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コンクリート工学論文集
Online ISSN : 2186-2745
Print ISSN : 1340-4733
ISSN-L : 1340-4733
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ASR抑制効果を支配するフライアッシュキャラクターのSEM-EDS/EBSDによる解析
高橋 晴香, 山田 一夫
2012 年 23 巻 1 号 p. 1-11
発行日: 2012年
公開日: 2012/01/15
DOI
https://doi.org/10.3151/crt.23.1
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ASR抑制効果の異なるフライアッシュ(FA)(JISⅡ種相当)5種類について,FAの銘柄ごとのキャラクターとASR抑制効果との関係を明らかにすることを目的とし,FAの粒子解析を実施した。後方散乱電子回折(EBSD)とエネルギー分散型X線分光器(EDS)により,FA中の非晶質相の種類と存在状態を把握し,さらに反射電子(BSE)像とEDSを用い粒子解析を行い,FAを構成する相を分類し,各相の体積割合,粒度分布および比表面積を求めた。複数の非晶質相が認められたが,mulliteと非晶質相が混在する粒子の比表面積が大きいものほど,高濃度の外来アルカリ環境下において,高いASR抑制効果を示すことが明らかとなった。ASRを抑制するポゾラン反応は非晶質相によることを考慮すると,上記のFA粒子に含まれる非晶質相がASR抑制効果に大きく寄与していると考えられた。
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(1191K)
低レベル放射性廃棄物処分施設における異なるフライアッシュを用いたセメント系材料の品質と非破壊試験の適用性に関する検討
庭瀬 一仁, 杉橋 直行, 枝松 良展, 坂井 悦郎
2012 年 23 巻 1 号 p. 13-24
発行日: 2012年
公開日: 2012/01/15
DOI
https://doi.org/10.3151/crt.23.13
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本研究では,低レベル放射性廃棄物処分施設のうち深度約100mの地下に設置予定とする余裕深度処分施設に用いるモルタルおよびコンクリートについて,より実際の品質管理手法への反映を目指すために,フライアッシュの品質および初期の養生方法の違いが,フレッシュ性状,強度特性および実効拡散係数に及ぼす影響を,実際の処分施設の構築方法および暴露環境に近い条件にて検討した。さらに,放射性廃棄物処分施設に特有の機能より,品質・性能検査時の非破壊試験の位置付けが重要となることから,代表的な非破壊試験方法についてその適用性を検討した。その結果,本研究で使用したフライアッシュの品質変動の範囲ではモルタル・コンクリートの特性に顕著な影響は及ぼさないこと,圧縮強度はリバウンドハンマーにより既往の精度にて予測可能であることが明らかとなった。
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(1013K)
21年間暴露した併用系高流動コンクリートの耐久性
坂田 昇, 横関 康祐, 芦澤 良一, 関 健吾
2012 年 23 巻 1 号 p. 25-33
発行日: 2012年
公開日: 2012/01/15
DOI
https://doi.org/10.3151/crt.23.25
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21年前に,スランプフロー45~76cmの範囲で流動性の異なる3つの併用系高流動コンクリートを用いて,それぞれ締固めを行わずに,約6m流動させて大型ブロックを作製した。このブロックを11年間海岸近くに暴露した後,さらに10年間内陸部に暴露し,打設後21年経過したコンクリートの強度,空隙率,中性化深さ,塩化物イオン量などを測定した。その結果,材齢21年の試験体表面部の圧縮強度は流動距離によるばらつきが少ないこと,空隙率はスランプフローや流動距離によらず13~16%とほぼ同じであること,中性化深さは同一水セメント比の普通コンクリートと比較して15~80%程度であること,塩化物イオンの見掛けの拡散係数は同一水セメント比の普通コンクリートと比較して1/10~1/100程度であることが分かった。このことから,併用系高流動コンクリートは普通コンクリートに比べて高い耐久性を有することが確認された。
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(795K)
コンクリートの気泡組織と耐凍害性の関係に関する考察
坂田 昇, 菅俣 匠, 林 大介, 橋本 学
2012 年 23 巻 1 号 p. 35-47
発行日: 2012年
公開日: 2012/01/15
DOI
https://doi.org/10.3151/crt.23.35
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コンクリートの気泡組織と耐久性指数の相関について約200データを基に分析した。その結果,フレッシュから硬化にかけてコンクリートの空気量は減少し,この傾向は中庸熱フライアッシュセメントの場合に,より顕著であることが確認された。また,コンクリートの気泡間隔係数は,空気量と気泡比表面積のいずれの影響も受けるため,気泡間隔係数の値が同程度であっても気泡分布が大きく異なることがあり,径0.15mm未満の気泡量が多いコンクリートほど耐凍害性が高い傾向にあることが明らかとなった。さらに,本研究のケーススタディの範囲では,径0.03~0.125mmの気泡の増加に伴って気泡間隔係数は小さくなり,径1.125mmの気泡の増加に伴って気泡間隔係数が大きくなったことを示した。
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