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井上 厚行, ランソン ブルーノ, ムニエ アラン, ボッフォ ダニエル
セッションID: A1
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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岩手県葛根田地熱帯で掘削されたIT-2(全長1000m)では上部から下部にかけて、スメクタイトーI-S混合層鉱物ーイライトへの系統的な変化が観察される。これらの混合層構造の変化を詳細に検討し、熱水系におけるI-S混合層鉱物の生成機構について考察する。
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孫 炳國, 高 尚模, 高木 哲一
セッションID: A2
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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韓国南東部,浦項・甘浦地域の新第三系海成堆積盆に堆積した地層には,多量のスメクタイトを形成する続成作用が観察される.それらの堆積盆の概要,スメクタイトの性質について地質学的・粘土鉱物学的に検討した結果を報告する.
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柳本 裕, 飯島 東
セッションID: A3
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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東北日本太平洋側の古第三紀堆積盆には油ガス田やその可能性のある地域がいくつかある。これらには自生鉱物であるローモンタイトがしばしばみられる。基礎試錐「三陸沖」においても貯留岩である白亜紀から古第三紀の夾炭層砂岩の二次孔隙にローモンタイトやカオリナイトを産出する。これらの鉱物について、産状、分布などを検討し、有機物の熟成過程で放出された有機酸の混入により酸性になった地層水から生成したとの結論を得た。また、このような反応を化学平衡シミュレーションにより検討した
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大場 孝信
セッションID: A4
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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続成作用にともなう堆積岩のスメクタイトである2八面体スメクタイトのモンモリロナイトから緑泥石への変換についての報告はない。 このためスメクタイトの緑泥石化の条件を合成実験と天然事象から検討を加えた。天然事象については石油公団の試掘試料(基礎試錐「小国」)を使い,続成作用にともなう緑泥石の産状と化学組成変化をもとにスメクタイトの緑泥石化の検討をおこなった。クニピアFとオーストラリア産のサポナイトを出発物質として用い, 250℃、300℃で合成実験をおこなった。
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和田 学, 米田 哲朗
セッションID: A5
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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北海道豊羽地域の鉱脈および熱水変質帯から産出する緑泥石について,XRDによる粒径解析とEPMAによる化学組成の検討を行った結果を報告する。当地域の変質帯から広く産出する緑泥石はFe_-_Mg_-_Mn組成変化を示し,産状や産出深度の違いにより特徴的な傾向が認められる。それらと組成と平均粒径や粒径分布の特性とあわせて,緑泥石の生成環境について考察する。
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渡辺 弘樹, 長谷川 修一
セッションID: A6
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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中央構造線沿いに貫入した中期中新世火成岩体の活動による熱水変質作用が,岩盤に与える影響を,断層破砕物中の粘土鉱物の鉱物組成・膨潤性鉱物の含有割合から分類・整理した結果,斜面不安定の素因としてスメクタイトの生成とその含有割合が15%以上であった。
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宮原 正明, 北川 隆司
セッションID: "A7,P5"
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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四国の御荷鉾緑色岩類分布地域には多くの地すべりが発生している。地すべり地には変質により生成した数種の粘土鉱物が認められ,その分布は少なくとも地表面下100m以上におよんでいる。今回我々は,御荷鉾緑色岩類の主要構成鉱物である緑泥石を,偏光顕微鏡観察,XRD,EPMA及びHRTEMから得られた結果を基に,御荷鉾緑色岩類の変質メカニズムを考察したので報告する。
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香月 裕宣, 恒富 赳彦, 尾辻 充, 筒井 瑞希, 富田 克利, 河野 元治
セッションID: A8
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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第三紀層地すべりや破砕帯地すべりのすべり面は、主に地質構造に規制され、明瞭な面構造を成していることが多い。ところが、温泉地すべりのすべり面は、不明瞭なことが多く、場合によっては多面的とも考えられ、またその生成機構も明確ではない。そこで、花合野温泉地すべり地をフィールドとして、熱水変質作用の程度や粘土鉱物の種類、量や組み合わせを基に、温泉地すべりにおけるすべり面生成機構の一考察を行う。
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Abidin Zaenal, Matsue Naoto, Henmi Teruo
セッションID: A9
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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The previous experiments result showed that during dissolution process structure of KyP is more vulnerable to attack as compared to the structure of KnP. This features show that the type of dissolution of allophane is significantly affected by Si/Al ratio. The effect of alkali type (LiOH, NaOH and KOH) on the dissolution of allophane will be observed by chemical analysis and FTIR spectroscopy. Quantum chemical calculation will be carried out to confirm the validity of experiment result and examine detailed dissolution mechanism by using MOPAC 2002 with AM1 basis set.
