日本畜産学会報
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65 巻, 7 号
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  • 須藤 まどか, 小原 嘉昭, 宮本 進
    1994 年 65 巻 7 号 p. 593-601
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    成メン羊3頭を用い,ルーサンヘイキューブを基礎飼料とし,その総エネルギー量の5.1%に相当するプロピオン酸ナトリウム(Na)あるいは酢酸Naを添加して,ルーメン内環境,窒素出納および15Nトレーサー法による血漿中尿素態窒素とルーメン内アンモニア態窒素の代謝速度を測定した.その結果,プロピオン酸Na添加によって,ルーメンアンモニアの濃度およびイリバーシブルロスの有意な低下と,飼料および尿素以外の内因性窒素に由来するルーメンアンモニア生成およびルーメンアンモニアから血漿中尿素への窒素の移行の減少が認められた.また血漿中尿素濃度は有意に低下し,また尿中へ尿素および総窒素排泄速度が低下して,体内窒素蓄積が増加する傾向にあった.しかし,血漿中尿素態窒素のルーメンアンモニアへの移行速度には変化が認められなかった.以上のことから,飼料へのプロピオン酸Na添加は尿中尿素排泄の抑制によって窒素蓄積を増加させるが,その原因の一つはルーメンでのアンモニア産生に対する抑制効果であり,本実験条件下においてはルーメン内への尿素リサイクル速度には影響しないことが明らかになった.酢酸Na添加の場合にも,窒素代謝の変化はほぼ同様の傾向を示したが,その変化はプロピオン酸Na添加の場合と比較して小さかった.これはルーメン微生物によるアンモニア産生に対する影響が,プロピオン酸と比較して小さかったことが一因であると考えられた.
  • 佐野 宏明, 寺島 福秋, 高橋 秀之
    1994 年 65 巻 7 号 p. 602-609
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    採食に伴う血漿インスリン,グルカゴン濃度の変化,およびグルコースに対するインスリン分泌能,組織に対するインスリン作用に及ぼす飼料へのサリノマイシン添加の影響を明らかにするために,サリノマイシンを20mg/日の用量で添加した飼料(アルファルファヘイキューブ2.0%体重,市販配合飼料0.5%体重),あるいは無添加飼料をそれぞれ2週間にわたりめん羊に摂取させた.インスリン分泌能および作用はグルコースクランプ法のHGC (hyperglycemic clamp)法およびEGC (hyperinsulinemic euglycemic clamp)法を用いて測定した.採食実験において血漿インスリン,グルカゴン濃度およびインスリン/グルカゴンモル比はいずれの区においても採食に伴って増加し(P<0.05),増加の大きさは無添加区よりもサリノマイシン添加区が小さい傾向を示した.HGC法におけるグルコース注入速度に対する血漿インスリン濃度増加の割合(インスリン分泌能),およびEGC法におけるグルコース注入速度(インスリン作用)は両区に差がなかった.以上の結果から,めん羊において飼料へのサリノマイシン添加は採食に伴う血漿インスリンおよびグルカゴン濃度,ならびにグルコースクランプ法によるインスリン分泌能および作用に有意な影響を与えない可能性が示唆された.
  • 藤村 忍, 村元 隆行, 勝川 雅仁, 波多野 隆, 石橋 晃
    1994 年 65 巻 7 号 p. 610-618
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    鶏肉の呈味成分を解明するために,食味の異なる種間の解析からのうま味成分を検討した.その解析を進めていくために秋田県北部を中心に生産され,うまい鶏として有名な地鶏の一種,比内鶏に着目した.古くから郷土料理のきりたんぽ鍋に合う,美味な鶏として愛好され,ブロイラーの5~6倍の高価格で扱われ,秋田県畜産試験場の改良普及品種として年間約17万羽生産されている.この比内鶏を研究対象として取り上げていく価値を判断するため,比内鶏とブロイラー肉の官能比較を行なった.次に比内鶏の生産性および呈味成分を明らかにするため,われわれの栄養素要求量の研究結果を基にブロイラーおよび卵用鶏との間で成長,飼料効率,筋肉の可溶性遊離アミノ酸,イノシン酸濃度を比較した.さらに比内鶏とブロイラーの分析値と同濃度のグルタミン酸,イノシン酸の化学合成液の官能試験を行なった.食肉の官能比較から,比内鶏は味,総合評価が有意に優るとする結果が得られた.このことから以下の試験に入ったが,比内鶏の生体重は,ブロイラーの半分以下,卵用鶏よりは少しよい程度であった.比内鶏肉の高価格は遅い成長速度に由来する生産性の低さに影響されていた.可溶性遊離アミノ酸には,グルタミン酸を含め鶏種間に特徴的な傾向は認められなかった.一方,イノシン酸の含量は,比内鶏がブロイラー,卵用鶏よりもそれぞれ50%,60%有意に高く,化学合成液による官能試験からも,比内鶏の組成がうまいことが認められた.このとき,イノシン酸とグルタミン酸の混合液が,単品溶液に比べてはるかに強いうま味を呈した.このことから官能試験での比内鶏とブロイラー肉の評価結果は,イノシン酸およびグルタミン酸の組成を反映しているものと考察された.
