ケモインフォマティクス討論会予稿集
第36回情報化学討論会 つくば
選択された号の論文の34件中1~34を表示しています
事務局から
プログラム
特別講演
口頭発表
  • 稲次 豊広, 中山 伸一
    p. O1
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/10/31
    会議録・要旨集 フリー
    我々はすでに構造記述子のひとつであるフィンガープリントの特徴を表す指標として、「識別能」を定義した。本研究では、識別能が化合物データベースにおけるフィンガープリントの構造特徴の使用状況を反映させることから、識別能のデータセット依存性について検証を行った。複数の化合物データベースを用いて識別能の違いを確認したところ、データベースによって識別能が異なっており、データセット依存性があることが確認された。また化合物のサイズを数値的に示す分子量を影響因子として考え、分子量で区切ったデータセットを作成してそれぞれの識別能を求めたところ、分子量に対する識別能がフィンガープリントにより異なる変動傾向を示す事を明らかにした。
  • 渡邊 宏
    p. O2
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/10/31
    会議録・要旨集 フリー
    有機化合物のスペクトルデータベース (SDBS)に収録されている化合物の集まりについて、それらの化学構造式の集まりから決まる部分構造関係が半順序になることに着目し、Webサイトとして表現した。背景にあるアイデアと実施内容を報告する。
  • 藤田 眞作
    p. O3
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/10/31
    会議録・要旨集 フリー
    従来の立体化学では,対称・不斉・擬不斉とキラリティー・アキララリティーとの相異がうまく説明できない.さらに従来の立体化学では,対称・不斉・擬不斉をステレオジェニシティー・非ステレオジェニシティーなる概念に改変して,とりあえずの解決を図っている.この改変は数学的な裏づけのないその場しのぎの対処なので,今度は,ステレオジェニシティー・非ステレオジェニシティーとキラリティー・アキララリティーとの相異の説明が,うまくゆかないという事態になっている.演者の提案しているRS-立体異性群とその図形的表現であるステレオイソグラム法により,RS-ステレオジェニシティー・RS-非ステレオジェニシティーおよびキラリティー・アキララリティーを統合的に導出することができ,両者の関係を明らかにすることができる.
  • 三島 和晃, 金子 弘昌, 船津 公人
    p. O4
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/10/31
    会議録・要旨集 フリー
    創薬研究の初期段階においては高い活性をもつ多様なリード化合物が必要とされる。そのような化学構造を設計するため、我々は化学空間上の目的領域を探索する化学構造ジェネレータを開発している。各化合物に対して構造記述子を算出して化学空間上に配置したのち、高活性化合物が存在する周辺の領域に新規構造を発生させることで、生成される構造の多様性を考慮しつつ高い活性が期待できる新規構造を得ることが可能である。本研究ではこのジェネレータの有用性を検証するため、リガンド結合活性のデータを用いた化学空間の可視化と目的領域を定めた構造生成のケーススタディにおいて、テストデータとの比較検討を行なった。その結果、目的領域付近に存在するテストデータに類似する構造が数多く生成され、化学空間上の目的領域の探索が行なわれたことを確認した。
  • Jindalertudomdee Jira, 林田 守広, 趙 楊, 阿久津 達也
    p. O5
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/10/31
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、各原子の数を入力として可能な木状の化学構造を重複なくすべて列挙する問題を扱う。筆者らは先行研究として閉路を持たない化学構造の列挙アルゴリズムを幅優先探索順によるノードの追加によって実現した。本研究ではこのアルゴリズムを拡張し、ベンゼン環を含んだ化学構造をも列挙するアルゴリズムを提案する。ベンゼン環を一つの特別な原子とみなし、先行研究でのアルゴリズムを適用する。この時点ではベンゼン環に隣接する原子はどのベンゼン環の炭素と化学結合を形成するか決定していないので、ベンゼン環の子ノードに結合位置を示す番号を付与する。よく知られた列挙ツールであるMOLGENといくつかの入力に対して実行時間を比較し、閉路としてベンゼン環のみを含む場合に提案手法の実行効率が優れていることを示す。
  • 酒井 悠, 金子 弘昌, 太田 誠一, 伊藤 大知, 船津 公人
    p. O6
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/10/31
