臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
Print ISSN : 0009-918X
ISSN-L : 0009-918X
51 巻, 7 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
総説
  • 目崎 高広
    2011 年 51 巻 7 号 p. 465-470
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/07/21
    ジャーナル フリー
    ジストニアは,中枢性の持続的な筋緊張を特徴とする運動異常症の一症候群である.その臨床特徴として,定型性,動作特異性,感覚トリック,オーバーフロー現象,早朝効果,フリップフロップ現象,共収縮,陰性ジストニア(仮称)などがあり,これらを参考に診断する.通常,局所性ジストニアの治療はボツリヌス毒素の筋肉内注射が第一選択である.一次性ジストニアで,より広範な身体部位を侵すばあいには,定位脳手術を考慮する.二次性ジストニアにおける定位脳手術の成績は一般に劣るが,遅発性ジストニアでは効果が高い.内服治療は,有効率が通常低く,一方,副作用の頻度は高いため,特殊な病型以外では補助療法としての位置づけに留まる.
原著
  • 亀高 さつき, 池田 佳生, 阿部 康二
    2011 年 51 巻 7 号 p. 471-477
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/07/21
    ジャーナル フリー
    神経内科診療における遺伝子検査の役割・意義を検討する目的で,1992年から2010年に検査を実施した1,000件について,前期(1992~2000年)と後期(2001~2010年)に分けて解析した.検査数は前期669件,後期331件で,1患者当りの依頼項目数は前期より後期で減少したが,逆に陽性率は前期25.3%に対して,後期48.1%といちじるしく上昇した.この理由として,2001年から検査適応のより厳格な検討と,適切な検査実施を依頼医へ注意喚起したことが挙げられた.神経内科診療における遺伝子検査の果たす役割は大きく,症例ごとに臨床的意義を十分に考慮し,慎重かつ適切に検査を施行することが重要である.
症例報告
短報
feedback
Top