日本畜産学会報
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52 巻, 9 号
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  • 上野川 修一
    1981 年 52 巻 9 号 p. 627-638
    発行日: 1981/09/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 申 七郎, 佐藤 泰
    1981 年 52 巻 9 号 p. 639-645
    発行日: 1981/09/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    lactic streptococciファージおよびlactobacilliファージの研究に比べてleuconostocファージの研究は,著しく遅れており,leuconostocファージの性質について不明な点が,多い.leuconostocファージの諸性質を明らかにすることを目的として,ブルーチーズから分離されたLeuconostoc dextraniumファージLd-6の諸性質を検討し次の点を明らかにした.1) ファージLd-6のプラークは,YGC寒天培地上で宿主菌Leuconostoc dextranium φ 46-8菌株を用いてそのプラークを形成させると,直径約2mmの鮮明な形態であった.2) ファージLd-6の形態は,収縮性の鞘を持たずBRADLEYの分類に従うとグループBに属した.またファージLd-6の頭部と尾部の大きさは,約470A×530A,約1200A×70Aであった.3) ファージLd-6の宿主菌に対する感染多重度を増すにしたがい,培地中での溶菌現象の起る時間が,早くなっていった.4) ファージLd-6は,YGC培地中で63°Cで10分間加熱処理した場合ほとんど失活せず,また73°Cで60秒加熱処理した場合でも完全に失活せず強い耐熱性を示した.5) ファージLd-6の潜伏期と放出数は,YGC培地中,27°Cの培養温度でそれぞれ約40と45分の間,約300であった.
  • 渡邊 幸夫
    1981 年 52 巻 9 号 p. 646-652
    発行日: 1981/09/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    本報告は,ケージ内床面積の広さが鶏のテバ肉とモモ肉の粘弾性に与える影響を調べるとともに,その影響が鶏肉の部位間でどのように異なるかを検討したものである.供試鶏はCornish (♂)×White Rock (♀)-F1の雌,20羽である.これらの鶏が5週齢になった時,それぞれケージ内収容羽数および床面積の異なる単飼育区,ケージ当たり2羽飼育区ならびに群飼育区に分けて,20週齢まで飼育した.屠殺直後,テバ肉とモモ肉を採取し,すみやかにポリエチレン製袋に入れて,-25°Cで凍結保存した後,筋線維に沿って,およそ長さ50mm,幅20mm,厚さ2~4mmの切片を得た.これらの切片をダンベル型に整形して試料肉切片とし,鎖荷重式フード•レオメータ(田葉井製)を用いて30±1°C,相対湿度50±5%の条件下で応力緩和試験(引き伸し距離:13.5mm,引き伸し速度:2.8mm/sec,測定時間:5min)を行なった.応力緩和試験から得られるパラメータはFmax(gw), τ(sec)およびS/f0(%)である.結果はつぎの通りであった.1) テバ肉のτ値は,群飼育区が単独飼育区およびケージ当たり2羽飼育区よりも小であった(P⟨0.05).このことから,前者でのテバ肉の方が後二者のテバ肉よりも弾力に乏しいものと考えられた.2) モモ肉のS/f0値は,群飼育区での方がケージ当たり2羽飼育区のものより大きく(P⟨0.05),前者のモモ肉の方が後者のモモ肉よりも破壊(咀しゃく)されにくいものと考えられた.3) Fmax値はどの実験飼育区においても,モモ肉の方がテバ肉のそれよりも大きく(P⟨0.05),モモ肉はテバ肉よりもコシ(腰:伸びに対して強い抵抗を示す性質)が強いものと考えられた.4) 群飼育区鶏肉のτ値は,モモ肉の方がテバ肉よりも大きく(P⟨0.05),モモ肉はテバ肉よりも弾力に乏しくかたい(こわい)ものと考えられた.