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中川 昌治, M. Santosh, 三浦 正裕, 福田 照久, 吉倉 紳一, P.T. Ambujakshan, H. Thampy
セッションID: A10
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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南インドTrivandrum近郊のPallippuramとThonnakkalでは,良質のカオリン粘土が紙や衛生陶器用に採掘されている.カオリナイトと少量の石英からなる白色塊状粘土の層が第三紀堆積岩層の中に分布し,上部はラテライト層に覆われている.基盤岩(原生代末期のアルミナ質片麻岩類)の風化作用と運搬堆積作用を通じて生成した粘土鉱床であると考えられる.
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湊 秀雄
セッションID: A11
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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研究者は環太平洋地域に於ける当現象に就いての研究を行いつつあり既に幾つかの報告を行っているが、今回はEUROCLAY 2003の野外見学の機会にイタリー・シシリ島北東のエオリアン島に於ける当現象を観察したので比較検討の結果を報告する。
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宮脇 律郎, 千葉 とき子, 松原 聰
セッションID: A12
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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栃木県鹿沼の鹿沼土軽石層上部から芋子石様のゲル状の鉱物を採集した。この鉱物は極めて幅広の粉末X線回折パターンを示すが、そのパターンは既報の芋子石のパターンと若干異なる。ゲル状態のまま、偏光顕微鏡下で観察すると、緩やかな消光が見られる。これは、芋子石に特徴的な管状構造がある程度規則的に整列し、偏光子としての役割を果たしているのではないかと考えられる。
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福士 圭介, 佐藤 努, 永野 哲志, 柳瀬 信之, 山田 裕久
セッションID: A13
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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酸性条件下においてシュベルトマナイトによるヒ酸収着機構の検討を行った。その結果、シュベルトマナイトに取り込まれたヒ酸と溶液中へ放出される硫酸の間に線形の関係が見いだされ、ヒ酸を取り込んだシュベルトマナイトは純粋なシュベルトマナイトとAsを取り込むシュベルトマナイトの連続固溶体であると推測した。また、反応溶液組成から固溶体生成反応における陰イオン交換の平衡定数を見積もり、その平衡定数により、酸性鉱山排水環境において認められる鉄質沈殿物中のヒ素の含有量を予測することができた。またヒ素を取り込むことによって生じるシュベルトマナイトの安定化も固溶体生成反応に基づいて解釈することができた。
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鈴木 正哉, 福士 圭介, 鈴木 覚, 本田 純子, 間中 光雄
セッションID: A14
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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アロフェンは重金属の吸着に優れていることが知られている。そこでアロフェンのウラン吸着特性を調べてみたところ、ウランも相当量吸着することがわかった。本研究ではpH・ウラン濃度・反応時間をファクターとしたアロフェンのウラン吸着量について報告するとともに、イモゴライトやプロトイモゴライトなどのウラン吸着量についても述べる。
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何 俊翔, 楊 培潔, 佐藤 久子, 山岸 晧彦
セッションID: A15
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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ITO電極上に積層された単一層状の粘土フィルム上に、キラルなOs(_II_) 錯体 (Λ- [Os(phen)3]2+) を自己集積法(self_-_assembly method)によって固定した。電極上でOs_II_- Os_III_ coupleがキラルな有機物の酸化に立体選択性を持ったメディエーターとして働くことが分った。例えば、1,1'-2-binaphthylを酸化するとき、この化合物のS- isomerはR-isomerより1.4倍の速度で酸化されることが示された。