    会議録・要旨集 フリー
    癌等の遺伝子疾患の治療においてRNAiが注目されている。これはsiRNAの細胞内導入により特定遺伝子の発現が抑制される現象である。 siRNAを細胞内に導入する際に用いる脂質のことをトランスフェクション試薬とよび、試薬構造により遺伝子発現抑制効率や細胞毒性といった試薬 性能が異なる。そのため効率的な試薬開発に向けて適切な試薬の構造を予測する必要があるが、その構造活性相関は未だ明白ではない。そこで本研究で は、トランスフェクション試薬の構造活性相関モデルの構築を試みた。データは既存の論文から引用した。化学構造から計算した記述子と各種実験パラ メータを説明変数とし、遺伝子発現率を目的変数とした。これまでは合成後の試薬の化学構造に対して記述子計算を行っていたが、今回は合成前のアミ ンの構造及び炭素鎖の構造に対してそれぞれ記述子計算を行った場合を検討した。その結果、PLS及びSVRモデルの q2が向上することを確認した。また炭素鎖由来の記述子はアミン由来の記述子に比べ遺伝子発現率 との相関が高い傾向が確認された。
  • 森脇 寛智, 岡本 晃典, 川下 理日人, 高木 達也
    p. O7
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/10/31
    会議録・要旨集 フリー
    市販化学物質の中にはヒトや動物、環境に対して毒性を持つものも少なくないため、それらの規制を目的に「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」(化審法)が制定されている。しかし、市販の全化合物の毒性を実験的に評価することは現実的には不可能であるため、毒性試験に対する補完法として定量的構造活性相関(QSAR)解析による毒性予測が試みられている。本研究では藻類生長阻害試験についての良好なQSARモデルの構築と一般に用いられる化学記述子を補完可能な手法の提案を目的に、化学記述子と化合物の部分グラフ構造に着目した記述子(以下、グラフ記述子)を用いて、サポートベクターマシン(SVM)による二値分類、回帰モデルを作成した。その結果、良好な二値分類モデルを構築する事が出来た。また、グラフ記述子のみでは化学記述子には及ばないものの、化学記述子とは異なる情報を持つ可能性が示唆された。
  • 大石 隼人, 金子 弘昌, 船津 公人
    p. O8
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/10/31
    会議録・要旨集 フリー
    膜分離活性汚泥法(membrane bioreactor, MBR)は排水中の有機物を活性汚泥中の微生物により分解し、その活性汚泥と処理水とを膜を用いて分離する水処理技術である。MBRにおいてmixed liquor suspended solids(MLSS)の濃度は長期的なファウリング予測やプロセス管理の面で重要な変数であるが、測定にはコストや時間がかかる。そこで、本研究ではMBRにおけるMLSS濃度を運転条件や水質から予測するモデルの開発を行った。汎用性が高く精度の高いモデルを構築するために3つの異なるMBR装置で測定されたデータを用いて解析を行った。3つのデータを用いてモデルを構築することにより汎用性の高いモデルが構築できることを確認した。また、genetic algorithm based partial least squares(GAPLS)法による変数選択とモデル構築に用いる説明変数の検討により、処理水の水質や膜槽における粘度がMLSS濃度予測の際に重要な変数であることが示唆された。
  • 木村 一平, 金子 弘昌, 船津 公人
    p. O9
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/10/31
    会議録・要旨集 フリー
    複雑な多変数プロセスを制御対象とする場合、プロセス制御としてモデル予測制御が広く用いられているが、制御パラメーターの最適化や実プロセスにおけるシステム同定には困難が伴う。そこで本研究ではこれらの問題を解決し迅速かつ安定な制御を行うことを目的として、ソフトセンサーモデルとその逆解析を用いた制御手法であるinverse soft sensor-based feed forward (ISFF)制御法を提案する。ISFFでは過去のデータベースを用いてU、Xを説明変数、yを目的変数としたソフトセンサーモデルを構築する。Xを設定値としてモデルの逆解析を行うことで、yの目的関数に応じた理想的なUの操作量を定量的に決定する。CSTRとフェドバッチ反応器のシミュレーターを用いたケーススタディを行い、連続プロセスにおけるyの迅速な設定値変更とバッチプロセスにおけるyの最大化に対してISFFが高い制御性能を発揮することを確認した。
  • 菅間 幸司, 金子 弘昌, 船津 公人
    p. O10
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/10/31
    会議録・要旨集 フリー
