日本畜産学会報
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55 巻, 8 号
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  • 内海 恭三
    1984 年 55 巻 8 号 p. 523-534
    発行日: 1984/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 橋爪 力, 丹羽 太左衛門, 兼松 重任
    1984 年 55 巻 8 号 p. 535-539
    発行日: 1984/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    ホルスタイン種,黒毛和種,日本短角種,計34頭の雄牛(1~18才)およびランドレース種,大ヨークシャー種,デュロック種,ハンプシャー種,計17頭の雄豚(1~3才)から採取した精液を用い,牛および豚精漿中のPGF濃度をradioimmunoassay法で測定した.牛精漿中のPGF濃度は0.08~1.37ng/mlで,34頭34例の平均値は0.79ng/mlであった.また豚精漿中のPGF濃度は0.06~1.44ng/mlで,17頭17例の平均値は0.58ng/mlであった.牛および豚精漿中のPGF濃度は個体差が大きく,品種および年齢による差は明らかでなかった.また精漿中のPGF濃度と精液量,精子数(精液1.0ml中および全精液中の精子数),精子活力,精子アクロソーム異常率との間には有意な相関は認められなかった.
  • 橋爪 力, 丹羽 太左衛門, 兼松 重任
    1984 年 55 巻 8 号 p. 540-544
    発行日: 1984/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    牛および豚精漿中に出現するPGFの由来を明らかにするために,雄牛5頭,雄豚3頭の精漿,精のう腺液ならびに精巣上体尾部漿液中PGF濃度をradioimmunoassay法で測定した.また雄牛および雄豚,各9頭から得た精液を用い,精漿中の果糖濃度とPGF濃度を測定し,両者の関係を調べた.牛の精のう腺液中のPGF濃度は精漿および精巣上体尾部漿液中の濃度に比べてきわめて高い値(平均値で精漿中の値の約100倍)を示した.また18才の高齢牛1頭の精のう腺液および精漿中PGF濃度は他の4頭に比べて著しく低かった.精巣上体尾部漿液中のPGF濃度は5頭中3頭において精漿と同程度の値を示した.豚精のう腺液中のPGF濃度は牛精のう腺液中の濃度に比べて著しく低い値(平均値で約360分の1)を示した.また豚精のう腺液中のPGF濃度は精漿中の濃度に比べいく分高くなる傾向を示したが,その差は牛の場合に比べるときわめて小さかった.豚では精巣上体尾部漿液中のPGF濃度は精漿および精のう腺液中の濃度に比べ高い値を示した.精漿中PGF濃度と果糖濃度の間には正の有意な相関が牛で認められたが(r=0.865,P<0.01),豚では認められなかった.以上.結果から,牛精漿中のPGFは主として精のう腺に由来すると考えられた.豚の場合は牛のような特徴がみられなかったが,副生殖腺液の分泌量を考慮すると,精のう腺の関与を無視でぎないと思われた.
  • 冨田 守, 福渡 康夫, 田村 吉隆, 溝田 輝彦, 小此木 成夫, 荒井 珪
    1984 年 55 巻 8 号 p. 545-551
    発行日: 1984/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    1.ローヌ•プーラン社製平膜型モジュール(UFP-102S4P)に,IRIS3038膜(ポリアクリロニトリル製)あるいはIRIS3072膜(変性ポリスルフォン製)を装備し,牛乳の限外〓過を工業的に実施する場合に重要な要因となる〓過膜の洗滌性および膜透過流束に及ぼす装置の運転条件について検討した.2.牛乳を限外〓過後,50°Cの1%塩素化アルカリ洗剤液(Ultrasil-25:pH 12.4,活性塩素200ppm,ヘンケル白水社製)を用いて,3038膜は30分間および3072膜は50分間の定置洗滌により,水の透過流束は回復した.3.牛乳を3倍濃縮した時の3038膜の平均透過流束は,50°Cでは3072膜の1.9倍であったが,10°Cでは1.1倍であった.4.3038膜を用いて牛乳を限外〓過する場合に,装置の制御因子である圧力(1.2~3.0kg/cm2),線速度(1.0~3.0m/sec)および温度(15~50°C)はいずれも透過流束に有意(P<0.01)に影響を及ぼし,それらの寄与率はそれぞれ8%,40%および38%であった.圧力3.0kg/cm2,線速度3.0m/sec,温度50°Cおよび濃縮倍率1.1倍における牛乳の透過流束は110l/m2/hrであった.5.3038膜を用いて15°Cで乳種(未均質牛乳,均質牛乳および脱脂乳)を変えて限外〓過を行なったところ,乳種,圧力および線速度はいずれも透過流束に有意(P<0.01)に影響を及ぼし,その寄与率はそれぞれ6%,6%および81%であった.圧力3.0kg/cm2,線速度3.0m/sec,温度15°Cおよび濃縮倍率1.1倍における脱脂乳の透過流束は未均質牛乳の1.6倍であった.
