コンクリート工学では, セメント量が少なく, 盛土のように盛り立て, 転圧が行える材料を用いるRCDやCSGなどの工法が実用化されている。一方, 地盤工学では, 粒度調整砕石などの高品質の礫材に少量のセメントを混ぜたセメント改良礫土を用いて, 強度, 剛性のより高い盛土構造物を構築する技術が開発されてきた。両者の材料は, 骨材 (粒度調整砕石) の品質, セメント量, 水分量, 転圧方法とも, 互いに似通っており, コンクリートと地盤材料の中間領域の材料として, 同じカテゴリーに入るものである。しかし, その配合の表現方法, 品質評価や施工管理の方法は異なっている。本報では, これらの材料を統一的に捉える手がかりとして, その類似点, 相違点をまとめるとともに, 中間領域材料の締固め特性, 強度特性について系統的に試験を行った結果を紹介する。
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