Dental Medicine Research
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32 巻 , 1 号
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総説
  • 飯島 毅彦
    2012 年 32 巻 1 号 p. 2-9
    発行日: 2012/03/31
    公開日: 2013/03/12
    ジャーナル フリー
    麻酔科医の役割は, 単に手術中の麻酔を担当する立場から, 手術前後を含めた周術期管理を担当するように変貌している. その中で予後に影響を与える重要な管理対象は体液バランスである. 麻酔科医は体液バランスの正しい知識を身につけなければならない. 手術侵襲自体は体液を貯留させるが, 体液が過度に貯留すると良い予後は期待できないことが認識されるようになってきた. 周術期に使用される輸液製剤には, 晶質液と膠質液がある. 晶質液は, 動的な血漿増量剤 (dynamic volume expander) であり, 理論的に考えられているほど循環血液量を増やす効果はない. 投与速度に依存して血液量を増やすので血圧低下を一時的に回避するには有用であるが, 時間の経過とともに急速にその効果はなくなる. 一方, 膠質液は静的な血漿増量剤 (static volume expander) であり, 血漿増量作用はより長く期待できる. これらの性質を理解する必要がある. Dynamic volume expanderに頼った術中の循環管理では晶質液の大量投与となり, 術後のナトリウムと水の貯留が問題となり, 術後の合併症を増やすことになる. 細胞外液量は成人で約12∼ 18 Lである. 晶質液500 mlがこの大きな細胞外液分布領域に加わったとしても循環へのインパクトは小さい. 循環は主に神経と内分泌でコントロールされており, 尿量は腎臓を中心としたホルモンで調節されている. したがって, 輸液で病態に介入することは, 多くの場合遠い間接的な介入にすぎないことになる. 輸液の功罪を十分に認識し, 輸液療法を考えていく時代になってきている.
原著
  • Nakako OGAWA, Shouji HIRONAKA, Yoshiharu MUKAI
    2012 年 32 巻 1 号 p. 10-19
    発行日: 2012/03/31
    公開日: 2013/03/12
    ジャーナル フリー
    Studies on feeding behaviors of children with pervasive developmental disorders (PDD) have focused mainly on problematic behaviors such as food selectivity and how to deal with them. Few studies have addressed the motor aspects of feeding behavior. This study aimed to determine the characteristics of feeding behavior of children with PDD using a spoon. The study participants consisted of 8 children with PDD attending a childrens disability center (6 boys and 2 girls; mean±SD=36.1±4.2 months). Feeding behaviors of the participants at lunch time were videotaped. They were also assessed with the Enjoji Scale of Infant Analytical Development Test on the same day. These 2 assessment procedures were repeated about one year later. The control group consisted of 5 healthy children (2 boys and 3 girls; mean±SD=43.2±7.4 months). The following results were obtained. Comparison between the children with PDD and controls showed significant differences in “motion of lips during food intake" and “neck rotation". Correlations between the feeding assessment and the Enjoji Scale were as follows. On the first assessment, “motion of the lips during food intake" did not correlate significantly with any items of the Enjoji Scale. However, on the second assessment, this item showed significant correlations with all Enjoji Scale items. The characteristics of children with PDD were considered to lesser motion of the lips and neck rotation. We speculate that development of lip motions might be greatly influenced by therapeutic education.
臨床報告
  • 曽我 大輔, 勝田 秀行, 吉濱 泰斗, 近藤 誠二, 代田 達夫, 新谷 悟
    2012 年 32 巻 1 号 p. 20-23
    発行日: 2012/03/31
    公開日: 2013/03/12
    ジャーナル フリー
    昭和大学歯科病院では平日夜間および土曜の午後1時から夜間, 日曜および祝日の終日は時間外受診患者に対しての対応を行っている. 当院は, 近隣の城南地区や川崎市からの受診患者が多く, 同地区においては平日夜間および日曜・祝日に対応可能な病院歯科・口腔外科が少ないという特徴がある. 今回, 平成17年1月から平成21年12月までの5年間に当院を時間外受診した患者1,612人に対して, 年度別・月別・受診時間別・性別・年齢別受診患者数, および受診理由, 治療内容等に関して臨床統計を行ったので報告する. 1年間の時間外受診平均患者数は約300人であり, 受診理由としては疼痛を主訴としたものが最も多く, 次いで外傷, 出血, 顎関節脱臼と続き, 疼痛と外傷を合わせて全体の約半分を占めていた. また当院の特徴として補綴物, 仮封材の脱離による受診も約20%と比較的多くみられた. 受診年齢としては10 歳未満と20 歳代の患者が多い傾向が見られた.さらに,当院と同様に歯科のみの診療科で,時間外受診患者の対応を行っている歯学部附属病院および歯科診療所の疾患別受診患者数および診療体制を含めた報告と当院における統計を比較検討した.
クリニカル・テクノロジー
  • 佐藤 大輔, 春日井 昇平, 澤村 昌哉, 尾関 雅彦, 馬場 一美
    2012 年 32 巻 1 号 p. 25-31
    発行日: 2012/03/31
    公開日: 2013/03/12
    ジャーナル フリー
    インプラント埋入手術と同時に補綴物を装着するImmediate loading (即時荷重) の有効性を示唆する報告が, 多くなされている. 即時荷重を行うことにより, 免荷期間における患者の審美障害, 咀嚼障害を軽減することができ, 全体の治療期間を短縮することで患者のQOLを向上させることができる. 即時荷重にてインプラント治療を行う場合, 外科処置のみならず, 手術当日の補綴処置が必要とされることとなる. 即時荷重インプラントを成功させるためには, 十分な要件を具備したプロビジョナルレストレーションを外科処置後, 迅速に完成し口腔内に装着することが重要となる. また, それを可能とする術前の周到な準備が必要となる. そこで本稿ではインプラント即時荷重時のプロビジョナルレストレーションの製作時の注意と, 実際の製作法についての解説を行った.
臨床講座
  • 滝口 尚, 山本 松男
    2012 年 32 巻 1 号 p. 33-38
    発行日: 2012/03/31
    公開日: 2013/03/12
    ジャーナル フリー
    現在, 我が国で多く行われている歯周組織再生治療には遮断膜を用いるGuided Tissue Regeneration (GTR) 法とEnamel Matrix Derivative (EMD) を用いた方法がある. GTR法は, 術後の治癒過程において歯肉上皮組織の歯根尖方向への侵入を抑制して組織再生を促す術式で1980年代に発表された. 一方で, EMDを用いる方法は, 歯根形成期に生じる歯周組織の発生過程のうち, 特にセメント質とシャーピー線維の形成の再現を促す治療法で, 組織再生の3要素のうち主に増殖因子に属するものである. この方法は, GTR法では適応しにくかった多数歯にわたる骨欠損の治療が可能となり, また遮断膜をトリミングする複雑な操作が必要ないうえ, GTR法と同等またはそれ以上の歯周組織再生が可能となった.
抄録集
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