  • 古市 幸生, 高橋 孝雄
    1984 年 55 巻 8 号 p. 552-561
    発行日: 1984/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    ウサギの消化管内における水溶性指標物質としてのポリビニルアルコール(PVA)と不溶性指標物質としての酸化クロム(Cr2O3)の移動の様相を明らかにすることを目的として,両指標物質含有飼料を連続給与した場合と両指標物質を1回胃内投与した場合の消化管内における指標物質の濃度と分布について検討した.その結果,PVAはCr2O3に比べて胃から盲腸への移行速度が速いことおよび盲腸と近位結腸部に濃縮されることが認められ,盲腸から糞中に排泄される速度はPVAよりCr2O3の方が速いことが示された.さらに,PVAが主としてsoft feces (S. F.)中に排泄されるのに対してCr2O3はhard feces (H. F.)中に高濃度で排泄されることが示された.また,これらの結果を基にS. F.とH. F.の生因について推論した.
  • 守屋 和幸, 佐々木 義之
    1984 年 55 巻 8 号 p. 562-568
    発行日: 1984/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    反すう動物におけるインスリン耐性とエピネフリンとの関連性について正常メン羊および副腎摘出(以下ADXと略す.)メン羊を用いて検討を行なった.エピネフリンのみ投与した場合(実験I)およびエピネフリンとインスリンの同時投与を行なった場合(実験II)について,正常およびADXメン羊の血糖値と血漿中NEFA濃度(以下NEFAと略す.)の変化を調べた.
    実験Iにおいては,正常およびADXメン羊とも血糖値およびNEFAはエピネフリン投与直後から顕著に上昇した.実験IIにおいては,正常およびADXメン羊ともインスリン投与後,血糖値は低下したが,低下の割合はADXの方が大きく,低血糖症状が認められた,したがってその後の血糖値の回復は正常メン羊に比べ遅れたものの糖などの補給なしで低血糖症状から回復した.一方,NEFAの反応は実験Iに比べ小さなものであり,かつ反復間,個体間の変動が大きかった.
    以上の結果より,本研究で用いたエピネフリンの筋注投与ではインスリン投与による低血糖症状の発現を防ぐことはできなかったが,外部からの糖の補給なしで低血糖症状から回復したことにより,エピネフリンが部分的にインスリン耐性に関与していることが示唆される.
  • 寺島 福秋, 唐来 宣人, 伊藤 宏
    1984 年 55 巻 8 号 p. 569-575
    発行日: 1984/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    稲わら(RS)およびもみ殻(RH)の,ヘミセルロース区分の化学構造に対するアンモニア処理の影響を明らかにするため,処理による遊離カルボキシル基含量の変化を測定した.アンモニア処理(5%,w/w)はRSの遊離カルボキシル基含量に有意に高めたが,RHのそれに影響を与えなかった.酸化剤(NaClO2,5および25%,w/w)処理は,両粗飼料の遊離カルボキシル基含量を著しく増加した.アンモニアと酸化剤を併用処理した基質の遊離カルボキシル基含量は,酸化剤単一処理のそれより低下した.
    RHの物理的性質に対するアンモニア処理効果を検討するため,処理による最大せんい膨潤点(FSP)の変化を分子量の異なるポリエチレングリコール(PEG)溶液を用いて測定した.無処理RHのFSPはPEGの分子量,3000で示されたが,アンモニア処理RHでは分子量7500でFSPに達した.また,RHのFSPはアンモニア処理によって有意に増加した.このことから,細胞壁の間隙構造がアンモニア処理によって拡大または増加することが示唆された.
