コンクリート工学
Online ISSN : 2186-2753
Print ISSN : 0387-1061
ISSN-L : 0387-1061
56 巻, 3 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
巻頭言
解説
  • 前川 宏一, 橋本 親典, 坂田 昇
    2018 年 56 巻 3 号 p. 213-217
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/03/01
    ジャーナル フリー

    2017年7月から,国土交通省が発注する一般土木工事の鉄筋コンクリート構造物を対象に,「流動性を高めた現場打ちコンクリートの活用に関するガイドライン」の運用が開始された。半世紀以上続いた積算基準のスランプ8cmが12cmに変わった。さらに,条件によって高流動コンクリートの使用を示した。究極のコンクリート工は,締固め不要の高流動コンクリートを用いた完全自動施工であることは自明である。しかし,積算基準のスランプが12cmになることで,コンクリート工の生産性が大いに向上すると期待されている。このガイドラインの技術的根拠として,土木学会制定の「施工性能にもとづくコンクリートの配合設計・施工指針[2016年版]」と「高流動コンクリートの配合設計・施工指針[2012年版]」が大いに貢献している。本稿では,このガイドラインと両配合設計・施工指針の関係について解説する。

テクニカルレポート
  • 野口 貴文
    2018 年 56 巻 3 号 p. 218-226
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/03/01
    ジャーナル フリー

    長崎市からの委託により「供用不可まで劣化破損が進行したコンクリート構造物の補修・補強工法に関する研究委員会」が2015~2016年度に設置された。軍艦島は,2014年に国の史跡指定を受け,2015年に世界文化遺産の構成資産として登録されたため,委員会では,廃墟と化して残存する著しく劣化した鉄筋コンクリート造建築物群の保存方策に関して,技術的・文化財的な観点から様々な検討がなされた。特に,保存優先順位の高い3号棟,16号棟および65号南棟に対しては,具体的な補修方法,補強方法,および補修工事・補強工事の施工方法に関して具体的な検討がなされた。本稿は,それらの概要について取り纏めたものである。

  • 嶋瀬 敬祐, 山川 博樹, 川村 満紀
    2018 年 56 巻 3 号 p. 227-234
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/03/01
    ジャーナル フリー

    コンクリート中のASRゲルの有無およびその性状を簡易に明らかにするために開発された二重着色法(ゲルステイン法)によってASRの進行過程の推定の可能性を検討した。本報告では,供試体の破断面に薬剤を塗布したときの着色状況からASRゲルの有無と分布を明らかにするとともに,着色の特徴と膨張過程との関係について考察した。薬剤を塗布した破断面をより詳細に観察するために,デジタルマイクロスコープを使用し,粗骨材および細骨材粒子内部や周辺のASRゲルの分布状況を明らかにした。その結果,薬剤を塗布した破断面の着色の特徴からASR発生の有無および進行程度の概略も把握できることが判明した。

工事記録
講座
随筆
海外だより
国際ニュース
国際情報
さろん
feedback
Top