Drug Delivery System
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29 巻, 5 号
システム論的理解に基づく創薬、医療の新しい展開
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
特集 “システム論的理解に基づく創薬、医療の新しい展開”  編集:山下富義
  • Fumiyoshi Yamashita
    2014 年 29 巻 5 号 p. 383
    発行日: 2014/11/25
    公開日: 2015/02/27
    ジャーナル フリー
  • 倉智 嘉久
    2014 年 29 巻 5 号 p. 384
    発行日: 2014/11/25
    公開日: 2015/02/27
    ジャーナル フリー
  • 浅井 義之, 安部 武志, 松岡 由希子, Ghosh Samik, 北野 宏明
    2014 年 29 巻 5 号 p. 386-396
    発行日: 2014/11/25
    公開日: 2015/02/27
    ジャーナル フリー
    システムバイオロジーとは生物のシステムレベルの原理を理解しようとする研究分野である。この研究ではウェット研究とドライ研究が連動し、精緻なモデル開発、複雑なシミュレーション、データ解析など計算科学的アプローチが重要な役割をはたす。このためソフトウェアによる強力なサポートが研究の進展には欠かすことができない。本稿では、著者らが開発を進めるソフトウェアを含め、システムバイオロジーに有用であろうソフトウェア・プラットフォームについて紹介する。
  • 古谷久 和春, 倉智 嘉久
    2014 年 29 巻 5 号 p. 397-407
    発行日: 2014/11/25
    公開日: 2015/02/27
    ジャーナル フリー
    システムズバイオロジーのアプローチを薬理学に適用したものがシステムズ薬理学だといえる。薬物の有効性や毒性を生命の複雑なシステムのなかで理解しようとするものである。薬物の分子作用を定式化し、生体への影響をシミュレートする研究が行われ、これにより薬物を生体に投与したときの効果を予測することが可能となりつつある。このような研究により得られた薬物作用のシステム論的理解は創薬や医療を変えるものであると期待される。本稿では、筆者らが実施しているイオンチャネル作用薬のシステム薬理学的研究を紹介し、その成果が不整脈の治療や薬物誘発性不整脈発生という副作用の理解にどのように繋がり、今後の創薬に貢献できるのか説明する。
  • 辰巳 佐和子, 金子 一郎, 瀬川 博子, 宮本 賢一
    2014 年 29 巻 5 号 p. 408-416
    発行日: 2014/11/25
    公開日: 2015/02/27
    ジャーナル フリー
    無機リン酸(以下リン)は、細胞膜構成、エネルギー代謝、酵素反応を含むさまざま生理学的機能に必須な栄養素である。血中リン濃度の維持は主に腎臓、腸管および骨が担っている。そしてリンを輸送するトランスポーターの働きによって厳密に制御されているのである。このトランスポーターの発現調節は、古典的にはリン調節ホルモンである副甲状腺ホルモン(PTH)、1,25-dihydroxyvitamin D3によって知られてきた。近年、最初に同定されたフォスファトニンであるfibroblast growth factor 23(FGF23)のリン利尿作用についての研究が飛躍的に進んだ。FGF23は骨細胞から分泌され遠隔臓器である腎臓に作用しリン排泄を制御することから、リン代謝における骨腎連関が重要であることが認識された。本稿では多臓器にわたる生体内リン恒常性維持機構について最近の知見を加えて概説する。
  • Shuya Yoshida, Fumiyoshi Yamashita
    2014 年 29 巻 5 号 p. 417-425
    発行日: 2014/11/25
    公開日: 2015/02/27
    ジャーナル フリー
    薬物代謝酵素は医薬品の体内からの消失を決定する重要な因子であり、その個体間あるいは個体内での変動が臨床での薬物療法において大きな問題となる。薬物代謝酵素の誘導はリガンド結合型転写因子すなわち核内受容体によって制御され、薬物間相互作用の原因の1つとされている。したがって、臨床では誘導剤と基質薬物の併用の回避、創薬では誘導剤とならない医薬品化合物の創成が必要であり、これらを未然に予測できるシステム開発が現在求められている。本稿では、Cytochrome P450(CYP)、なかでも最も重要な分子種であるCYP3A4を中心に、酵素誘導に係る核内受容体と化合物との相互作用に関する構造活性相関および臨床での薬物間相互作用のin vitro-in vivo補外について紹介する。
  • 前田 和哉, 楠原 洋之
    2014 年 29 巻 5 号 p. 426-438
    発行日: 2014/11/25
    公開日: 2015/02/27
    ジャーナル フリー
    トランスポーターは、代謝酵素と並び医薬品の体内動態の決定要因として重要であると認知されている。その原因の1つとして、ヒト臨床でのトランスポーターを介した薬物間相互作用の事例集積が挙げられる。トランスポーターは代謝酵素と同じく基質選択性が広範であることから、基質薬物は複数のトランスポーターや代謝酵素に認識されることが多く、さらに阻害薬も複数の分子機能を同時に異なる強度で阻害するケースがある。この場合、個々の分子レベルの機能変動が異物解毒システム全体の作動効率に与える影響を捉えるためには、数理モデルによる薬物動態解析が有効になる。本稿では、相互作用の定量的なリスク評価の現状と課題について概説する。
  • 小柳 悟, 大戸 茂弘
    2014 年 29 巻 5 号 p. 439-446
    発行日: 2014/11/25
    公開日: 2015/02/27
    ジャーナル フリー
    生体機能の概日リズムを制御する時計遺伝子は、標的となる出力因子を介して、トランスポーター、代謝酵素、受容体などの発現に約24時間周期の変動を引き起こす。また、これらのリズムが成因となって、薬物の効果や副作用の発症は投薬時刻の違いによって変化する。時計遺伝子による概日リズムは自律的な発振メカニズムに基づくものであるが、消化管におけるトランスポーターの発現は摂食によって分泌される胆汁酸などの刺激などでも変化し、薬物の吸収に時刻依存的な変動を引き起こす。本稿では、薬物の体内動態制御に関わる分子の概日変動メカニズムについて概説し、時間薬物療法におけるDDS製剤開発の重要性について述べる。
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