天河大弁財天社の新社屋の設計においては, 草創期の平安時代の姿をできるだけ忠実に復元することに主眼が置かれた。構造形式としては, 基礎および地下部分が鉄筋コンクリート造, その上部が木造となっている。木造建築物は, 日本の多くの寺に見られるように構造物としての寿命もたいへん長いので, 基礎および地下部分の鉄筋コンクリートにもそれに見合う耐久性をもたせなければならない。この目的から「超高耐久性コンクリート」を採用した。施工にあたっては, とくに, 混和剤の計量・添加, 打込み・締固め作業, 打設後の養生に注意をはらい, 耐久性の確保につとめた。その結果, 良好な耐久性能を確保することができた。
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