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石井 亮, 中辻 みのり, 王 正明, 大井 健太
セッションID: A16
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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バーミキュライトを出発物質とし、シラン化合物の加水分解反応によるピラー化と、その後の塩酸エタノール洗浄による選択溶出によって、シリカ多孔体を合成した。得られた多孔体は、700m2/g以上の高い比表面積を有していた。
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赤松 佑介, 松枝 直人, 逸見 彰男
セッションID: A17
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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前報では、インキュベーターや太陽熱を用いて石炭灰のアルカリ処理を行ない、ホージャサイトを生成することを報告したが、本報では、その詳細な生成メカニズムをXRD、IR、DTA、SEMを用いて分析し、フィリップサイト(Na-P1)の生成事例と比較した。また、アルカリ濃度、固液比、反応温度、反応時間、種結晶の存在が生成物に与える影響、アルカリ処理中の上澄み液のケイ素、アルミニウム濃度変化などについて報告する。
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安藤 生大, 杉山 治, 日吉 公男, 春名 淳介, 松枝 直人, 逸見 彰男
セッションID: A18
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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炭酸カルシウム,アルミナ,石英粉末を,Si/Al=2.41に固定して,CaO=30%の比率で混合し,1500℃,1時間の条件で溶融した後,急冷させてガラス化した。このガラスについて,3M NaOH水溶液を用いて,24時間,煮沸条件で水熱合成した。その結果,ガラス表面が白濁し,反応境界相を確認することができた。本研究では,水熱合成後のガラスについて断面観察を行い,境界相でのSi,Al,Caの溶出メカニズムについて解析する。
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Jha Viney, 亀島 欣一, 中島 章, 岡田 清
セッションID: A19
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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演者らはカオリンと石灰石の1:1の混合物を焼成して調製した非晶質のCaAl2Si2O8が中性付近のpHで優れた選択的重金属イオン除去能を有することを見いだした.そこで,この混合比率を1:1から3:1まで変化させて各試料を調製し,その混合_-_焼成条件と生成相の関係について検討した.Niイオン除去能について検討した結果,Ca成分の増加とともに除去能は向上するが平衡pHが高くなること,結晶化の有無によっても除去能が変化することなどが分かった.
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水谷 友則, 笹井 亮, 伊藤 秀章
セッションID: A20
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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火力発電所から排出される石炭飛灰は、アルカリ処理により様々なゼオライトへと転換できる。農業廃棄物として主に廃出される木質系廃棄物からは、焼成処理により炭化物が製造でき、これらはそれぞれ高い比表面積をもつために水中の汚染物質の吸着除去に利用できる。そこで本研究では、石炭飛灰と木質系廃棄物を粘土とともに混練、成形したバルク体に対して、焼成、アルカリ処理を施すことにより、ゼオライトと炭化物両者の特性を併せもつバルク多孔体材料の作製を試みた。
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會澤 純雄, 佐々木 周二, 高橋 諭, 平原 英俊, 成田 榮一
セッションID: "A21,P34"
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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粘土鉱物の一種である層状複水酸化物(LDH)は陰イオン交換能を有することから陰イオン性粘土として知られている.近年,生体関連物質とLDHの複合化に関する研究が注目されている.本研究では生体活性,生体親和性粘土として期待されるアミノ酸およびペプチド/LDH複合体の合成について検討を行った.その結果,グリシンまたはフェニルアラニンの2,3量体,トリペプチドであるグルタチオンの取り込みが確認された.
