電気製鋼
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38 巻, 5 号
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  • 伊藤 哲朗, 加藤 剛志, 山田 博之
    1967 年 38 巻 5 号 p. 237-257
    発行日: 1967/11/10
    公開日: 2009/06/16
    ジャーナル フリー
    現存する快削鋼の被削性を最大限に活用すること,新らしい快削鋼開発の参考資料を得ることを目的に,主な快削鋼の介在物の形態や組成と切削機構,および被削性に関するデータをまとめてみた。その結果(1)S,PbおよびCa快削鋼などはそれぞれ,その被削性を支配する要因にはちがいがある。(2)切削せん断面および工具すくい面上の応力やひずみの相互の関係がややあきらかになった。(3)しかしながら,新らしい快削鋼開発には多くの基礎的データーが不足していることなどがわかった。
  • 木村 篤良
    1967 年 38 巻 5 号 p. 258-273
    発行日: 1967/11/10
    公開日: 2009/06/16
    ジャーナル フリー
    S,Pbは被削性を高める快削性元素としてすでによく知られている。低炭素鋼にこれらの元素のほかに快削性元素であるTeを複合添加した結果,工具寿命および仕上面あらさは著しく向上し,TeはS系介在物の形を丸くすることがわかった。さらに快削黄銅と比較した場合高速度鋼工具の切削では経済性は充分算出可能であり,超硬工具においても被削材寸法,送り速度などの選択いかんにより,経済的に対処できることがわかった。
  • 木村 篤良
    1967 年 38 巻 5 号 p. 273-283
    発行日: 1967/11/10
    公開日: 2009/06/16
    ジャーナル フリー
    オーステナイト系およびマルテンサイト系快削ステンレス鋼の被削性におよぼす2, 3の添加成分の効果を,高周波誘導炉溶解材について調べた結果,オーステナイト系では軽切削,中切削ともにPb+Pの複合添加により工具寿命は18%および25%向上した。マルテンサイト系では軽切削でP,中切削でPb+Pがそれぞれ8%,17%向上した。これらの効果は塩基性電弧炉溶解材についても同様な傾向を示すことを確認した。さらに切削機構からみたオーステナイト系快削ステンレス鋼と基本鋼のちがいを比較検討した。
  • 椙山 太郎, 稲垣 修一
    1967 年 38 巻 5 号 p. 283-293
    発行日: 1967/11/10
    公開日: 2009/06/16
    ジャーナル フリー
    303,303Se,303Maおよび303Pbの4種のオーステナイト系快削ステンレス鋼と,これらと同程度のCrとNiを含有するSUS27の5種の鋼の沸騰5%硫酸および沸騰65%硝酸に対する耐食性と303の耐食性におよぼす化学成分の影響を成分規格の範囲のなかで調査した。その結果,沸騰5%硫酸に対する耐食性を向上させる元素はMoが最も有効であり,ほかにPb,Crおよび0.4%以下のCuであった。耐食性を低下させる元素はS,PおよびSeであった。Niは耐食性に影響をおよぼさなかった。沸騰65%硝酸に対する耐食性を向上させる元素はなかった。耐食性を低下させる元素はPおよびPbであった。Ni,Cr,Mo,S,Seおよび0.4%以下のCuは耐食性に影響をおよぼさなかった。
  • 伊藤 哲朗
    1967 年 38 巻 5 号 p. 294-308
    発行日: 1967/11/10
    公開日: 2009/06/16
    ジャーナル フリー
    鉛快削鋼の採用による切削加工費節減の実例と経済性の理論を対比し,ほぼ傾向を等しくすることをたしかめ,つぎの利益推定方法を求めた。
    1) 生産能率向上による素材1kgあたりの正味切削費の節減額ΔφCは次式でしめされる。
    ΔφC=0.28k0・S/W
    ただしk0:労賃(円/h),S:正味切削時間節減量(sec) W:素材単重(gr),
    2) 素材1kgあたりの切削加工費の節減額Δφは無鉛鋼の素材1kgあたりの正味切削費λ(円/kg)から次式で推定できる。
    Δφ=0.62λ
    3) 鉛快削鋼による正味切削費の減少割合RCと工具費の減少割合RTの関係は次式でしめされる。
    RT=1.0-0.85RC
    なお実用例を整理した結果つぎのことがわかった。
    1) 切削加工の種類により労賃および工具費係数は異なり次表のようになった。
    2) 工具費係数の大きい切削の場合,その工具寿命方程式の指数nの値は小さく,工具費係数の小さな切削ではnは大きい。
  • 奥島 啓弐
    1967 年 38 巻 5 号 p. 309-315
    発行日: 1967/11/10
    公開日: 2009/06/16
    ジャーナル フリー
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