保土ヶ谷トンネルは, 延長約200mの3車線トンネルである。土被りが薄く, 地表には住宅や埋設管などがあり, さらに供用中の既設トンネルとも近接しており, トンネルの安定に加え, 周辺地山の安定を図る必要がある。これに対し, 本工事では, プレライニング工法の一つであるNew PLS工法による全断面掘削を採用した。New PLS工法は, トンネル掘削に先行してチェーンカッタでトンネル外周を切削し, 同時にコンクリートを即時充てんすることにより, 連続したコンクリートシェルを構築し, 地山の安定を図る工法であり, 本格的に採用されるのは初めてである。本稿は, New PLS工法に用いる急結コンクリートの概要および施工の状況を紹介するものである。
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