「 (仮称) 土橋川放水路トンネル」は, 一級河川馬淵川水系土橋川 (まべちがわすいけいつちはしがわ) の洪水防御を目的に, 平成17年度に着工された河川トンネルである。トンネルの建設工法としては, 密閉型泥土圧式シールド工法を用いて, 掘進区間はおおむね土被り10m以上の洪積砂礫層であるが, 約100mにわたり腐植±とロームから成る土被り5m以下の沖積層区間が存在した。また, 本トンネル建設地は, 周辺地域に大きな被害をもたらした海溝型地震が多数発生している地域にあり, さらに, トンネルの西方内陸には, 活断層が確認されている。このため, トンネルの重要度を考慮して, レベル2地震動に対するトンネルの耐震検討を行ったものである。
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