊田 裕
    1979 年 50 巻 12 号 p. 885-890
    発行日: 1979年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    体外受精卵の移植によって得られた雌および雄マウスの繁殖能力について検討した.PMSG及びhCG(各5iu)を投与して過排卵を誘起したF1(C3H/He×C57BL/6J-at/at)成熟雌マウスを卵子提供雌とし,一方,精子提供雄としては,JCL:ICR系成熟雄マウスを用いて体外受精を行った.授精後6時間に第2極体放出の有無で判定した受精率は,80.9%(418/517)であった.培養した受精卵405個のうち受精後24時間で2細胞,48時間で4-8細胞及び~2時間で桑実胚あるいは初期胚盤胞へ発生したものはそれぞれ,99.8%,97.5%,及び97.0%であった.体外培養によって得られた桑実胚及び初期胚盤胞245個を21匹の偽妊娠雌マウスの子宮へ移植した結果,雄29匹及び雌23匹の合計52匹の新生子が得られた.生後3週で離乳した後に,7匹の雌とその同腹子の雄を選び2~3か月齢できようだい交配を行った.7匹の雌マウスのすべてが妊娠し,雄37匹及び雌41匹の健康な新生子が得られた.外形異常は認められず,3週齢での雄,雌の平均体重はそれぞれ,12.2±2.7g及び12.3±1.7g(Mean±S.D.)で対照区と差のない成績であった.本研究の結果から,体外受精卵の移植によって得られた子の成熟後の交配,妊娠,分娩及び哺乳に関する一連の繁殖能力は正常であることが明らかにされた.
  • 岡野 彰, 塩谷 康生, 小畑 太郎, 福原 利一
    1979 年 50 巻 12 号 p. 891-892
    発行日: 1979年
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
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