  • 村井 篤嗣, 古瀬 充宏, 朝倉 幸孜, 奥村 純市
    1994 年 65 巻 7 号 p. 619-623
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    飼料β-シクロデキストリンがニホンウズラの産卵成績に及ぼす影響を調査した.β-シクロデキストリンを飼料中に0,10および20%となるように配合し,産卵ニホンウズラに4週間給与した.飼料摂取量に変化はみられなかったが,体重はβ-シクロデキストリンの含量が高くなるにつれて低下した.産卵率はβ-シクロデキストリン飼料の摂取により急激に減少し,β-シクロデキストリン含量が高くなるにつれ,その低下は著しくなった.卵黄中のコレステロール含量は対照に比して,飼料β-シクロデキストリン摂取により高くなったが,これは産卵率の低下が影響した結果と推察された.
  • 齋藤 忠夫, 中村 正, 冠木 敏秀, 北澤 春樹, 伊藤 敞敏
    1994 年 65 巻 7 号 p. 624-630
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    鶏卵白リゾチーム(LZ)をリガンドとして固定化したLZ•アフィニティークロマトグラフィーにより,N-アセチルノイラミン酸(NANA)および/またはエステル硫酸基(-SO4)を結合する糖ペプチドの迅速•特異的な分画を試みた.2種のモデル試料として,ウシκ-カゼイン(非硫酸化シアリル糖タンパク質)のキモシン消化で得られたカゼイノグリコペプチド(CGP:f106-169)および鶏卵オボムチン(OM,硫酸化シアリル糖タンパク質)のアクチナーゼE消化で得られたオボムチン糖ペプチド(OGP)を用いた.吸着成分の溶出は,NaClを用いたステップワイズ溶出法(0-0.5M)が優れていた.CGPでは,無糖鎖ペプチドや中性糖鎖を結合するアシアロ糖ペプチド(CGP-O)を非吸着画分に除去でき,シアリタル糖ペプチド(0,1M•NaCl溶出,CGP-I)を効率良く精製できた.OGPでは,中性糖鎖(非吸着)と酸性糖鎖(吸着,0.1-0.3M•NaCl溶出)を結合する糖ペプチドに分画され,とくに後者はシアリル糖ペプチド(0.2M•NaCl溶出)と硫酸化シアリル糖ペプチド(0.3M•NaCl溶出)に明確に1段階のクロマト操作により,NANAの結合に安定な中性pH領域で分画できた.また応用実験として,0.2M•NaCl濃度下での鶏全卵白糖ペプチド(WGP)の分画では,OMを単離することなく,OM由来の硫酸化シアリル糖ペプチド(WGP-I)を単離することができた.このことは,未知試料由来の混合糖ペプチドから硫酸化糖ペプチドのみを単離することの可能性や,カラムのマクロ化による硫酸化糖ペプチドの大量調製の可能性を示唆していた.
  • 鈴木 雅勝, 齋藤 忠夫, 戸羽 隆宏, 植村 順子, 伊藤 敞敏
    1994 年 65 巻 7 号 p. 631-638
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    ヒト腸管由来の乳酸菌Lactobacillus acidophilus JCM1229株よりβ-ガラクトシダーゼを単離精製した.分画方法は菌体を破砕後,硫安分画,イオン交換,疎水,アフィニティー,吸着の各クロマトグラフィーを行った.精製酵素は電気泳動的に単一であり,その分子量はゲルろ過モードによる高速液体クロマトグラフィーにより290kDaと推定された.本酵素の至適pHは5.5でありpH5.5-6.5領域で安定であり,50°C;で最大活性を示した.また,本酵素の2-ニトロフェニル-β-D-ガラクトピラノシドとラクトースに対するKm値はそれぞれ,0.59mMおよび5.13mMであった.2-メルカプトエタノールやMg2+,Mn2+イオンなどの添加により,本酵素は活性化された.
