ポーラスコンクリートは,普通コンクリートには無い優れた透水性,保水性,揚水性などの機能を有しており,それらの機能に着目した施工例がいくつか報告されている。その設計・施工方法などについては,日本コンクリート工学協会から,2003年にポーラスコンクリート研究委員会報告書
1)が発刊されているが,その後の研究の進歩により,新たに記載されるべき項目や修正されるべき項目が見られるようになってきた。特に,実施工における品質管理方法や締固め程度に関する研究は,ここ数年で大きく進歩しており,これらの内容を整理することで,施工者にとって,今まで以上にポーラスコンクリートが取り扱いやすく,かつ品質の安定した材料になると考えられる。本稿は,筆者らの研究成果を中心に,新たに明らかになった知見を踏まえて,文献1)の内容を検討したものである。
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