Dental Medicine Research
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28 巻 , 3 号
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  • 三井 将, 小林 誠, 森高 俊一郎, 臼井 通彦, 小出 容子, 山本 松男
    2008 年 28 巻 3 号 p. 137-149
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    腱・靱帯マーカー分子の多くは腱・靱帯や歯根膜の創傷治癒や恒常性維持のみならず, 軟骨形成や軟骨細胞分化に関与することが報告されている.また, Transforming growth factor-β (TGF-β) は腱の創傷治癒や軟骨細胞分化を促進することが明らかにされている.しかし, 歯根膜細胞における腱・靱帯マーカー分子の発現調節機構は不明な点が多い.そこで本研究では, 軟骨を誘導する条件下で培養したヒト歯根膜細胞 (HPLC) における種々の腱・靱帯マーカー分子の発現動態をヒト問葉系幹細胞 (HMSC) と比較し, 併せてTGF-β3がHPLCにおけるこれらの分子の発現に及ぼす作用を検討した.その結果, HPLCとHMSCはともに腱・靱帯マーカー分子であるPeriostin, Periodontal ligament associated protein-1 (PLAP-1) /Asporin, Biglycan, Decorin, Cartilage oligomeric protein (COMP), Scleraxis, Growth anddifferentiation factor-5 (GDF-5) の遺伝子を発現していた.また, 各細胞をTGF-β3含有軟骨分化誘導培地でペレット培養して軟骨細胞への分化を誘導すると, 分化誘導開始3週後において, HMSCのみで軟骨基質であるType II collagenの発現が認められた.しかし, この過程における各腱・靱帯マーカー分子の発現パターンは両細胞でほぼ一致していた.すなわち, 両細胞共, 軟骨細胞への分化誘導開始1, 2週後において, Periostin, PLAP-1/Asporin, Biglycan, Decorinの遺伝子発現は分化誘導しない場合と比較して増加し, 一方COMP, GDF-5の遺伝子発現は減少し, Scleraxis遺伝子の発現は変化しなかった.また, 単層培養したHPLCをTGF-β3で単独刺激すると, Periostin, PLAP-1/Asporin, Biglycan, Scleraxis, COMPの発現は増加し, 一方GDF-5の発現は減少し, Decorinの発現は変化しなかった.以上の結果から, これらの腱・靱帯マーカー分子の発現は間葉系幹細胞から軟骨細胞への分化誘導過程で変化し, その分化を制御している可能性がある.また, 歯根膜細胞におけるこれらの分子の発現も軟骨が誘導される環境下やTGF-β3の刺激により同様に変化して, 歯根膜の創傷治癒や組織恒常性の維持に関与していると考えられる.
  • Tetsuo KODAKA, Mitsuori MAYAHARA, Sachiyo KENMOTSU, Kazuhiro DEBARI
    2008 年 28 巻 3 号 p. 150-154
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    Previously, a slit-shaped enamel defect had been observed in a premolar with enamel hypoplasia in the innermost enamel adjacent to the DEJ, where an abnormal step-shaped appearance was seen. In these observations, we happened to find the abnormal tubule- or elongated club-shaped defects in the ground enamel sections of 2 human permanent teeth containing an upper incisor and a third molar when observed the ground sections of 252 human teeth. The defects arose as the thicker club-edges from the innermost enamel adjacent to the dentin-enamel junction (DEJ) and the club-tips gradually thinner towards the enamel surfaces. The maximum length was about 500 μm and the thick club-edge defects were up to about 50 μm in width and contained minute granular deposits, which might be identified as whitlockite. The similar defects which showed many circular defects of the innermost enamel running along the DEJ were also observed in a third molar. Their enamel defects might be caused by the entire disappearance of the initially formed ameloblast groups or the partial break in the ameloblast activity during short or longer time of enamel formation.