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河野 元治, 富田 克利
セッションID: A22
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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地球表層物質圏は鉱物圏-水圏-生命圏の重複領域であるため、鉱物の溶解や析出には必ず生命圏の影響が作用する。そこで今回は、鉱物の溶解速度に及ぼす生命圏の影響を明らかにするため、バクテリア(Bacillus sibtilis) を含むバッチ反応系でのアモルファスシリカの溶解実験を行った。その結果、アモルファスシリカの溶解速度はバクテリアの存在量に依存して大きくなり、バクテリアが存在しない系と比較して数倍から10倍程度の溶解促進効果をもつことが明らかとなった。
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高野 淑識, 丸茂 克美, 中島 美和子, Md. Nazrul Islam, 堀内 司, 枝澤 野衣, 小林 憲正
セッションID: A23
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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純粋な島弧マグマ発散物からなる太平洋小笠原弧水曜海山の海底カルデラ熱水帯は最高310℃の熱水を噴出する広範囲なチムニー群が存在する。海底熱水噴出孔は、有機物の無生物的生成の可能性から生命の起源の場として注目されてきた。本研究では、熱水孔深部の生物・岩石圏調査の一環及び深海極限環境の有機物の検証として、コア試料中のアミノ酸の特徴とその光学異性比について考察した。
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中島 美和子, 丸茂 克美, 高野 淑識
セッションID: A24
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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水曜海山の海底熱水系の海底掘削で得られた岩石・堆積物コア試料を用いて微生物活動の関与の有無を調べた。まず、TEMを用いて試料を観察・分析し、粘土鉱物の同定を行い、過去に熱水変質を受けたことを明かにした。また、硫黄同位体分析により、熱水系深部での微生物の関与を調べた。さらにGC, ICを用いて各層における硫黄の存在形態を示すことを試み、微生物代謝との相互作用の考察を行った。
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桑原 義博, 増留 由起子, 藤井 理恵, ムクンダ ポーデル, 酒井 治孝
セッションID: A25
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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中央ヒマラヤの南斜面に位置するカトマンズ盆地には,鮮新世から第四紀の厚い河成・湖成堆積物が堆積しており,この中には,ヒマラヤのテクトニクスと気候変動の記録が残されている.しかし,これまでにカトマンズ盆地で実施されたボーリングは地下水探査を目的としており,コアが採取され研究されたことはなかった. 我々のグループ(Paleo-Kathmandu Lake project)は,2000年と2001年にカトマンズ盆地で学術ボーリングを行い,数本のボーリング・コア試料の採取に成功した.本報告では,堆積物中の粘土鉱物の質的変動及び量的変動の結果とその古気候・古環境的解釈に的を絞って紹介する予定である.
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安藤 武史, 神谷 昌秀, 林 剛
セッションID: A26
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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上野原町の雨水はpH4.3_から_5.8で,主に酸性雨である。樹幹流は常緑針葉樹ではpH3.2_から_4.8で酸性がより強くなり,NO3_-_,SO42_-_などの陰イオンが増加する。逆に広葉樹ではpH4.6_から_8.1で酸性雨を中和する傾向がある。樹種間に差異はあるが,針葉樹では広葉樹と比べてこれらの陰イオンおよびK,Caなどの陽イオン量は地表雨より多い。樹木下の土壌のpH(KCl)は雨が多いと酸性側に移行する傾向がある。針葉樹はpH3.8_から_4.7を示し,立枯が進行するアカマツはpH3.4を呈した。広葉樹はpH4.5_から_5.5付近にあり,交換性塩基の保持量が多い。
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江橋 俊臣, 丸茂 克美, 氏家 亨, 中島 美和子
セッションID: A27
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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土壌や堆積物中の有害重金属の存在形態を明らかにすることは、有害重金属の挙動を知る上で重要である。我々は有害重金属の存在形態を知るために、様々な重金属評価法を用いて土壌・堆積物中の有害重金属の特性評価を行った。さらに土壌汚染対策法で定められている土壌含有量試験法と他の重金属評価法とを比較することで土壌含有量試験の特性を明らかにした。
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氏家 亨, 丸茂 克美, 江橋 俊臣, 中島 美和子
セッションID: A28
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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大都市圏(宮城、東京・千葉、愛知、大阪・兵庫、広島、福岡)において採取した土壌を、その起源に関する地質学的な視点から、1.火山灰を母材とする土壌、2.河川堆積物を母材とする土壌、3.海成堆積物を母材とする土壌、4.花崗岩類を母材とする土壌の4種に分類し、各土壌について重金属の吸着実験を行う。その結果と、各土壌中における重金属の存在形態との相互関係を明らかににし、各種土壌における重金属吸着特性を解明する。
