日本都市計画学会中部支部研究発表会論文集
Online ISSN : 2435-7316
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  • 2020 年 31 巻 p. 0
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • ~地方都市を対象として~
    浅野 純一郎, 岩永 匠
    2020 年 31 巻 p. 1-4
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本研究は、無秩序な都市拡大の抑制を目的に適用されてきた線引き制度が、都市のコンパクト化にも効果を発揮してきたのではないかという視点にたち、市街化区域人口密度と市街化区域人口率の2指標を用い、全国118の地方都市を対象に、1975年、2000年、2015年の3時点の数値を基にその効果を検証したものである。両指標を元に特定の基準を設定し、各区分に該当する都市数で判別した場合、線引き制度は現在に至るまで分散化傾向の都市を減らす効果を上げている。しかし、コンパクト性を人口密度で捉えた場合、そのピークは2000年を示す都市が多く、現在は低下傾向にある。その要因として、2000年以降では人口増加が収まりつつあるにもかかわらず、市街化区域が相対的に過度に拡大継続していることが見て取れる。
  • 2005年から2015年の国勢調査データを用いて
    近藤 智士, 数井 航平, 野際 大介
    2020 年 31 巻 p. 5-8
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    コンパクトシティ政策を進めている富山市を対象として2005年,2010年,2015年の国勢調査の地域メッシュデータを用いて人口分布を把握した.その結果,2005年から2015年にかけて市全体に占める市街化区域の人口割合が上昇していることを確認した.また,人口規模別階級を整理したところ,2005年から2010年にかけては人口1,000人以上を有するメッシュ数が減少したのに対して,2010年から2015年にかけてはメッシュ数が増加に転じた.これらのデータや基本統計量の推移を考慮すると,富山市では2005年から2010年にかけては人口分布が拡散する傾向にあったが,2010年から2015年にかけては人口拡散に歯止めがかかり,集積する傾向に転じていることが確認できた.
  • 石﨑 晴也, 佐藤 雄哉
    2020 年 31 巻 p. 9-14
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本研究は、都市計画区域外における都市的土地利用の実態と自治体の管理手法を明らかにすることを目的とする。1980年以降に20ha以上の大規模な都市的土地利用への転換が進行した17市の実態を把握した結果、8市は都市計画区域外に適用される土地利用管理手法が設けられていなかった。一方で、何らかの土地利用管理手法が設けられていた自治体では、条例が4市、準都市計画区域の指定が2市、建築確認申請の義務化や建築協定、都市計画区域編入が1市ずつあった。同時に、都市計画区域外を有するすべての自治体に対して、都市計画区域外の土地利用管理手法を設けているか把握するためのアンケート調査を実施した。その結果、191自治体のうち、景観施策を99自治体、条例による土地利用管理手法を67自治体が設けていた。さらに、土地利用管理が必要とされる区域に住民主体で土地利用制限を定める制度を備えた管理手法も確認された。
  • 豊橋市神野新田を事例に
    児玉 欣輝, 小野 悠
    2020 年 31 巻 p. 15-20
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    干拓地とは遠浅の海辺において干潟を堤防で囲い水門で海水を排水し干上がらせることにより形成された土地を指し、低平地となる特性上、津波、高潮、液状化など様々な災害リスクを内包するが当時の状況に応じて様々に利用されてきた。本稿は1888年に愛知県豊橋市の三河湾を干拓開発して形成された神野新田町及び吉前町を研究対象地とし、干拓地における土地利用の長期的変容を都市計画、土地所有、コミュニティ、災害への脆弱性との関係性に着目して明らかにすることを目的としている。研究結果として都市計画、土地所有、コミュニティおよび災害に対する脆弱性が干拓地の土地利用に直接的・間接的に影響を与えたことを示した。既存のコミュニティを活かしたコミュニティ防災の構築や防災・減災を踏まえた都市計画、ソフト・ハードの両面を考慮した短・中・長期的な土地利用コントロールを行うことにより災害に対し備える必要があると考えられる。
  • チャダラーバル エンへオド, 小野 悠
    2020 年 31 巻 p. 21-24
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    東三河の中心都市である豊橋の駅前周辺エリアは、文化、産業、交通の結節点として栄えてきたが、1990年代頃から居住人口の減少や商業機能の衰退に直面してきた。駅前大通の再開発事業を契機に2018 年「豊橋まちなか会議」が民間主導で立ち上がり、市民・民間企業・行政が地域の将来像を共有すべく、ビジョンの策定が進められている。本研究の目的は豊橋市中心市街地の2010年代の空間変容を明らかにすることである。
  • –秋田県秋田市を例に-
    鈴木 雄, 日野 智, 高橋 真央
    2020 年 31 巻 p. 25-30