  • Purnama DARMADJI, 泉本 勝利
    1994 年 65 巻 7 号 p. 639-646
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • Tetsuro NOMURA, Katsuei YONEZAWA
    1994 年 65 巻 7 号 p. 647-651
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • Koichi CHIKUNI, Toshiyuki TABATA, Masayoshi SAITO, Michiko MONMA
    1994 年 65 巻 7 号 p. 652-655
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 長谷川 信, 川上 智弘, 本田 和久, 氷上 雄三
    1994 年 65 巻 7 号 p. 656-660
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 井越 敬司, 小林 弘昌, 有馬 俊六郎
    1994 年 65 巻 7 号 p. 661-667
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    デンマークとドイツからの輸入チーズ4種類(サムソーチーズ,マリボーチーズ以上デンマーク,ティルジットチーズ,トラピストチーズ以上ドイツ)中に含まれているプロティナーゼをCM-セファデックスで分離した.その結果,いずれのチーズからも3種類のプロティナーゼが0.3,0.6および0.8-0.9Mの塩濃度で溶出した.各プロティナーゼの至適pH,各種試薬の影響およびカゼインに対する作用を調べた結果,同じ塩濃度で溶出したプロティナーゼは同じ性質を示した.従って,同じ酵素と考えられた.0.3Mで溶出したプロティナーゼはpH3.8-4.0で最も活性が高く,ペプスタチンで完全に失活した.また,κ-カゼインを速やかに分解し,パラκ-カゼイン様分解物を生成した.0.6Mで溶出したプロティナーゼはpH 4.0で最も活性が高く,ペプスタチンで完全に失活した.また,κ-カゼインを速やかに分解し,αs1-Iカゼイン,β-Iおよびパラκ-カゼインと移動度を同じくする成分を生成した.以上の両酵素の性質は,これら酵素がチーズ製造に使用された凝乳酵素であることを示唆した.また,後者の性質に凝乳酵素のキモシンのそれと一致した.0.8-0.9Mで溶出したプロティナーゼは至適pHを8.0付近に有し,大豆トリプシンインヒビターとジイソプロピルフルオロフォスフェイトで強く阻害された.また,γ-カゼイン様分解物を生成した.これらの性質はミルクアルカリ性プロティナーゼのそれ
    と一致した.
  • 丹羽 慎二, 泉本 勝利
    1994 年 65 巻 7 号 p. 668-673
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    ヘムタンパク質誘導体による熱安定牲の差異を明らかにするために,ブタのへモグロビン(Hb)の熱変性の挙動を反応速度論的に試験した.酸素型(O2Hb),還元型(RHb),メト型(MHb)の各誘導体について熱変性を比較した.Hbの熱変性温度には60°C以上であり,熱変性はMHb>O2Hb>>RHbの順に速かった.熱変性速度定数k(70°C)より求めたMHb,O2Hb,RHbの半減期はそれぞれ22秒,2分,162分となり,誘導体間に多大な違いが認められた.還元剤(ハイドロサルファイトナトリウム)が共存すると,RHbの熱変性は極めて遅くなったが,酸化剤(フェリシアン化カリウム)が共存しても,MHbの熱変性速度には影響しなかった.各誘導体の熱変性はアレニウスプロットに従い,活性化エネルギーはいずれも80-85kcal/molとなった.RHbにおいては77°Cに転移点が認められ,77°C以上では151.1kcal/molとなった.各誘導体は,加熱により最終的にMHbとなって変性し,O2Hb, RHbは中間体としてMHbを経由していると考えられた.,凍結,凍結乾燥により熱安定性は低下し,貯蔵中もさらに低下した.したがって,加熱による食肉の変色の程度は,ヘムタンパク質誘導体の混在割合によって大きく異なり,また貯蔵状態で異なることが示唆された.
  • 原 和志, 宮本 拓, 片岡 啓
    1994 年 65 巻 7 号 p. 674-681
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    14種の市販発酵乳および15種の市販発酵乳用スターターカルチャーを試料として乳酸菌を
    分離し,菌種の同定を行なった.分離した47菌株の乳酸菌のうち28菌株がLactobacillus属で,これを
    菌種別にみるとLactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus 18株,L. helveticus 5株,L. acidophidus 2
    株,L. casei 2株およびL. delbrueckii subsp. lactis 1株であった.また,残りの19菌株はすべてStrep-
    tococcus salivarius subsp. thermophilusであった.分離した乳酸菌相互間における生育抑制作用を検
    討した結果,S. salivarius subsp. thermophilusでは16菌株にLactobacillus属に対する抑制作用がみ
    られた.Lactobacillus属相互間においては,L. helveticus, L. acidophilus, L. caseiおよびL.
    delbrueckii subsp. lactisに幅広い抗菌スペクトルを示す菌株があった.なかでもL. delbrueckii subsp.
    lactis 5001株は27菌株すべてのlactobacilliに対し抑制作用を示した.MRS液体培地においてL.
    delbrueckii subsp. lactic 5001株培養ろ液が示す生育抑制効果は,過酸化水素および低分子量抗菌性物
    質の両作用によるものであった.抗菌性物質の推定分子量は1,000以下であり,その抗菌活性は7種の
    蛋白分解酵素およびアミラーゼの作用によって失われなかった.また,抗菌活性は121°C,15分の加熱
    処理およびpH(2-10)に対しても安定であった.
  • 林 智人, 天野 卓, 名倉 義夫, 山田 清一, 三島 和洋, 北澤 貴一
    1994 年 65 巻 7 号 p. 682-684
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 農 新介, 長田 貞之, 大橋 登美男, 山内 清, 原田 宏, 江藤 望
    1994 年 65 巻 7 号 p. 685-687
    発行日: 1994/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
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