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笹井 亮, 井伊 伸夫, 藤田 武敏, Fernando Lopez Arbeloa, 高木 克彦, 伊藤 秀章
セッションID: B1
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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固体色素レーザー用素材の開発を目指し、これまで粘土層間へ易会合性色素であるRhodamine 6Gを界面活性剤と共に導入することにより、無発光性高次会合体の形成を抑制できることを報告してきた。本発表では、このようにして得られる薄膜中のRhodamine 6Gの発光特性を発光強度、蛍光寿命等の測定により明らかにすることを目的とし行った研究の成果を報告する。
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廣江 宜久, 佐藤 久子, 山岸 晧彦
セッションID: B2
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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ある種の光学活性錯体を粘土へ吸着させた時、立体規則性な吸着挙動が見られる。今回はその効果を明らかにするためにキレート錯体に長短のアルキル基を結合させたキレート錯体を合成し、その吸着挙動、そして層での配向を電気二色性により調べ、粘土表面での立体規則性の発現機構を解明することを目指した。
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高木 慎介, 天野 達也, 江口 美陽, 立花 宏, 井上 晴夫
セッションID: B3
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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様々な粘土-色素複合体を作成し吸着分子の性質について検討した。粘土表面における、色素分子の会合のしやすさと、色素分子の電荷数および、分子内電荷間距離の間に相関があることを見いだした。また、吸着色素の光化学的性質を観察したところ、溶液中の色素分子に比べ大きく異なることを見いだした。特に、メチルビオロゲンにおいては粘土表面上で、溶液中に比べその蛍光強度が劇的に増大することが解った。
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立花 宏, 田島 正弘, 高木 慎介, 井上 晴夫
セッションID: B4
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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アニオン性粘土鉱物は、その種類によって電荷の発生源となる元素や発生位置が異なる。総電荷は同じであっても、吸着するカチオン性有機分子側から見た場合には、粘土の種類により電荷の広がり方が異なっているため吸着挙動が異なると考えられる。分子軌道計算によって粘土の構成原子の電荷を算出し、表面電荷分布が一目でわかる可視化方法を提案した。この方法を用いて電荷発生部位の異なる粘土ついて、電荷分布を比較検討した。
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高 尚模, 宗 閔燮, 高木 哲一, 孫 炳國
セッションID: B5
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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韓国,日本のベントナイト鉱床から採取した天然スメクタイト試料およびそれらを原料とした有機スメクタイト試料に関して,その物理・化学的性質を報告する.
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佐々木 啓, 會澤 純雄, 平原 英俊, 成田 榮一, 佐々木 陽
セッションID: B6
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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カリックスアレーンスルホン酸(CALX-S4、CALX-S6)は、包接能を持つ水溶性の環状有機アニオンである。また、層状複水酸化物(LDH)は、アニオン交換能を持つ無機層状化合物である。本研究では、共沈法によりCALX-S/LDH複合体(Mg-Al系、Zn-Al系)を合成し、ベンジルアルコール(BA)を用いて複合体の吸着特性の評価を行った。その結果、BAの吸着がホスト金属の種類や複合体層間のCALX-Sの量と配向性により影響されることが明らかとなった。
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尾形 雄一郎, 山岸 晧彦, 川俣 純
セッションID: B7
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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我々は粘土を用いた機能性分子の配列制御研究の一環として、粘土と有機分子をハイブリッド化してラングミュア・ブロジェット(LB)膜を作製してきた。作製したハイブリッドLB膜の評価は、可視紫外吸収スペクトル測定、光第二高調波発生測定、ブリュ―スター角顕微鏡観察や原子間力顕微鏡測定で行った。膜中での機能性分子の配向について得た知見を報告する。
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大原 祥平, 掛川 武, 中沢 弘基
セッションID: B8
