土木学会コンクリート標準示方書が昭和61年に大改訂され, 限界状態設計法に移行した。これを受けて, 道路橋示方書など, 限定的な構造物に適用するための示方書を限界状態設計法に移行するための検討が諸機関で実施されつつある。これらの示方書類が, どのような荷重, 安全係数などを採用することになるか, 現状で見通しを立てることはむずかしい状態である。本稿は, コンクリート標準示方書の設計方法の考え方, 概要を紹介するとともに, これを限定的な構造物に適用する場合の問題点ならびにそれらを解決する方向について解説したものである。
抄録全体を表示