  • 今井 壮一, 扇元 敬司
    1984 年 55 巻 8 号 p. 576-583
    発行日: 1984/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    タイ産コブ牛46頭および水牛10頭についてルーメン内繊毛虫相および細菌叢を検索した.その結果,コブ牛より17属56種19型,水牛より7属26種6型,計17属57種19型の繊毛虫が検出され,それらのうち,32種14型が本邦産牛,24種6型がインド産コブ牛のそれぞれに見られた種と共通種であった.またフィリピンのコブ牛および水牛から報告されているすべての種が検出された.2種1型はタイに特有のものであった.近隣の地域で報告されている繊毛虫構成との比較の結果,離れた地域で飼育されている同種の家畜における繊毛虫構成より,異種の家畜であっても同地域で飼養されている動物のそれの方にむしろ高い類似性がみられ,このことから,ルーメン内繊毛虫構成には比較的明らかな地理的分布が存在することが示唆された.今回の調査におけるコブ牛1頭あたりの平均出現種数は26.1種,水牛では9.4種で,平均繊毛虫密度はコブ牛で7.1×104/ml,水牛で7.4×103/mlであった.一方,総細菌数はコブ牛で2.2×109/ml,水牛では1.3×1010/mlで,繊毛虫密度とは逆の関係が見られた.細菌構成は,グラム陰性桿菌が最も優勢で全体の約70%を占め,グラム陽性球菌がこれに続いた.ルーメン繊毛虫はその科や属により代謝機能が異なることが知られていることから,繊毛虫構成の地理的分布の存在は,ルーメン内での微生物機能の地理的相違が存在することを示唆するかもしれない.
  • 大島 光昭, 上田 博史
    1984 年 55 巻 8 号 p. 584-590
    発行日: 1984/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    Du Puits種のルーサンを用い,搾汁液から緑葉蛋白質濃縮物(LPC)を熱凝固させる際の塩酸添加および凝固物のエタノール洗滌が,LPCの収量及び栄養価に及ぼす影響について検討した.動物は鶏ヒナおよびラットを用い,ルーサンLPCのほかに対照蛋白質として,酸およびアルコール無処理のラジノクローバーLPC,カゼイン及び大豆粕を供試し,これらのいずれか一つを単一蛋白質源とする粕蛋白質含量10%の飼料を調製し,給与した.なお,カゼイン飼料以外にはDL-メチオニンを0.4%添加した.
    無処理ルーサンLPCの栄養価は,ラットにおいては,大豆粕およびカゼインより低かったがラジノクローバーLPCとほぼ等しく,正常と認められた.しかしヒナにおいては異常に低かった.
    酸処理LPCは,無処理に比し,収量が20%高く,ラットによる利用性にも差がなかったが,ヒナに対する栄養価はさらに低かった.
    アルコール処理により,酸処理の有無に関係なく,ラットの場合は大豆粕およびカゼインと等しい増体量およびラジノクローバーLPCより有意に高い栄養価を示し,ヒナの場合も大豆粕には劣るがラジノクローバーLPCよりやや優る成績を示すまで改善された.しかし,LPC収量は,酸およびアルコール処理がアルコール処理のみの場合よりすぐれ,無処理と等しい成績を示した.
    アルコール洗滌効果について検討を加えた結果,ヒナに対する効果はMedicagenic acidの除去によるものであり,ラットに対する効果はLPC中のリジン構成比の上昇にもとずくものと推定された.
  • 渡辺 誠喜, 半澤 恵
    1984 年 55 巻 8 号 p. 591-593
    発行日: 1984/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 宇佐川 智也, 川島 良治
    1984 年 55 巻 8 号 p. 594-595
    発行日: 1984/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 藤原 勉, 田先 威和夫
    1984 年 55 巻 8 号 p. 596-599
    発行日: 1984/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 横田 浩臣, 古瀬 充宏, 奥村 純市, 田先 威和夫
    1984 年 55 巻 8 号 p. 600-603
    発行日: 1984/08/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
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