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    女性の社会進出、社会情勢の変化により共働き世帯は増加している。そのため、働きながら子育てをする環境が求められている。それに伴い、保育所や認定こども園の施設数は増加している。ただし、地方都市では人口減少や少子高齢化が見込まれ、今後これらの保育施設の統廃合が行われる可能性もある。秋田市では立地適正化計画の目標として、「子育て世代が時間効率メリットを得られる『場』の創出による、子供との時間を大切にできる暮らしの実現」を掲げている。つまり、施設が自宅から近いということだけでなく、移動時間をトータルで考えた時間効率が重要である。本研究では秋田市を対象に、自宅・保育施設・職場・買い物施設の位置関係からみた送迎パターンを明らかにし、それぞれの移動時間や、パターン別の子育てに関する意識について明らかとすることで、保育施設立地の在り方について考える。
  • テンピア ジュリエット, 姜 美蘭, 佐藤 仁美, ムザッダル カザク, 山本 俊行
    2020 年 31 巻 p. 31-36
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本研究は、2006年から2015年の間に名古屋市中心市街地で発生した自転車事故データを用いて、交差点構造及び自転車道路が自転車事故に与える影響を分析した。自転車の保有率が増加する中、自転車事故が全交通事故件数に占める割合は対象期間中毎年25%を上回っている。自転車事故の多くは交通量の交差が多い交差点で起きているため、本研究では交差点での事故を対象とし、交差点構造データ及び自転車道路データを収集し、これらの要素が自転車事故発生に及ぼす影響を負の二項分布モデルを用いて分析した。モデルの推定結果により、大きい交差点ほど自転車事故リスクが高いことと、小さくてもストップサインのみの交差点は自転車事故リスクが高いことがわかった。更に、単路から交差点横断部分まで明確に標示されている自転車道路による周辺交差点の自転車事故減少効果が有意であることが示された。
  • 西堀 泰英, 楊 甲, 松尾 幸二郎, 樋口 恵一, 三村 泰広, 安藤 良輔
    2020 年 31 巻 p. 37-42
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    高齢運転者の安全向上に向け、サポカーや後付け型の安全運転支援装置(以下、装置とする)の購入補助などの対策が行われている。過去に筆者らが行った調査の結果から、安全確認を慎重に行わないような「装置の利用により安全性向上に寄与する可能性がある人」が装置を有用と思わないジレンマの状況にあることがわかった。そうした人への普及を図るためには、購入補助などに加えて、装置利用を自分事として考えるような情報提供内容の工夫が求められる。本研究は愛知県豊田市の高齢者クラブの集会で、装置や購入補助制度に関する情報提供とともに、装置利用を自分事と考えてもらえるよう、ジレンマの状況に関する調査結果を提示するなど、内容を工夫した情報提供の効果を確認するための調査を行った。その結果、情報提供を工夫した群では装置を利用したいと思う割合が大きく、利用したいと思う理由に違いが認められるなど、工夫の効果が示唆された。
  • 出口 智也, 嶋田 喜昭, 三村 泰広, 坪井 志朗, 菅野 甲明
    2020 年 31 巻 p. 43-46
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    近年、自転車利用のニーズが高まっている中、2012年に警察庁および国土交通省において「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」が策定・公表され、「車道通行」を前提とした自転者通行空間の整備も進みつつある。しかしながら、車道に自転車通行空間が整備されてもあまり利用されず、従来の慣習により歩道通行を維持する自転車利用者も多いなど、利用と空間にギャップが生じている。そこで本研究では、愛知県豊田市を事例対象として、自転車ネットワーク計画の整備路線から車道混在型(矢羽根マーク)の整備済み路線13箇所(単路)を選定し、自転車の通行位置等について交通観測調査を行った。そして、自転車利用者の車道利用に及ぼす要因を分析した。その結果、歩道の有効幅員等が自転車の車道利用に影響を及ぼすことが把握された。
  • 小川 司, 石黒 祥梧, 松本 幸正
    2020 年 31 巻 p. 47-50
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    欧米諸都市では,歩行者と自動車が完全に分離されている街路空間整備が進んでいるが,車中心の道路構造を形成する我が国においては,歩行者と自動車が共存する空間整備が求められている.そこでは歩行者を保護しつつも,ドライバーに過度なストレスを掛けない交通静穏化策が重要になる.本研究では,ドライビングシミュレータ上で複数の交通静穏化策の要素を組み合わせることによって街路環境を構築し,走行実験を行った.心拍変動によるストレスの把握とともに,アンケートによってドライバー目線での空間評価を行ってもらい,ドライバーが感じるストレスを把握した.結果として,幅員3.50mまたは3.00m,黄色舗装,ハンプあり,狭窄なしがストレスを感じる要素であることを明らかにした.ドライバーのストレスが許容できる組合せは幅員3.25m,カラー舗装なしもしくは赤色舗装,ハンプなし,狭窄なしであることもわかった.
