関西地区においては, RC規準式により算出したヤング係数の設計値が, 実際のコンクリートのヤング係数と比較すると小さな値となる場合が多い。従来から, コンクリートのヤング係数は粗骨材の品質の影響を大きく受けることが知られており, 関西地区で一般的に使用されている粗骨材の種類・岩種により上記現象が生じているものと考えられる。本報告においては, 構造設計におけるヤング係数の設定値をより現実に近いものにする事を目的として, 関西地区におけるヤング係数の実態を調査し, 粗骨材の岩種ごとの分析を行った結果を示している。さらに, 分析の結果に基づき, RC規準式に基づいた構造設計におけるヤング係数の設定方法についても提案を行った。
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