近年, ニーズの変化や建設業を取り巻くさまざまな状況の変化に対応して, 共同住宅の高層化とプレキャスト化が研究されている。なかでも, コスト, 品質, 工期, 安全性, 施工性などの優位性から, 高層壁式ラーメン構造のプレキャスト化を図ったWR-PC構法が注目されている。本構法は住宅・都市整備公団と (株) 九段建築研究所, (社) プレハブ建築協会による共同研究のもとに, 試行建設を行いながら構工法開発が進められている構法である。本稿は, 構造上の主要部分のほとんどをプレキャスト部材で構成したWR-PC構法による新所沢団地 (建替え) 第2住宅における試行建設について, 共同研究での施工面のトレース結果をまとめたものである。
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