  • 佐藤 博, 花坂 昭吾, 今村 照久
    1981 年 52 巻 9 号 p. 653-658
    発行日: 1981/09/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    初産~6産次の乳牛24頭を用いて分娩前,分娩の2週間後から4週間毎に採血して,血漿のブドウ糖•乳酸•遊離脂肪酸(FFA)•トリグリセライド(TG)•総コレステロール(T•Ch)と尿素濃度の変化を調べた.泌乳中のデータはさらに分娩後10週まで•その後26週まで.それ以降(便宜的に泌乳初期•中期•後期とする)に分けて比較した.ブドウ糖濃度は2週間後に低下した例もあったが,泌乳初期~中期には比較的安定し,後期に上昇した例が多かった.FFA濃度は分娩前~泌乳初期に高く,その後低下した.TG濃度は泌乳開始によって急激に低下し,泌乳期間中低かった.またT•Ch濃度は上昇し,泌乳初期~中期に最高に達し,その後も高膿度を持続した.乳酸や尿素濃度は泌乳初期に低下する傾向を示した.産次による差が著しかったのは泌乳中期~後期のT•Ch濃度であり,初産で高かった.乳量は3~4産次の牛で多かった.
  • 葛谷 泰雄, 金丸 義敬, 棚橋 保
    1981 年 52 巻 9 号 p. 659-664
    発行日: 1981/09/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    山羊乳のクリームを使用してアルカリ性ホスファターゼ(AL.P)の再活性化処理,ブタノール処理,硫安処理(60%飽和)及びセファデックスG-200カラムクロマトグラフィーによって比活性0.08 unit/mg proteinの再活性化AL.P(Rea.AL.P)を精製した.すなわち,生クリームのAL.P(生AL.P)はセファデックスG-200カラムクロマトグラフィーによってAL.P活性を示すG-Iピーク及びG-IIピークの2成分に分かれ,Rea.AL.Pでは生AL.PのG-IIピークに相当する1つの成分になった.さらに生クリームのG-Iピーク成分について加熱,再活性化処理を行なうとG-IIピーク(生クリームのG-IIピークに相当する)に変化し,このG-IIピークを繰り返し再活性化処理するとその成分は酵素活性を示さなかった.ポリアクリルアミドディスク電気泳動によりRea.AL.Pは2つのアイソザイムバンドが,生AL.Pは3つのアイソザイムバンドが見られた.Rea.AL.Pが最適pHは9.5で,塩化マグネシウムによって賦活され,EDTAによって阻害された.p-ニトロフェニール燐酸塩を基質としてpH9.5でKm値を測定すると0.45mMであった.正燐酸の阻害様式は拮抗型阻害,フェニルアラニンのそれは非拮抗型阻害であった.山羊乳のRea.AL.Pと牛乳のそれを比較すると両酵素の性質はいずれもセファデックスG-200カラムクロマトグラフィー,ディスク電気泳動,最適pH並びに,塩化マグネシウム及びEDTAの影響などで類似した.
  • 勝浦 五郎, 宮本 元, 石橋 武彦
    1981 年 52 巻 9 号 p. 665-670
    発行日: 1981/09/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    対照およびPMSG投与(5および20i. u.のPMSGを屠殺の48時間前に投与)の幼苦ラットの卵巣を経日的に採取し,PMSG投与が幼若ラット卵巣のΔ5-3βハイドロオキシステロイド脱水素酵素(3β-HSD)活性にどのような影響をおよぼすかについて,組織化学的に検討した.卵胞腔形成前の卵胞(PF),小卵胞腔をもつ卵胞(SVF)および成熟卵胞腔をもつ胞状卵胞(MVF)はそれぞれ3,18および21日齢で初めて現われた.3および6日齢ではいずれの卵巣からも酵素活性は検出されなかった.9日齢ではじめてPFの卵胞膜細胞と間質線に酵素活性がみられ,間質腺ではPMSG投与によって対照より活性が強まった.15日齢では,PFと間質腺において,PMSG投与によって酵繁活性が強まった.18-45日齢のPFの顆粒膜細胞には,対照,PMSG投与ラットとも活性は検出されなかった.18日齢に比べ21日齢では,対照,PMSG投与ラットとも,PFおよびSVFの卵胞膜細胞の酵素活性が強くなった.21および27日齢ラットでは,27日齢のSVFの卵胞膜細胞を除き,卵胞および間質腺の酵素活性はPMSG投与の影響をほとんど受けなかった.33日齢では,PFとSVFの酵素活性はPMSG投与の影響をほとんど受けなかったが,MVFと間質腺の活性はPMSG投与により対照より強くなった.39日齢で20i. u. PMSG投与ラットの卵胞膜細胞と間質腺は,対照と同じ酵素活性を示したが,5i. u.投与の場合はMVFを除き対照より活性が強くなった.45日齢では,PMSG投与によって卵胞と間質腺の酵素活性が強まった.黄体は45日齢ではじめて現われ,20i. u. PMSG投与ラットは対際より酵素活性が強かった.以上の成績から,幼若ラット卵巣の3-HSD活性は日齢によって変化し,PMSG投与は多くの場合幼若ラット卵巣の3β-HSD活性を強めるが,PMSGに対する感受性は日齢により異なると思われる.
