コンクリート工学
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33 巻, 8 号
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  • 今井 弘
    1995 年 33 巻 8 号 p. 5-15
    発行日: 1995/08/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    薄肉PCa板と場所打ちコンクリートによる合成床板工法が, 最近建築物の床構造に多く用いられている。合成床板工法が生まれた背景とその長所を概説した後, 合成床板工法をPCa板の構造よりRC系とPS (プレストレス) 系に大分類し, 各工法ごとにPCa板の断面形状や打ち継ぎ面の状態を紹介している。設計の基本的な考え方は, 合成前と合成後で安全性を照査することである。合成前に作用する荷重は, PCa板自重と場所打ちコンクリートおよび作業荷重であり, 積載荷重と仕上げ荷重は合成後に作用する。打ち継ぎ面のせん断応力度は, 合成構造となるための重要な照査項目であるが, 普通小さく, 大きな問題にはならない。合成床板を支持する周辺ばりの設計上の注意点も簡単に解説している。
  • 大岩 健治郎, 冨山 勝三, 梁島 郁夫
    1995 年 33 巻 8 号 p. 16-25
    発行日: 1995/08/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    PHCぐい・SCぐい等の既製コンクリートぐいの種類・特徴・構造, 使用材料, 製造方法, 施工法の現状を概括的に述べる。
  • 村田 二郎
    1995 年 33 巻 8 号 p. 26-34
    発行日: 1995/08/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    内部振動機および振動台を用いてコンクリートの振動締固め実験を行う際の必要な知識について述べている。すなわち, コンクリートの応答振動および締固め度を推定するために必要な内部振動機の軸に沿う加速度分布, 振動波の伝播過程における減衰, 締固め関数が示されており, また振動台の使用上の注意事項, 鉛直振動と水平振動との関係も検討されている。
  • 十勝大橋
    葛西 泰弘, 神山 繁, 池田 隆, 田中 茂義
    1995 年 33 巻 8 号 p. 35-46
    発行日: 1995/08/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    十勝大橋は北海道帯広地方において建設中の, 中央径間251m, 幅員32.8mを有する日本最大の1面づりPC斜張橋である。施工は片持ち張出し架設により行われたが, -20℃を超える厳寒期にも施工を行うために, 断熱シートや鋼板で覆った全天候型移動式作業車が用いられた。寒中施工, 特に寒中コンクリートの施工では打設コンクリートの温度管理と養生管理が重要となる。前者は生コンプラントの製造システムで対処され, 後者は現場における養生囲いや給熱養生により実施された。その他の技術的特色としては, 大容量現場製作斜材の採用, リフトアップ工法による移動式作業車の組立て, 水バラスト工法による側径間部の施工等がある。
  • 永山 功, 真下 和彦, 稲留 裕一, 佐藤 健一, 赤坂 雄司
    1995 年 33 巻 8 号 p. 47-54
    発行日: 1995/08/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    宇奈月ダムは, 建設省が黒部川水系黒部川に建設中の堤高97mの重力式コンクリートダムである。当ダムでは, コンクリートダムの施工の合理化, 省人化の一環として, 技術活用パイロット事業の認定のもと, わが国で初めてダム堤体内のすべての通廊をプレキャスト化した。通廊のプレキャスト化にあたっては, 従来の方法と比べて構造の安全性を損なうことなく, プレキャスト通廊と堤体コンクリートの一体化が確保できることを模型実験によって確認した。プレキャスト通廊の設置は現在までに67基に達し, 工事の効率化と省人化に大きく寄与していることが確認された。
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