目的:今回われわれは髄内釘を併用したMasuquelet法で強固な固定と移植骨量の削減を試みた.対象:移植部位は大腿骨1例と脛骨3例で,開放骨折後の骨欠損が1例で骨髄炎後が3例である.術後経過観察期間は6ヵ月~4年である.結果:骨欠損範囲は全周囲性に4~13cm,平均8.5cmで2例に人工骨を混入した.髄内釘の併用にて8.4~12.7%,さらに人工骨で20~22%の自家骨を減量でき,術後早期から荷重歩行も可能となり術後7ヵ月までに全例骨癒合した.考察:Masquelet法は感染にも強く,早期に良好な骨形成ができるが,多量の自家骨が必要なため手術侵襲も大きくなる.しかし,髄内釘を用いることで初期から強固な固定ができ,髄内釘の分だけ自家骨を減量でき,さらに人工骨を混入することでさらに減量できた.結論:髄内釘を併用したMasquelet法は,広範囲骨欠損に対して有効な方法である.
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら