コンクリート工学論文集
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25 巻
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  • 伊藤 嘉則, 槇谷 榮次, 林崎 正伸, 斉藤 永祐
    2014 年 25 巻 p. 1-12
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/01/15
    ジャーナル フリー
    本論文は,外付け補強されたRC造柱の終局せん断強度の検証を目的としたものである。ここで取り上げる補強方法は,分割されたリブ付き薄肉鋼板とポリエチレン繊維シート及びグラウトモルタルの充填により外付け補強したものである。ここではせん断抵抗機構を調べるため,柱高さ及びリブ幅を変えた合計4体のせん断実験を行った。その結果,鋼板に付設したリブによるせん断強度の増大効果が認められ,そのせん断抵抗機構として外付け補強部に形成される圧縮ストラットをモデル化し,既存部柱の耐力に累加させる評価法を提案した。
  • 藤永 隆, 宮川 和明, 喜多村 亘, 孫 玉平
    2014 年 25 巻 p. 13-22
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/01/15
    ジャーナル フリー
    ブレースを用いない耐震補強工法へのニーズの高まりを背景に,新しい外付け耐震補強法を提案した。本工法は鋼製柱によりRC柱の外付け補強を行おうとするもので,既存躯体とは梁部分のみを間接接合部で接合しており,既存躯体から独立した鋼製柱の曲げに対して間接接合部が回転抵抗する抵抗機構である。3体5種類の柱の逆対称加力実験を行い,本補強工法の補強効果を確認した。柱実験に加えて4体の接合部実験を行った。梁部間接接合部の性能を把握するとともに,簡易モデルによる挙動予測を行い,同工法の接合部の設計法の提案を行った。
  • 小川 哲史, 金久保 利之, 大屋戸 理明
    2014 年 25 巻 p. 23-33
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/01/15
    ジャーナル フリー
    本研究では,実構造物から採取した3シリーズの腐食鉄筋の断面積分布の調査結果をもとに,解析における微小区間の長さを変動因子とした力学特性の解析を行った。その結果,微小区間の長さは,特に降伏以降の変形性能に大きく影響し,2ddは鉄筋径)程度の区間長さでの最小断面積を用いれば,おおむね実験結果と同じ応力-歪関係を得ることができることを確認した。さらに,応力-歪関係の解析結果をバイリニア型モデルで単純化し,モデルの特性値を評価した。その結果,引張強度および降伏強度は最小断面積の健全鉄筋に対する減少率に応じて低下し,降伏歪の低下の程度はそれより緩やかであった。バイリニア型モデルの2次勾配は,減少率の増加にともなって増大し,終局歪(引張強度時の歪)は大きく減少した。
  • 河合 研至, 藤木 昭宏, 赤崎 大希, 徳久 陽一
    2014 年 25 巻 p. 35-44
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/01/15
    ジャーナル フリー
    構造物設計の際には構造性能や耐久性能が重視されており,CO2排出量などの環境性能が考慮されることは少ない。そこで本研究ではプレキャストコンクリート(以下PCa)製品に着目し,あるPCa製品製造の環境負荷評価を行った上で,廃棄物や産業副産物,再生骨材をコンクリート用材料として使用することと,蒸気養生を気温の高い日に限り行わないことで,環境負荷低減の観点からより有用なPCa製品を製造する方策の検討を行った。その結果,本研究で対象としたPCa製品工場では年間45.7日間蒸気養生を行わないことでSOX排出量を約14%低減でき,フライアッシュを20%,細骨材の30%を溶融スラグ細骨材に置換することでCO2排出量を約18%低減できた。
  • 清水 優, 石川 敏之, 服部 篤史, 河野 広隆
    2014 年 25 巻 p. 45-55
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/15
    ジャーナル フリー
    コンクリート充填二重鋼管(CFDT)部材は,二重に配置された鋼管の間にコンクリートを充填した構造であり,従来のコンクリート充填(CFT)部材よりも軽量となる利点を有する。一方,CFDT部材の内外鋼管と充填コンクリートが一体となって挙動するためには,両鋼管とコンクリートの界面にずれ止めを設置する必要があると考えられる。本研究では,鋼管にずれ止めを設置したCFDTおよびCFT部材の4点曲げ載荷実験を行った。その結果,内鋼管の径が小さいCFDT部材では,ずれ止めを設置した鋼管とコンクリートとのずれが抑制され,ずれ止めの設置によって最大曲げモーメントが向上した。特に,外鋼管にずれ止めを設置した場合には,最大曲げモーメントの向上率が大きかった。一方,内鋼管の径が小さいCFDT部材では,ずれ止めを設置してもずれの抑制効果が小さく,最大曲げモーメントの向上率も小さかった。
  • 永田 佳文, 白鳥 明, 伊藤 武文, 植木 博
    2014 年 25 巻 p. 57-64
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/15
    ジャーナル フリー
    PC橋の横締めは横桁および床版に存在し,PC鋼棒またはPC鋼線が最近まで用いられてきた。これらのPC鋼材はシース内にグラウトを充填して防食機能を維持しているが,グラウトの充填が不充分であると水,空気などの侵入により腐食し,破断してPC鋼棒については突出する事故が散見される。このためグラウトの充填状態を診断する手法の開発が維持管理を行う際に必要となる。筆者らは,衝撃弾性波法を用いてPC鋼棒またはPC鋼線で横締めされた2種類の実橋の横桁について,弾性波伝幡速度と受信波前方に存在する高周波波形(前方高周波振幅波)の有無を評価指標としたグラウトの充填診断手法を開発して,その実用性を確認することができた。また,本手法はグラウトの充填不足のシース内に再注入する工事の検査手法にも適用できることを示した。
    PC鋼棒では伝播波形の最大振幅に至るまでの立上り時間を新たな評価指標として考慮すれば診断の信頼性が更に向上することを明らかにした。
  • 孫 宏晨, 柏崎 隆志, 和泉 信之, 野口 博
    2014 年 25 巻 p. 65-73
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/15
    ジャーナル フリー
    RC外柱・梁接合部の2方向載荷が柱・梁接合部のせん断変形性能に与える影響を調べるため,2方向繰り返し載荷時の片側直交梁付き柱・梁接合部を解析対象として3次元FEM解析を行った。まず,基本試験体J1について実験結果との比較により,解析手法及び解析モデルの適応性を検証した。次に2方向の田の字型載荷,柱梁曲げ耐力比などが接合部のせん断性能に与える影響に着目し解析を行い,2方向載荷による接合部のせん断耐力の低下について考察した。さらに,柱梁曲げ耐力比が異なる試験体の解析を行い,得られた内部応力状態,破壊形式などから接合部のせん断性能について考察した。
  • 尾上 幸造, 鯨津 成瑛
    2014 年 25 巻 p. 75-84
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/15
    ジャーナル フリー
    鉄鋼スラグ水和固化体(SSC)の海洋・港湾構造物への適用を想定した水中疲労試験により,SSCの水中における圧縮疲労強度が普通コンクリートよりも若干低下することを明らかとした。供試体の変形特性に着目した検討により,SSCでは同レベルの応力繰返し1サイクル毎の損傷量が普通コンクリートよりも大きく,その結果早期に疲労寿命に達することがわかった。さらに,SSCの疲労強度の改善を目的とし,ロサンゼルス試験機により磨砕することで表層の脆弱部を除去した溶銑予備処理スラグを骨材に用いることの効果を検証した結果,同骨材を用いることでSSCの水中における疲労耐久性を改善できることが明らかとなった。
  • 関野 一男, 露木 尚光
    2014 年 25 巻 p. 85-96
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/15
    ジャーナル フリー
    リン酸ニ水素アルミニウムを添加した過酸化水素系水溶液(HPS)を反応性骨材の浸漬処理剤として用いた場合のアルカリシリカ反応(ASR)抑制効果及び,HPSを反応性骨材含有モルタルの含浸剤として用いた場合のASR抑制効果について検討した。その結果,HPSと反応性骨材との反応で生成した活性酸素により骨材最表層が安定したSi-O結合のシリカに改質されることや,HPSで浸漬処理した反応性骨材を含有したモルタルの膨張率が材齢3年まで「無害」判定の0.1%未満に維持されること,ASR膨張進行過程の反応性骨材含有モルタルをHPSで含浸処理した場合の膨張率が材齢3年まで無含浸及び亜硝酸リチウム水溶液で含浸処理した場合よりも小さい傾向にあること,長期間においてもHPSはASR抑制に有効であることが明らかになった。
  • 星野 清一, 根岸 久美, 本田 明
    2014 年 25 巻 p. 97-107
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/15
    ジャーナル フリー
    フライアッシュ高含有シリカフュームセメント(HFSC)について,アルカリ成分(Na,K)の溶解が接触液のpHに対して支配的となる液固比領域(以下,Region Iと記す。)を中心に,低アルカリ性発現機構を検討するとともに,その機構をHFSCの化学平衡モデルに反映した。その結果,HFSCのRegion Iにおける低アルカリ化は,SO42-の溶解析出挙動が一因となっていることが示された。また,もう一つの要因として挙げられたアルカリ成分の吸着を反映した化学反応モデルを作成し,そのモデルによりHFSCの浸漬試験結果を解析した。その結果,モデルによる解析結果は実験結果を再現した。以上の結果より,HFSCのRegion Iにおける低アルカリ化は,従来からの知見であるCa(OH)2が存在しないことに加え,SO42-の溶解析出挙動とアルカリ成分の吸着の両者にも起因していることが示された。また,アルカリ成分およびSO42-の吸着を反映したHFSCの化学平衡モデルを示した。
  • 三浦 泰人, 佐藤 靖彦
    2014 年 25 巻 p. 109-118
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/15
    ジャーナル フリー
    本研究では,モルタルを対象に,準微視的視点に立ち,Ca溶脱により変化する物理化学的性質と力学的性質との関係性を評価することを目的とした実験的検討を行った。すなわち,イオン交換水とNaCl溶液を用いたモルタルの薄片供試体による最大360日間の浸漬実験を行い,浸漬後に曲げ試験およびせん断試験を行うことで,力学的性質(弾性係数,曲げ強度,引張強度,破壊エネルギー,引張軟化曲線,せん断強度)を測定するとともに,物理化学的性質(CH,C-S-H,空隙率,細孔径分布)を定量的に把握した。その結果,弾性係数を除く力学的性質と物理化学的性質の相関関係が非常に高いことが明らかとなった。さらに,過去に著者らの提案した引張強度,弾性係数,破壊エネルギーの予測式の適用性を検証した結果,モデル式の妥当性を確認した。
  • 鈴木 麻里子, 久保 京子, 鈴木 武志, 河端 俊典
    2014 年 25 巻 p. 119-124
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/07/15
    ジャーナル フリー
    骨材と微生物によって分解可能な樹脂からなる生分解性樹脂コンクリートを,矢板や杭材などの仮設資材に適用することを考案し,土中埋設した場合の,曲げ強度,圧縮強度の経時変化を検討した。その結果,埋設期間の経過にともない生分解性樹脂コンクリートの曲げ強度と圧縮強度が低下することが明らかとなった。曲げ強度の低下は,ポーラスコンクリートの空隙率と圧縮強度の関係に類似することから,分解による空隙の増加が示唆された。また,曲げ試験後の破断面では,骨材が樹脂から抜け落ちている状況が観察され,生分解性樹脂コンクリートの劣化が,微生物による樹脂の分解と,加水分解による骨材と樹脂の付着強度低下に起因することが明らかとなった。
  • 伊代田 岳史, 村上 拡
    2014 年 25 巻 p. 125-134
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/15
    ジャーナル フリー
    地球温暖化を考えた場合,セメント産業からの二酸化炭素排出量を削減することが望まれる。そのためには普通ポルトランドセメントを高炉セメントA種に置き換えることもひとつの策である。しかしながら,高炉セメントA種はASRや塩分遮蔽性といった高炉スラグ微粉末特有の効果が望めない。そこで,本研究では高炉セメントA種に混和材を添加することで高炉セメント特有の耐久性能を確保しながら,強度発現や環境負荷低減を目指すことを目的とした。その結果,ASR抵抗性や塩分遮蔽性能を従前の高炉セメントB種の性能と同程度まで引き上げられる配合を提案した。また,その塩分遮蔽メカニズムについても検討を加えた。
  • 佐川 康貴, 山田 一夫, 烏田 慎也, 江里口 玲
    2014 年 25 巻 p. 135-145
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/15
    ジャーナル フリー
    国内で産出する安山岩をペシマム混合率で混合したコンクリート供試体を作製し,加速および暴露試験を行った。両試験で,アルカリ総量3.0kg/m3以下である2.6kg/m3の条件で大きなASR膨張が認められ,暴露試験においては暴露期間780日で表面の膨張率は1250×10-6となり,反応性の高い骨材をペシマム条件で使用すると従来のアルカリ総量規制が不十分であり,この現象が加速試験でも検出できることが示された。ペシマム条件において,短期間では混合率15mass%以上のフライアッシュで抑制効果が得られたが,より長期の検討が必要である。鉄筋を配置した供試体では,鉄筋で拘束された内側コンクリートの膨張率が表面よりも著しく小さい結果となった。
  • 南 正樹, 金 圭庸, 金 弘燮, 濱 幸雄
    2014 年 25 巻 p. 147-155
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/15
    ジャーナル フリー
    本研究では繊維補強セメント複合体の接触爆発に対する耐爆性能について検討した。PVA,PE,PP及び鋼繊維を各々2.0vol.%混入することにより繊維無混入の場合に比べて接触爆発による裏面剥離(スポール)が抑制された。また,繊維補強セメント複合体の直接引張性能と曲げ性能が高くなるほど裏面損傷率が低減した。さらに,爆薬量に対するスポール限界厚さと貫通限界厚さは,森下らの式によって得られる値に比べて繊維補強効果によって低減することが分かった。なお,繊維補強モルタルパネルを用いた中空層の確保はベースコンクリートの破壊抑制に有効であることが分かった。
  • 小川 彰一, 柴田 真仁, 扇 嘉史, 坂井 悦郎
    2014 年 25 巻 p. 157-166
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/15
    ジャーナル フリー
    コンクリートの劣化現象として知られるタウマサイト劣化(TSA)は,低温硫酸塩環境下で組織が脆弱化する硫酸塩劣化の一つであり,劣化原因となるタウマサイトは硫酸イオンの浸透でエトリンガイトとともに生成する。タウマサイトはエトリンガイトグループに属する鉱物であるため,粉末X線回折(XRD)では両者は近い回折線を示し,分離することは困難である。本研究では,タウマサイトとエトリンガイトの結晶水に着目し,試料を加熱処理および減圧処理により脱水させ,両者をXRDによって分別する方法について検討した。タウマサイトは減圧処理においても安定であったことからXRDによってタウマサイトが確認でき,また,セメントから実験的に生成させたタウマサイトおよび低温硫酸塩環境に暴露したコンクリート試験体を用いて本手法の適用性を検討した。
  • 玉越 隆史, 横井 芳輝, 石尾 真理
    2014 年 25 巻 p. 167-180
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/15
    ジャーナル フリー
    国が管理する全国の道路橋の定期点検結果を用いて,そのコンクリート部材の主な損傷の進行の特徴について分析を行った。その結果,コンクリート主桁では,供用初期からひびわれを有する部材が種別を問わず多くあることを示した。上部工ではプレストレスの有無以外に,プレテンション方式かポストテンション方式かの相違や部材断面形式の相違によっても劣化の特徴に差があることを実証した。また,架橋条件や橋梁形式,適用基準など多岐にわたる属性との関連に着目して多変量解析を行い,劣化に支配的な要因の抽出を試みた。その結果,点検データの分析では,構造形式や部材の種類などの構造的特徴の影響が供用後の環境や外力条件の影響を相対的に上回る結果となった。
  • 染谷 望, 加藤 佳孝
    2014 年 25 巻 p. 181-189
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/15
    ジャーナル フリー
    けい酸塩系表面含浸材の改質機構の基本的な性状を理解するために,コンクリート中への浸透機構および改質効果について実験的に検討を行った。浸透機構の把握のために真空含浸試験を実施し,中性化促進試験の結果から,改質効果による劣化因子の進入抑制効果について検討した。その結果,含浸材の浸透機構は,本実験の範囲内では,濃度拡散による浸透と推察された。また,含浸材塗布による改質効果は,W/C,混和材,補助材の使用によって変化することから,水酸化カルシウム量によって改質効果が変化すると考えられる。
  • 田中 聖三, 古宇田 剛史, 堀 宗朗, 孫 方涛
    2014 年 25 巻 p. 191-199
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/15
    ジャーナル フリー
    近年のコンピュータの進歩を活かしたソリッド要素有限要素法の実用化が期待されている。特に,コンクリート内の亀裂発生・進展を追跡する破壊解析はその利点である。本研究は,従来の破壊解析法と有限要素法のハイブリッドとも考えられるPDS-FEMを利用したRC構造部材の弾塑性破壊解析を実行する。一つの実験から破壊判定に必要なパラメータを同定すると,他の実験結果を再現できることが示された。この結果より,ソリッド要素有限要素法を用いた弾塑性破壊解析の可能性を議論する。
  • 鍵本 広之, 安田 幸弘, 木下 茂, 川村 満紀
    2014 年 25 巻 p. 201-211
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/15
    ジャーナル フリー
    ASR表面ひび割れの発生・進展メカニズムを解明するため,乾燥-再飽和をうける大型コンクリート円柱内部の湿度やひずみの計測と表面ひび割れの観察を,また湿度とASR膨張挙動の関係を詳細に理解するため種々の湿度環境下でモルタルバー膨張試験を実施した。大型円柱は徐々に乾燥が進行し表面に非または低膨張層が形成されるが,高湿度に保たれた内部ではASR膨張の進行により非または低膨張層に引張応力が発生し,これが引張強度を上回った時に初期ひび割れが生じる。この後再飽和させると,表面ひび割れを通して表層部の湿度は急激に上昇する。このとき非または低膨張層は殆ど膨張しないが,乾燥期間に湿度が80~90%R.H.程度に保たれていた中間部分は膨張を再開し表面ひび割れが再び活発に進展することを上記実験データで明らかにした。
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