日本畜産学会報
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50 巻, 2 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 若杉 昇
    1979 年 50 巻 2 号 p. 63-72
    発行日: 1979/02/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 秋葉 征夫, 松本 達郎
    1979 年 50 巻 2 号 p. 73-78
    発行日: 1979/02/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    動物の消化管内微生物には,glucosinolateを分解する酵素ミロシナーぜを有するものが存在すると報告されている.本試験では,加熱処理によってミロシナーゼを完全に失活させた菜種粕,または菜種より抽出したglucosinolateを,白色レグホーン種雄ヒナに7日齢より14日間給与し,甲状腺肥大指数に基づいて,ヒナの消化管内で生成した生理活性goitrin量を測定し,菜種粕給与時のヒナの甲状腺肥大に対する消化管内微生物の関与について検討した.菜種粕の給与量を5段階(2~20%)に設定したが,ヒナ消化管内での活性goitrin生成量は,菜種粕の給与量に関係なく一定で,飼料100g当り3.3±2.1mgと算定された.またglucosinolateを給与した場合も,ヒナ消化管内での活性goitrin生成量は,glucosinolate給与量(0.18~1.23%)に関係なくほぼ一定で,4.2±2.0mgと計算された.したがって,飼料中のミロシナーゼが完全に失活していれば,ヒナ消化管内で生成する活性goitrin量は微量であるので,菜種粕給与時のヒナの甲状腺肥大に対して,消化管内微生物はわずかしか関与しないものと考えられる.
  • 今井 壮一, 勝野 正則, 扇元 敬司
    1979 年 50 巻 2 号 p. 79-87
    発行日: 1979/02/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    わが国の主要な反芻家畜であるウシ,ヒツジ,ヤギのルーメン内における繊毛虫構成パターンの型別について調査した.その結果,Polyplastron multivesiculatum, Diploplastron affineを特異種とするA型構成パターン,およびEpidinium spp., Eudiplodinium maggiiを特異種とするB型構成パターンに区別され,これらの各型には,各々に高率に出現する種も存在した.さらに,A,Bいずれの型にも属さず,Elylroplastron bubaliを優占種とする構成パターンも新たに見出され,これをK型と命名した.このような繊毛虫構成パターンの型別は,繊毛虫間の捕食拮抗によるものと考えられ,このことをinvitroによる捕食拮抗実験によって確かめたところ,P. multivesiculacumはEp. caudatumを選択的に捕食し,これが両種の共存しない要因であると考えられたが,Eu. maggiiは全く捕食されなかった.Ep. caudatumの選択的被捕食性は,繊毛虫体を20%ショ糖水溶液で分離し.食塩水で洗浄することにより失われた.
  • 佐々木 博之, 新村 末雄, 石田 一夫
    1979 年 50 巻 2 号 p. 88-94
    発行日: 1979/02/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    マウス,ラット,スナネズミおよびハムスターの胞状卵胞内の卵子に,板状または線維状の封入体が見られた.封入体はマウスでは線維状のものから成っており,数本ずつ束になって走っていた.ラット,スナネズミおよびハムスターでは板状であったが,ラットとスナネズミでは板が1枚ずつ積み重なっており,ハムスターでは2枚の板が1組となり,幾組も積み重なっていた.なお,スナネズミでは板が網目を構成している箇所もあった.ウサギとブタの卵子にはこのような封入体は認められなかった.封入体は四酸化オスミウムで単独固定した切片では全く観察されないかあるいは観察されても極めて不明瞭であったこと,電顕組織化学的手法によってアミノ基が証明されたことから,これらの封入体は主としてたん白質性のものであることが推察された.
  • 松川 正, 中野 秀治, 有吉 俊, 小杉山 基昭, 林 孝
    1979 年 50 巻 2 号 p. 95-99
    発行日: 1979/02/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    日本短角種(短角)と黒毛和種(黒毛)の成熟体重,成熟速度,発育速度の相互の関連を知る目的で,十勝種畜牧場で放牧主体で飼育された84ヵ月齢までの両品種雌牛の体重記録を,BRODYの発育曲線式にあてはめて検討した.短角はW=655.3{1-e-0.0415(t+2.872)},黒毛はW=473.9{1-e-0.0550(t+0.886)}で表わされた.この曲線式による計算値と実測値との偏差は短角が16.6kg,黒毛が11.9kgであり,73ヵ月齢から84ヵ月齢の間の平均体重に較べて計算上の成熟値は短角で14.4kg大きく,黒毛で0.6kg小さかった.これらの式から,一定の体重に達するのは短角が常に早いものの,同じ成熟率に達するのには短角の方がおよそ30%多くの時間(月齢)がかかることが示された.
  • 田中 桂一, 北原 和滋, 重野 嘉吉
    1979 年 50 巻 2 号 p. 100-107
    発行日: 1979/02/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    飼料中の脂肪含量が成長中ヒナにおける肝臓での脂質合成能におよぼす影響について研究した.肝臓切片におけるAcetate-1-14C,あるいはGlucose-U-14Cからの脂質合成能は飼料中の脂肪含量が増加するに伴って,統計約に有意に減少を示した.肝臓cytoplasma中のNAPP-isocitrate dehydrogenaseの活性は,飼料中の脂肪含量の増加に伴って,増加を示した(P<0.01).脂肪無添加飼料を給与した時,NAD-malic dehydrogenaseの活性は低い値を示し(P<0.05),一方glucose-6-phosphate dehydrogenaseの活性は高い値を示した(P<0.05).血清中のnon-esterified fatty acideの濃度は,飼料中の脂肪含量の増加に伴って,増加を示した(P<0.01).飼料中の脂肪含量の増加に伴うヒナの肝臓における脂質合成能の低下に関して検討し,その結果,脂肪含量の増加に伴う,血.清中のnon-esterified fatty acidsの増加が,ヒナの肝臓における脂質合成能の低下に関係のあることを示唆した.また,肝臓および血清中のtriglycerideおよびtotal cholesterolの濃度は,飼料中の脂肪含量の影響を受けたが,phospholipids濃度には,大きな影響は観察されなかった.
  • 佐々木 博之, 新村 末雄, 石田 一夫
    1979 年 50 巻 2 号 p. 108-109
    発行日: 1979/02/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
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