  • Tetsuo KODAKA, Sachiyo KENMOTSU, Mitsuori MAYAHARA, Kazuhiro DEBARI
    2008 年 28 巻 3 号 p. 155-160
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    We examined the origins of the remarkable perikymata on the human permanent enamel surface mainly by using the 252 ground sections obtained from 252 teeth, although several investigators have reported their relationship in enamel hypoplasia. In these observations, the origins were roughly classified into 5 types (1-5). Some sigmoid or curbed lines of Retzius formed the wide or relatively narrow perikymata associated with the irregular dentin-enamel junction (DEJ) (type 1). One clear straight line of Retzius without the irregular DEJ formed the shallow perikymata followed with the clear or somewhat unclear lines of Retzius that converged towards the perikymata (type 2). The appositional enamel formation was concerned with the 2 sub-origins including the remarkable perikymata on the initial points of the appositional regular (type 3-1) and irregular enamel deposited on the resting lines of the already formed enamel (type 3-2). In mild enamel hypoplasia, the abnormal formation of the DEJ was concerned with the 2 sub-origins including the remarkable wave- or scallop-shaped DEJ which induced the disorder of enamel prism directions so that the irregular perikymata was formed (type 4-1) and the extremely step-shaped appearance of the DEJ which induced the abnormal perikymata (type 4-2). No incremental lines of Retzius concerning with the remarkable perikymata as well as the type 4 were also observed in some teeth, probably partial enamel hypoplasia (type 5). Some of their origins (types 1-5) were complexes.
  • 的場 利紀, 大岡 貴史, 弘中 祥司, 村田 尚道, 横山 重幸, 向井 美惠
    2008 年 28 巻 3 号 p. 161-169
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    脳性麻痺児・者 (CP群 : 10名;3y9m~34y9m) および精神遅滞児・者 (MR群 : 8名;2yOm~31y5m) における咽頭期の嚥下動態を解明し, 効果的なリハビリテーションの方法を構築することを目的に, 口腔の形態 (乳歯列・永久歯列) および基礎疾患の違いによる嚥下時の舌骨運動の差異および特徴を, 嚥下造影検査 (Videofluorography : 以下VF検査) 画像を用いて比較, 検討を行った.舌骨運動の解析の結果, CP群において上方移動量は乳歯列群と比較して永久歯列群が小さい傾向がみられた.MR群については乳歯列群に比較して永久歯列群は上方挙上量が大きい傾向がみられた.疾患群別ではCP永久歯列群 (0.36±0.12), MR永久歯列群 (0.66±0.20) に有意差を認めた (studentt-test).また前方移動量には共に明らかな違いは認められなかった.以上から, 疾患別の嚥下リハビリテーション対応を目指したVF検査の評価として嚥下時の舌骨運動を分析することによりCP, MRを伴う障害児・者の嚥下時の舌骨挙上量および方向にそれぞれ固有の特徴を評価できる可能性が示唆された.
  • 太田 淳子, 小澤 浩之, 愼 宏太郎
    2008 年 28 巻 3 号 p. 170-174
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    患者は初診時年齢24歳6か月の女性.左側第一小臼歯から第二大臼歯まで連続する片側性鋏状咬合と著しい叢生を伴うAngle II級1類症例であった.治療としては, 上顎の歯列弓幅径の縮小と下顎歯列弓幅径の拡大により左側の鋏状咬合の改善を行った.その際, 上顎は歯列弓縮小用のポーター型装置, 可撤式スライディングプレートおよびアーム付きリンガルアーチを順に使用し, 下顎はポーター型拡大装置を使用した.これらの装置は, 片側性鋏状咬合であることを考慮し左右で異なるforce systemになるようデザインに工夫を施した.左側大臼歯の咬合が回復した後はパラタルアーチ, cross elasticsおよびヘッドギアを使用し, 左側の咬合の維持と安定に努めた.また, 上顎両側第一小臼歯および下顎左側第二小臼歯を抜去し治療した.その結果, 機能的な咬合の安定と個性正常咬合を得ることができた.