    ガスクロマトグラフィー(GC)や2次元GC(GC-GC)は分離、構造推定および定量分析を行う手法である。GCやGC-GCでは化合物の保持時間を測定し、測定結果をデータベースと比較して構造推定を行うが、保持時間が未知である新規化合物の構造推定は難しい。そこで新規化合物の保持時間を予測するためにQuantitative Structure Retention Relationship (QSRR)が提案されており、これまでに限られた化合物種に特化した高精度なQSRRモデルの構築がなされてきた。本研究ではGC-GCにおける多様な化合物の保持時間を高精度で予測するモデルの構築を目指す。さらに、QSRRモデルを用いた逆解析による構造推定手法を開発する。保持時間の目標値を定め、その値を様々な構造の保持時間の予測値と比較して構造推定を行う。予測値と目標値を比較する際は予測誤差が問題となるが、本手法では予測値の信頼性に基づいて構造ごとに異なる許容誤差を設けることで対処する。GC-GCにより測定された化合物データを用いて解析を行い、本手法の有用性を示した。
  • 金子 弘昌, 船津 公人
    p. O11
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/10/31
    会議録・要旨集 フリー
    非線形回帰分析手法により複雑なモデルを構築できる一方で、モデルはモデル構築用データに過適合しやすい。モデルの検証方法としてクロスバリデーションが利用されるが、クロスバリデーションでは回帰モデルの構築および得られたモデルを用いた予測を繰り返さなければならない。ビッグデータを扱う際などデータ数が大きい場合に多くの計算時間がかかってしまう。また新規データを用いて構築済みのモデルを更新した場合にはクロスバリデーションは利用できない。本研究では非線形回帰モデルの予測性能を評価するための新規指標を開発した。指標はデータの中点に基づいて計算されるためクロスバリデーションが不要である。そのため回帰モデルを更新した場合でも適用可能となる。非線形性の存在するシミュレーションデータ解析・pIC50を対象にしたQSAR解析・logSを対象にしたQSPR解析を通して提案手法の有効性を確認した。
  • 早瀬 修一, 野上 敏材, 伊藤 敏幸
    p. O12
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/10/31
    会議録・要旨集 フリー
    置換基による一個の分子に対する構造改変が分子集団の巨視的物性に与える効果を予測できるかという問は,化学における基本的な問題の一つである.この問題の具体例の一つが,最近注目を集めているimidazolium系イオン液体である.imidazolium系イオン液体は側鎖にヘテロ原子を導入することによりその物性を制御できる可能性を秘めている.我々は,既にPottsモデルを比較的簡単な1-methyl-3-propylimidazolium(pmim)塩の二体系に適用し,その相互作用行列が密度汎関数法により計算できることを示した.今回我々は,N体系Pottsモデルの平均場近似をpmim塩に適用しやすい形に定式化し,系の秩序変数を数値計算したのでその結果を報告する.
  • 堀 憲次, 小川 光博, 隅本 倫徳
    p. O13
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/10/31
    会議録・要旨集 フリー
    これまで,理論計算を用いて正確にpKaを算出する試みが数多くなされてきたが,必ずしも成功していない。本研究では,カルボン酸の周りに8個の水分子を配置したイオン化反応を考えた。この反応の気相中298.15Kにおける反応自由エネルギーは,B3LYP/6-311++G(d,p)レベルの計算の構造最適化と振動解析により評価し,溶媒効果はCPCM法で近似した値を用いた。この方法により,ほとんどのカルボン酸で実測値との差がpKaユニットで1.0以下の差で算出することが可能となった。
  • 小畑 友洋, 岩井 志帆, 隅本 倫徳, 堀 憲次
    p. O14
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/10/31
    会議録・要旨集 フリー
    実験と理論計算を併用し、自然界におけるエステルの加水分解性を予測可能とするシステムの構築を試みた。具体的にはエステルの酸、塩基それぞれの条件で加水分解速度の測定実験と理論計算により得られる活性化自由エネルギーの相関を求め、実験を伴わない低コスト、短時間での分解性評価を可能とすることを目的とした。その結果、酸性条件においては比較的良好な相関(R2=0.87)が得られた。一方、塩基性条件においては弱い相関(R2=0.67)となった。溶媒効果の影響を受けやすいと考えられる物質に関しては大きい標準残差となったことから、今後は溶媒効果を考慮した計算値による相関を検討し、より高精度な相関式を求めることによって加水分解評価プロセスの構築を目指す。
ポスター発表
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