コンクリート工学
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42 巻, 7 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 壁谷澤 寿海
    2004 年 42 巻 7 号 p. 3-8
    発行日: 2004/07/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    日本建築学会は2004年1月に「鉄筋コンクリート造建物の耐震性能評価指針 (案) ・同解説」を公表した。この指針では, すでに設計が完了した建物が保有する耐震性能を評価するための指標とともに, 具体的な評価手法が示されている。保有性能指標は構造物が限界状態に達する地震動の強さ (レベル) で表示するが, 基準地震動に対する強さの比で確定的に表現する方法を基本にして, 特定の地域において発生する地震動の超過確率として評価する方法も示されている。限界状態は使用性, 修復性, 安全性に関して定義されるが, 部材の残留損傷状態に基づいて限界状態に対応する構造物の最大塑性変形 (限界変形) および地震動による応答変形を実用的に評価する手法が示されている。本稿ではこの指針 (案) の考え方や背景を紹介する。
  • 嶋津 孝之
    2004 年 42 巻 7 号 p. 9-14
    発行日: 2004/07/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    毎年, 世界で, 地震によって多くの人が亡くなっている。地震による建築物の崩壊が原因である場合が多いが, このことに関連して, 1.地震による人的損失の歴史的状況, 2.地震動の強さの把握状況, 3.各国耐震設計規準のレベル, 4.地震動レベルと建物崩壊率との関係の把握状況, 5.地震被害からの構造的教訓, 6.人的損失軽減への国の経済レベルの影響力, の計6項目について解説する。
  • 前田 正博, 石井 義章, 井川 秀樹, 肥後 康秀
    2004 年 42 巻 7 号 p. 15-23
    発行日: 2004/07/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    下水汚泥の焼却時に発生する焼却灰は, コンクリートへのリサイクルとして利用されているが, 量的には限られたものとなっている。著者らは利用の拡大と事業化に向け, 焼却灰を改質することによってワーカビリティーへの悪影響を改善し, 品質の安定化を図るとともに, 改質焼却灰のポゾラン活性による強度発現性状を明らかにした。
  • 梶尾 聡, 中村 秀三, 野田 悦郎, 中原 大磯
    2004 年 42 巻 7 号 p. 24-31
    発行日: 2004/07/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    高空隙なセメントコンクリートによるポーラスコンクリートは, 排水性アスファルト混合物に比べて高い耐久性と透・排水性や低騒音性といった機能を併せ持つため, 高機能舗装としての適用が注目されている。実用化へ向け, ポーラスコンクリートを車道へ適用するための材料・施工技術の実験的検討を行い, 一般舗装や排水性舗装の要求性能を満足するポーラスコンクリート舗装の基本技術はほぼ確立されたといえる。本報告は, 車道用ポーラスコンクリートの品質およびポーラスコンクリート舗装の供用性を整理し, 耐久性, 雨天時の走行安全性, 沿道環境保全および熱環境緩和効果など本舗装がもたらす効果について述べたものである。
  • 斉藤 栄一, 福留 和人, 井手元 高行, 岡部 俊男
    2004 年 42 巻 7 号 p. 32-37
    発行日: 2004/07/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    産業副産物である石炭灰の有効利用が求められている中, 石炭灰の振動による流体化現象を利用した, 新しい固化地盤築造技術を開発した。これは, 層状に敷き均した石炭灰混練物の天端から, 現場位置で面的に振動を加えることで, 材料を大量に流体化させ固化させる手法で, 石炭灰の大量リサイクルに繋がる可能性がある。開発においては, 流体化のための振動条件や材料の配合を検討し, 実規模の試験工事に適用することで本技術の有効性を示した。
  • 石橋 忠良, 大迫 勝彦, 深尾 康三
    2004 年 42 巻 7 号 p. 39-45
    発行日: 2004/07/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    JR東日本では, 列車通過時等の騒音ならびに振動が大きな課題となっている高架下において, 高品質の居住環境を実現できる「吊り免振工法」を (株) 竹中工務店と共同開発した。この吊り免振工法は, 高架橋の柱際に鉄骨造の支柱と梁でフレームを構成し, そのフレームから上下に防振ゴムを備えた吊り材で建物を懸架する構造である。この吊られた建物は, 地震や強風の時にはブランコのように横方向にゆっくりと動き, 建物や高架橋への水平力を大幅に低減することができる。実物大試験体による実験と詳細な解析により, その防振防音効果と地震時に荷重増による高架橋への影響がほとんどないことを確認した。列車による室内での振動は, 列車通過時に日本建築学会の居住性能評価指針による寝室 (住居) として望ましいレベル (V-0.75) を達成でき, 騒音は日本建築学会の遮音性能基準におけるホテル・住宅レベル (3級) として適切な環境を達成した。今回, この工法を採用したホテルを京葉線舞浜駅高架下に建設した。
  • 超軟弱地盤における耐震性に優れた高架橋建設
    小原 和宏, 岡本 健太郎, 古谷 時春
    2004 年 42 巻 7 号 p. 46-53
    発行日: 2004/07/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
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