コンクリート工学
Online ISSN : 2186-2753
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54 巻, 7 号
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巻頭言
TOPICS
解説
テクニカルレポート
  • 石川 裕次, 西之園 一樹, 飯田 正憲, 平林 聖尊
    2016 年 54 巻 7 号 p. 694-701
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/01
    ジャーナル フリー

    著者らは,鉄筋コンクリート(RC)造のPCa工法を用いた施工において,柱と梁の接合作業を省力化した鋼繊維補強コンクリートを用いた省人化型接合部工法を開発し,2015年6月に実用化に至った。本工法では,3つの画期的な特長を有している。1)梁主筋を通し定着せずに,接合部内で梁主筋を機械式定着させる点,2)梁主筋間の接合部せん断補強筋を配筋しない点,3)接合部せん断強度および,梁主筋の定着強度を割り増すために繊維補強コンクリートを使用し,日本(建築分野)で初めて繊維補強コンクリートの効果を構造設計に取り入れた点である。本稿では,工法の概要から実用化に至った事例の概要について示す。

  • 河野 克哉, 森 香奈子, 多田 克彦, 田中 敏嗣
    2016 年 54 巻 7 号 p. 702-709
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/01
    ジャーナル フリー

    流し込み成型で最高の圧縮強度を得ることを目標に,新しいセメント結合材と製造法を開発した。最密充填を示す混合粉体を結合材とし,脱型直後の供試体に外表面から内部に水分を供給させてから熱養生を行うことで,450~464 N/mm2のきわめて高い強度を発現した。この硬化体の組成と細孔構造の分析から硬化組織のポアフリー化が確認された。また,球状化させたセメントを用いて結合材の充填性を向上させることで,500 N/mm2を超える強度発現も可能となった。今後,このポアフリーコンクリートを構造利用する上では脆性破壊を制御することが重要であり,例えば,新規の収縮低減剤やスーパー繊維との組合せを図ることも必要となる。

  • 小尾 博俊, 園田 佳巨
    2016 年 54 巻 7 号 p. 710-718
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/01
    ジャーナル フリー

    本稿では,各種の衝撃作用を受けるRC構造物の挙動について,数値解析を中心とした検討事例を述べる。一つ目は,道路上を立体交差するRC高架橋に自動車が衝突した場合,高架橋にはどの程度の損傷が生じるか検討した事例を示す。二つ目は,同じくRC高架橋に津波漂流物が衝突した場合の高架橋の損傷度について検討した事例を示す。三つ目は,津波避難タワーに漂流物が衝突した場合を想定し,津波や漂流物の衝突に有利な避難タワーの構造形式について例示する。さらに四つ目として,RC構造物の解体に放電衝撃破砕を適用した場合の検討事例について示す。

工事記録
  • 山口 岳思, 丸山 健太郎, 早川 慎治, 岩立 次郎
    2016 年 54 巻 7 号 p. 719-724
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/01
    ジャーナル フリー

    東海北陸自動車道において,現在4車線化事業を進めている白鳥IC~飛騨清見IC間は,標高が最大約1100mと高く,急峻な山間部を通過する高速道路である。そのため,道路構造物の設計,施工においては,これらの気候的および地形的な条件に配慮した高所および積雪寒冷地特有の品質管理および劣化防止対策,維持管理などの計画が必要となってくる。本稿では,トンネル構造物では非鋼材料繊維を混入した中流動コンクリートの施工計画に関する取り組み事例について,橋梁構造物ではI期線の橋梁調査結果に基づく橋梁計画や維持管理計画,高橋脚の施工計画に関する取り組み事例などについてを紹介する。

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