溶剤や溶剤の安定剤として汎用的に用いられている1,4-ジオキサンは、水に溶けやすいため、有害な重金属類等を含んだ無機廃液に混入する可能性がある。そのような廃液が無機廃液として、学内の処理施設に持ち込まれることを想定し、適切な処理方法を検討しなければならない。本研究では、大学で所有している130 L/バッチのUV/O
3処理装置を用いて約30 mg/Lの1,4-ジオキサンの分解処理を行い、その分解特性を検討した。1,4-ジオキサンは、O
3処理において時間とともに濃度が低下し、80分でほぼ完全に分解でき、排出基準値もクリアできた。UV照射とO
3処理を併用したUV/O
3処理では、さらに分解が促進され、30分の処理で1,4-ジオキサンが検出されなくなった。UV/O
3処理による分解速度は、報告されているよりも大きく、本処理装置でのUV/O
3処理が1,4-ジオキサンの分解に有効であることがわかった。
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