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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生命が誕生する以前の原始海洋中には、無生物的に合成された低分子有機物と粘土鉱物が漂っていたと考えられている。これらが海洋底に堆積し、その内部で続成作用が進行した際に有機物と粘土鉱物がどのように変化するかについて確かめるため、アミノ酸をモンモリロナイトに吸着したものを海洋堆積物のモデル物質とし、これにオートクレーブを用いて続成作用時の温度・圧力を加えた結果、アミノ酸が重合し、モンモリロナイトの一部がカオリナイトに変化していることが確認された。
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茅野 美保子, 内田 健一朗, 小川 誠
セッションID: B9
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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尿素を用いた均一沈殿法によりCo-Al系LDHの合成を行った。生成物についてXRD、IR、SEMなどを用いて評価したところ、粒径が15から20μmの均一な六角板状のLDHが生成していることが確認できた。
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東 正治, 三木 瞳, Komarneni Sridhar
セッションID: B10
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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Mnを含むスメクタイトの水熱合成を試みた。MnCO3をSilicic acid(SiO2)とNaOHやLiOHの水溶液下で水熱反応させるとスメクタイトが生成するが、その他のMn塩化物やMn酢酸塩では反応生成が見られない。温度条件も重要で、スメクタイトの生成は125-200℃の温度範囲に限定され、何故か175℃が最も結晶性が良い。また、得られたMnスメクタイトはZnスメクタイトに比べてOH脱水の熱特性など鉱物学的性質が少し異なる。
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白井 誠之, 鳥居 一雄
セッションID: B11
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
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塩化マグネシウムと水ガラスから得られるMg-Si複合水酸化物を水熱処理し,その後乾燥焼成することでスメクタイト(MST(Mg))を合成した.MST(Mg)は表面積は400m
2g
-1以上のマイクロ_-_メソ細孔と多孔体となった.水熱処理後にジメチルステアリルアンモニウムクロライドを添加し乾燥焼成処理して得た試料(MST(Mg)+C18d)では表面積は600m
2g
-1のメソ多孔体となった.MST(Mg)+C18dの多孔体形成メカニズムと制御法について述べる.
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中茎 貴仁, 會澤 純雄, 平原 英俊, 成田 榮一
セッションID: B12
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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近年、重金属(Ni・CuまたはZnなど)を含有させたスメクタイトの合成についての研究が盛んになってきている。本研究では、Ni含有ヘクトライトの合成条件とその特性について検討した。良結晶質のNi含有ヘクトライトは300℃、12hの水熱条件下において生成し、エチレングリコール処理によって面間隔(dSUB001/SUB)が10.1Åから17.4Åまで拡大することがわかった。メチレンブルー吸着量と陽イオン交換容量は市販の合成ヘクトライトに比べ小さいことがわかった。
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信達 樹, 笹井 亮, 志知 哲也, 高木 克彦
セッションID: B13
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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無機層状化合物である粘土はその層間に有機ゲスト分子を取り込むことができ、取り込まれた有機分子は層間内である配向構造をとることが知られている。ジアリールエテン誘導体を閉環体で粘土層間にインターカレーションすることにより繰り返し回復率が向上することを見出したが、可視光照射により副反応の進行も確認された。そこで、有機カチオンの共吸着することにより副反応がよくされるのではないかと考えその詳細を検討した。
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板垣 哲朗, 黒田 一幸
セッションID: B14
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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1,3-プロパンジオール修飾カオリナイトと様々なアルコールを反応させて、アルコール修飾カオリナイトの合成を試みた。生成物のXRD、
13C CP/MAS NMR分析からアルコールが層間に導入したことを確認した。また
29Si NMRスペクトルは、アルコールの種類によって大きく異なっており、用いたアルコールの鎖長等に依存して層間の環境が変化したと考えられる。
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小松 正孝, 山岸 皓彦
セッションID: B15