  • 土岐 泰弘, 愼 宏太郎
    2008 年 28 巻 3 号 p. 175-179
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    患者は, 初診時年齢12歳9か月の女性で, 上顎右側犬歯の埋伏および左側第二小臼歯の舌側転位をきたしたAngle II級症例である.上顎右側第一小臼歯および左側第二小臼歯を抜去し, 同時に右側埋伏犬歯には開窓を行い自然萌出を試みた。そして, 埋伏犬歯の萌出を確認し, マルチブラケット装置による治療を開始した.また, 捻転した左側第一小臼歯の咬頭干渉により下顎は左側に偏位をきたしていた.そのため, 早期にこの捻転を改善することにより, 安定した顎位を確保することに留意した.その結果, 動的治療終了後2年を経過した時点においても, 安定した機能的咬合を維持しているものと考えられた.
  • 井上 理, 豊島 貴彦, 丸山 志保, 持田 千久紗, 渡邉 仁資, 大橋 勝, 代田 達夫, 羽鳥 仁志, 新谷 悟
    2008 年 28 巻 3 号 p. 180-185
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    ビスフォスフォネートはピロリン酸誘導体であり, 破骨細胞を特異的に阻害することで強力な骨吸収抑制作用を発現し, 乳癌や前立腺癌の骨転移, 骨粗籟症, 多発性骨髄腫などの治療に使用されている.しかし, 近年欧米において, ビスフォスフォネート投与患者に顎骨壊死の発症が報告され, 国内でも2007年からビスフォスフォネート投与に関連した顎骨壊死が報告され30症例に至っており, その多くは抜歯など侵襲的歯科治療に継発して発症している.昭和大学歯科病院口腔外科においても, 侵襲的歯科処置後に発症したと思われるビスフォスフォネート系薬剤関連顎骨壊死の患者7症例を経験した.ビスフォスフォネート系薬剤関連顎骨壊死は非常に難治性であり, 本剤に対する十分な認識を持ち, 患者に対して十分なインフォームドコンセントを行い, 医科との連携を深めて顎骨壊死の治療や予防に努める必要があると考えられた.
  • 馬場 一美
    2008 年 28 巻 3 号 p. 187-194
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    睡眠時ブラキシズムは睡眠中に行われる歯ぎしりとくいしばり(咬みしめ)の総称で,咀囑筋活動を主体とした非機能的運動である.過去の研究によりブラキシズムが覚醒時の最大咬合力を超えるほど大きい力を伴うことや数分間にもわたって持続することがあると報告されており,このようなブラキシズムは顎口腔系に破壊的に作用する可能性がある.歯科臨床においても歯の咬耗,ポーセレンの破折,歯根破折,インプラントの脱落など,ブラキシズム関連のトラブルには枚挙にいとまがないが,特に欠損歯列患者においてはブラキシズムの力が残存歯に集中するため注意を要する.高度な知識と技術を駆使して渾身の治療を行っても,ブラキシズムの評価を誤ると不幸な結果を招くことになる.
    ブラキシズムの評価は,睡眠ポリグラフにより正確に行うことができるが,臨床的には患者への問診や歯の咬耗面の診査によって行われる.ところが,従来ブラキシズムを示唆すると考えられていた臨床所見と実際のブラキシズム・レベルとの関連性を支持する科学的根拠は強固ではない.
    ブラキシズムの原因については,多くの因子が関連していると考えられているが,未だ一定の結論は得られてない.それゆえ,現時点ではブラキシズムを効果的に抑制できる定型的な治療法はない.結果として,前述の歯科的問題を予防するためには,ブキシズムの力から顎口腔系を護ることを主眼とした対応にならざるをえない.ここで,ブラキシズムによって顎口腔系にもたらされる力は咬合関係により規定されるため,両者の対応関係を理解することは歯科臨床において,特に欠損歯列患者のブラキシズムに対応する上できわめて重要である.本稿では,睡眠時ブラキシズムに関する最新の研究成果を紹介し,ブラキシズムの臨床診断方法と対処法を解説する.
  • 小林 誠
    2008 年 28 巻 3 号 p. 195-199
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
  • Masamichi TAKAMI
    2008 年 28 巻 3 号 p. 201
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
  • 2008 年 28 巻 3 号 p. 202-212
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
  • 2008 年 28 巻 3 号 p. 261-265
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
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