コンクリート工学
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52 巻, 12 号
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巻頭言
TOPICS
解説
  • 小澤 満津雄, 岩波 光保, 大島 義信, 神田 亨, 滝本 孝哉, 栗原 哲彦
    2014 年 52 巻 12 号 p. 1045-1052
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/12/01
    ジャーナル フリー
    近年,大深度地下の有効活用の高まりを受けて,シールド工法による大規模なトンネル工事の施工計画が増えてきている。このようなトンネルでは,想定する火災に対して機能を損なわないように,トンネル躯体に所定の耐火性が求められる。これを受けて,トンネル構造物のコンクリートに対する耐火工が多数開発されているが,耐火工の設計・施工に関して統一的な指針は示されていないのが現状である。そこで,土木学会コンクリート委員会内に,「コンクリートトンネル構造物の耐火技術研究小(270)委員会」が設置された。本委員会では,耐火工の設計・施工実績や関連する最新の調査研究の成果も踏まえて,トンネル構造物のコンクリートに対する耐火工設計施工指針(案)を作成した。本指針では,まず適用範囲を明確にした上で,①耐火工の目的と要求性能,②耐火工の設計および照査,③耐火工の施工,④耐火工の維持管理について標準的な方法を示した。本稿では,本指針の概要について述べる。
  • 福島 順一, 前田 信之, 矢部 喜堂
    2014 年 52 巻 12 号 p. 1053-1058
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/12/01
    ジャーナル フリー
    A級継手とは母材鉄筋とおおむね同等の性能を有する継手であるが,従来,その性能評価方法は工法ごとに定められ,統一した考えはなかった。そこで,(公社)日本鉄筋継手協会では,全継手工法を対象にA級継手性能評価基準を作成し,鉄筋継手が保有すべき4つの基本性能項目(外観形状・強度・剛性・靭性)を定め,それぞれに性能確認試験方法と試験結果の判定基準を定めた。従来の継手工法ごとに定められていた性能評価法が本基準によって統一され,様々な継手工法の中から適切な工法を選定することが可能になった。
テクニカルレポート
  • 田中 泰司, 丸山 久一, 有川 太郎
    2014 年 52 巻 12 号 p. 1059-1066
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/12/01
    ジャーナル フリー
    本稿では,東北地方太平洋沖地震津波による橋梁被害の概要と特徴を紹介したうえで,浸水域にあった橋梁の被害データをもとに,既往の安定性評価式がある程度適用可能であることを確認した。また,津波が橋梁に及ぼす揚力に関して,比較的大型の模型実験を行い,波高が数メートル程度の孤立波によって,扁平な橋桁が浮き上がり得ることを示した。さらに,流体解析を中心とした検討により,水位上昇を伴う流れの中でも大きな揚力が発生し得ることが確認された。最後に,これらの検討結果を踏まえ,津波伝播解析に基づく津波による波力の評価の方向性と課題を整理した。
  • 天谷 公彦, 原 幹夫, 吉田 雅穂, 阿部 孝弘
    2014 年 52 巻 12 号 p. 1067-1074
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/12/01
    ジャーナル フリー
    十郷橋は,我が国初のポストテンション方式のPC道路橋で,2013年で建設から60年が経過し,現在も供用中の歴史的な橋梁である。今回,この十郷橋の詳細調査を行い,その健全性を評価した。なお,PC鋼材などの調査は,十郷橋の4カ月後に施工され,同じ材料が使用されている石徹白橋(水害により落橋)にて実施している。調査の結果,コンクリートは緻密で高い強度を有しており,劣化も進行していないことが分かった。さらに,鉄筋・PC鋼材の品質およびグラウトの充填性も確認でき,十郷橋は建設から60年が経過した現在においても健全な状態にあることが明らかになった。
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