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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ハイドロタルサイトはMg1-xAlx(OH)m nH2Oで表される無機層状物質で、陰イオン交換性を有しているため種々の陰イオンを層間に取り込むことができる。今回の研究では光学分割剤として広く用いられている各種の光学活性な陰イオンをハイドロタルサイト層間へ取込み固定化することによって、光学分割能をもつHPLC用カラムの作成を試みた。
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烏谷 俊江, 石田 信伍, 竹内 信行
セッションID: B16
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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弁柄、α-Fe
2O
3は安価で安全性に優れているため身近な赤色顔料として広く用いられているが、大粒子であったり、微粒子が凝集していたりすると、黒色味が生じ鮮明さにかける。したがって、鮮明な赤色を発色させるためにはα-Fe
2O
3の粒径と凝集状態を制御することが必要である。無機マトリックスにベーマイトを使用し、酸性環境で作製した場合、その色調はすべて橙色を示した。さらに、様々な無機マトリックスと環境で作成した赤色顔料の色調との粒子形態の関係を調べた。
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石川 奈緒, 藤井 克己, 颯田 尚哉
セッションID: B17
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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カオリナイト懸濁液について、固相率と凍結温度の違いにおける凍結乾燥試料の強度測定をコーン貫入試験により行った。カオリナイトの固相率は20_から_50%の10%きざみ4種類に設定し、凍結温度-30℃、-50℃(フリーザーにて凍結)、-196℃(液体窒素にて凍結)でそれぞれ凍結させた後、凍結乾燥させエアロゲルを作製した。コーンを用いた等速貫入試験によりそれぞれの強度を測定し、電子顕微鏡で観察したエアロゲルのミクロな構造との関連についても考察した。
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峰崎 正行, 高橋 舞, 山崎 淳司, 上原 元樹, 佐々木 孝彦
セッションID: B18
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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Ca-Al系の層状複水酸化物の硫酸、亜硝酸、炭酸、塩素イオン型を調製し、それらの層間構造と溶解及び脱腹水挙動の関係を検討した。脱腹水挙動はXRD-DSC同時測定及び25℃での水分脱吸着量測定の結果から、層間陰イオン型に大きく依存することが分かった。また、いずれの陰イオン型も、溶解度は中性から酸性領域と塩基性領域で異なる。
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日比野 俊行
セッションID: B19
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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これまでに層状複水酸化物(LDH)にグリシンを層間陰イオンとして挿入した場合、ホルムアミド中でデラミネーションすることを確認している。本発表では、グリシン以外のアミノ酸を挿入し、デラミネーションの挙動を比較検討した結果を報告する。
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小川 誠, 野崎 望, 渡辺 祐介, 岡田 友彦
セッションID: B20
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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アゾ色素-層状ケイ酸塩層間化合物(陽イオン性アゾナフタレン誘導体-マガディアイト、陽イオン性アゾベンゼン誘導体-モンモリロナイト)を合成し、その光機能について検討した。合成はイオン交換により行い、生成物はXRD、UV-vis、CHN元素分析等で評価した。光反応は高圧水銀キセノンランプを用いて行った。
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小暮 敏博, 井上 厚行
セッションID: B21
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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我々は今までに電子後方散乱回折(EBSD)が層状珪酸塩の多型(polytype)の判別に有効であることを,雲母,緑泥石および3八面体型1:1型鉱物などを例にして報告してきた。今回は2八面体型層状珪酸塩であるカオリン鉱物中の多型についてこの手法を応用し,dickiteとnacriteがintergrowthをしている興味深い試料を発見した。本発表ではEBSDによるカオリン鉱物多型の判別法とともに,この試料の詳細を報告する。
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中沢 弘基, 長瀬 敏郎, 山田 裕久
セッションID: B22
発行日: 2003年
公開日: 2004/02/23
会議録・要旨集
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超高圧・高温で合成されたスメクタイト”結晶”の積層断面の試料を作成し、電子線回折で明瞭なhkl反射の存在を確認した。HRTEMでは積層不整を確認した。従って、スメクタイトは本来、三次元周期構造を有する普通の「結晶」であり、これまでスメクタイトは二次元結晶の集合体であるとしてきた英国学派の概念は修正され、二次元巨大分子は水中だけに生ずる現象であると理解された。
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