  • 伊藤 宏, 寺島 福秋, 林崎 篤
    1981 年 52 巻 9 号 p. 671-679
    発行日: 1981/09/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    稲わらともみ殼およびそのアンモニア処理(2.5, 5.0および10.0% NH3,重量比)した材料をルーメン液と人工唾液の混合液(1:2)で0,6,12,24および48時間培養した.これらの試料における組織構造の変化を走査電子顕微鏡で観察した.2.5%のアンモニア処理では,稲わらの組織構造に著しい変化は見られなかった.維管束鞘および師管部の細胞は5%アンモニア処理によって崩壊した.10%処理によって外層の機械組織は薄くなり,柔組織の大部分は消失した.無処理稲わらの組織構造は12時間までの培養でほとんど変化しなかった.柔組織細胞内のデシプン粒およびその細胞壁の微生物消化は処理アンをニア濃度およが培養時間の増加によって促進された.厚膜細胞の厚みはアンモニア処理ならびに培養によって減少し,この細胞から可消化成分が供給されることを示した.もみ殼は10%アンモニア処理によって厚膜細胞はもろくなり柔組織の一部は消失した.無処理もみ殻は48時間培養によって柔組織が消化され,厚膜細胞の一部が崩壊した.もみ殼の微生物消化もアンモニア濃度および培養時間の増加によって促進された.もみ殼ではリグニンおよびシリカの存在がアンモニア処理ならびに微生物消化による構造の変化を妨げているものと見られた.
  • 土屋 剛, 星野 忠彦, 玉手 英夫
    1981 年 52 巻 9 号 p. 680-685
    発行日: 1981/09/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    腎臓の糖原沈着は正常な動物では胎生期や幼若期の集合管にみられ,尿細管の発達に関与している.一方,成育した動物ではこの糖原沈着は一般に観察されないと報告されている.しかし,ヒトや動物では糖原病や尿細管アシドーシス症で,近位尿細管やヘレンのわなの太い部分に糖原沈着が観察されている.めん羊では糖原病の報告はあるが,腎臓の糖原沈着の記載はない.この研究では,授乳中の子めん羊と成育しためん羊の腎臓,さらに成育しためん羊で酪酸を血中より投与した腎臓の糖原沈着について組織化学的に比較した.授乳中め子めん羊では,集合管に多量の糖原沈着が観察された.成育しためん羊では少量の糖原沈着が集合管とヘンレのわなの太い部分に観察された.一方,酪酸を投与されためん羊では著しい糖原沈着がヘンレわなの太い部分に,中等度の糖原沈着が集合管に観察された.以上の結果より,めん羊の集合管にみられた糖原沈着は幼若期では尿細管の発達と深い関係をもち,成長とともに減少すると思われる.一方,ヘンレのわなにみられた糖原沈着は酪酸投与によって多量に観察されることから,酪酸によって起こされたアシドーシスによる糖代謝異常が原因ではないかと考えられる.
  • 矢野 秀雄, 小林 糾, 川島 良治
    1981 年 52 巻 9 号 p. 686-688
    発行日: 1981/09/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 大谷 元
    1981 年 52 巻 9 号 p. 689-691
    発行日: 1981/09/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
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