コンクリートの新たな非接触・非破壊分析手法として, 近赤外分光法による検査手法を開発した
1) 。この手法により, 現場で直接, 調査点の劣化物質等の検出, 濃度推定が行える可能性を示した。従来の分析手法のように, サンプルを採取し, 実験室に持ち帰り, 各種成分分析を行う必要がなくなるため, 検査時間の短縮, コストの削減が期待される。また, 測定方法が簡易なため, 測定者の専門知識も必要としない。本手法が確立されれば, 今後, 膨大な社会資本ストックを管理していく上で, 有効なツールとなるであろう。本手法の一番の特徴は, 2次元平面計測が行えるところにある。本報では, 新しく導入された近赤外分光イメージングシステムを用いて各種実験を行った結果について報告する。従来から行われているEPMAの分析結果と比較しても, 同等な測定結果が得られ, 近赤外分光イメージングの妥当性を確認した。
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