  • 島田 壮一郎, 秀島 栄三
    2020 年 31 巻 p. 51-56
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    ワークショップには多様な主体が参加しており,そのような中でコミュニケーションが円滑に進むことが重要である.本研究では参加者のコミュニケーション不安と納得度にどのような関係があるかを分析した.さらにグループごとに異なる属性のファシリテーターを置き,グループ間のコミュニケーション不安および納得度を比較した.結果として,ワークショップの場において感じるコミュニケーション不安は結果に対する納得度だけでなく時間配分に対する納得度とも関係があることが分かった.また,少人数という状況においてコミュニケーション不安が低い参加者は時間配分の納得度が低いという結果から,時間不足で議論が物足りないと感じる参加者に対して時間内に議論を的確にまとめることが重要であると言える.さらに,有識者のいるグループにおいてコミュニケーション不安が高かったり,納得度が低かったりすることからファシリテーターが有識者の場合は参加者を委縮させる可能性があることを考慮しなければならない.また,コミュニケーション不安を下げることを目的とするファシリテーション技法を考察した.
  • 札幌の事例から
    加藤 康子
    2020 年 31 巻 p. 57-58
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    日本全国の地方都市が人口減少に伴い縮小へ向かう中、今後もランダムに増加していく空室を、誰がどのように活用・管理していくのかは喫緊の社会課題である。こうした遊休不動産の新たな活用手法として、本研究は2000年代後半以降の札幌都心部の事例に着目する。従来の産業再生や空間の公共化ではなく、札幌の事例では市民が私的に多彩な趣味を持ち寄って遊ぶ場が同時期に複数誕生した。高額な家賃を伴う都心の空間では従来は存在しなかった利用形態である。筆者はこうした拠点群を、趣味によるつながりから「趣味縁の拠点」と呼んでいる。これらの拠点は、①営利活動が主たる目的ではない、②活動主体が行政や企業ではない、③そこでの活動は一般の参加にも開かれている、などの共通する特徴が見られる。こうした拠点の参入の経緯や活動、エリアへの波及効果などを事例から報告する。
  • バンクーバー市の都市・建築デザイン
    杉山 可奈, 大森 峰輝
    2020 年 31 巻 p. 59-64
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本稿ではバンクーバー市歴史地区の中でも、ギャスタウンに着目し、都市・建築デザインの特徴について整理するとともに歴史的遺産保全政策について分析した。その結果を基に、政策を立案していく上での基本的な考え方や特徴について考察した。その結果は、以下のようにまとめられる。 1)ギャスタウンには、20世紀初頭までに建設された建築物が多く残り、コーニス・窓・建築材料をはじめとする様々な要素によって固有の街路景観が構成されている。 2)遺産管理計画やデザイン・ガイドラインの目的は歴史的建築物を保全し、その魅力を高めていくことである。そのための法規制、基準が明確に示されている。 3)遺産管理計画は、ギャスタウンの活性化を目的とし、歴史的建造物を残すのみでなく新たな開発や様々な補助事業を取り込むことにより活性化を試みており、歴史的遺産保全政策の有効な仕組みであると考えられる。
  • 香川 治美
    2020 年 31 巻 p. 65-66
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/10/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本研究の目的は,ある空間を利用する全ての利用者に,快適な空間を提供するための環境整備である.そのために本報では,室利用者の動線の測定データを用いて,人と人との距離ならびに各空間における一人当たりの面積に注目して利用者の総占有面積を算出し,その総占有面積の値を,レイアウトやインテリアデザインの改善効果を定量的に評価するための指標として提案する. 人と人との距離に関しては,世界保健機関(WHO)が提示しているソーシャルディスタンスという概念がある.ソーシャルディスタンスとは社会的距離と訳されている.WHOは「Maintain at least 1 meter (3feet)distance between yourself and anyone who is coughing or sneezing」(せきやくしゃみをしている人との間では少なくとも1メートルの距離を保つ)と提言している. 本研究の成果は,SDGs11番目の「住み続けられる街づくりを」という目標にもつながると考える.
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