Dental Medicine Research
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32 巻 , 2 号
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原著
  • Mai YAMAGUCHI, Hisashi HISAMITSU, Atsufumi MANABE
    2012 年 32 巻 2 号 p. 74-80
    発行日: 2012/07/31
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル フリー
    This study evaluates in vitro the effects of discoloration induced by coating resins under various polymerization conditions. Two coating resins (WTC and BTC) were used. Disk specimens (diameter: 15.0 mm;thickness: 0.7 mm) were used uncoated, coated with a polyethylene film, or coated with an application of TopCoat for WTC or GlossRefine for BTC. Five specimens were immersed for 72 h in a staining solution of either coffee or water. The CIELAB coordinates (L*, a*, b*) of each specimen were measured against a black background using a colorimeter (Shade Eye, NCC) and the color difference [ΔE] was estimated and analyzed by one-way ANOVA and Tukey comparison. The specimen surfaces were observed by FE-SEM. The results reveal that for both materials, the uncoated group had the highest ΔE values (p<0.05). For the other groups, the ΔE values for WTC were higher than those for BTC (p<0.05). The surfaces of both materials contained fillers of various sizes and shapes. For all groups, WTC had much smaller fillers than BTC. Both White Coat and BTC exhibited a color change after 72 h under all conditions (ΔE>3.6). Coffee discolored the coating resins. Oxygen inhibition significantly affected the discoloration of the coating resins. We propose applying a coating agent for WTC and a glazing agent for BTC to suppress discoloration of coating resins.
  • Tomohide ISOBE, Gou YAMAMOTO, Tarou IRIE, Tetuhiko TACHIKAWA, Kenji MI ...
    2012 年 32 巻 2 号 p. 81-89
    発行日: 2012/07/31
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル フリー
    Oral squamous cell carcinoma (OSCC), like many solid tumors, contains a heterogeneous population of cancer cells. Recent data suggest that a rare subpopulation of cancer cells, known as cancer stem cells (CSCs), is capable of initiating, maintaining, and expanding the growth of tumors. Identification and characterization of CSCs from OSCC would facilitate the monitoring, therapy, or prevention of this cancer. CD133 is considered a marker molecule for CSCs; however, its role in OSCC is yet to be determined. In this study, we isolated CD133-positive cells from OSCC cell lines using a magnetic-activated cell sorter (MACS). The differential expression of genes between OSCC/CD133-positive cells and parental cells was determined by polymerase chain reaction (PCR). Up-regulated genes (CD133-positive vs. parental cells) included ALDH 1, Keratin15 (Krt15), SOX2, and WNT 1, while the down-regulated genes included Fgfr1 and Pparg. Additionally, immunohistochemical analysis revealed that expression of Krt15 and SOX2 was localized to cancer cells of OSCC specimens. Their elevated expression levels were detected in poorly differentiated and chemoresistant OSCC. Our results possibly demonstrate that CD133-positive cells, when compared with parental cells, are a more concentrated population of CSCs in OSCC.
症例報告
  • 宮崎 芳和
    2012 年 32 巻 2 号 p. 90-96
    発行日: 2012/07/31
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル フリー
    患者は初診時年齢30歳8か月の女性で,上下前歯の叢生を主訴に,リンガルブラケットシステムでの矯正治療と非抜歯を希望して来院した.症例は骨格性 II 級の Dolico facial type で,過蓋咬合を伴う Angle Cl. I 叢生であった.CAD/CAM により個別化されたリンガルブラケットシステムに temporary anchorage device を併用した非抜歯での治療をおこなった.動的治療期間13か月にて,叢生の解消と,過蓋咬合ならびに interincisal angle の改善が得られたため,動的治療を終了し保定観察を開始した.本リンガルブラケットシステムによる歯の移動は正確であり,審美的矯正装置を希望する患者の治療に有効と考えられた.一方,セットアップモデルの細部における精度や,技工指示におけるコミュニケーションのしやすさなどには課題も見受けられた.また,個別化された治療システムではあるが,臨床的状況に応じて調整を加えることの重要性も示唆された.
  • 久保田 雅人, 大山 晃代, 槇 宏太郎
    2012 年 32 巻 2 号 p. 97-102
    発行日: 2012/07/31
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル フリー
    骨格が不正であることにより,口腔内に不適切な補綴物が装着されることがしばしばみうけられる.これらの場合予期せぬ咬合圧の負担が認められ,早期に咬合の崩壊を招くおそれが懸念される.そこで外科矯正で骨格の不正を是正し,良好な補綴物を装着することは,咬合および歯周病の観点において重要なことである.また,正しい歯の位置と緊密な咬合を獲得することは,咬合機能や審美性の獲得に重要であるとともに,外科矯正の後戻り防止において不可欠である.本症例は初診時年齢32歳3か月の女性で,下顎の前突感および非対称を主訴に矯正科を来院した.多数歯にわたり補綴処置が施され,前歯部のoverjet が-7.0 mmであり,下顎左側前下方への過成長を伴う long face type の骨格性下顎前突と診断した.レントゲン分析によりANB-3°, Ul-SNplanell2°, 下顎前歯歯軸角(以下 IMPA)86.1°, Gonialangle130.9°を示し,下顎角が大きく前歯部には骨格性下顎前突症特有の dental compensation が認められた.治療はマルチブラケットを装着し,術前矯正を1年4か月行った後,下顎枝矢状分割術を施行した.その後detailing を行い1 年後に術後矯正を終了した.術後において被蓋関係は overjet+2.0 mm, oveerbite+l. 5 mm に,上顎前歯歯軸角は Ul-SN108°に,IMPAは90.5°に改善した.骨格の不正および咬合が是正された後,ただちに適正な補綴物に換装することで,安定的な咬合が得られた.現在は保定開始後約10年を経過するが,安定した予後経過をたどっている.
臨床報告
  • 内海 明美, 村山 隆夫, 中川 量晴, 竹内 沙和子, 石﨑 晶子, 石田 圭吾, 円谷 英子, 小川 郁美, 佐野 晴男, 向井 美惠
    2012 年 32 巻 2 号 p. 103-109
    発行日: 2012/07/31
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル フリー
    昭和大学藤が丘病院における昭和大学口腔ケアセンター活動は,2008年9月の心臓血管外科における口腔ケアクリニカルパスの運用から本格的に開始され,現在は全病棟を対象とした活動を行っている.同様に,藤が丘リハビリテーション病院では,2009年12月に口腔ケア回診のトライアルを開始し,現在では全病棟の入院患者を対象として活動を継続している.本研究では,両施設において口腔ケアセンターが2008年度から2010年度までの期間に介入した患者250名を対象に,口腔ケアクリニカルパス適用群,非適用群,リハビリテーション病院群の3群に分けて臨床検討を行った.いずれの群も女性より男性の割合が高かった.平均年齢は,リハビリテーション病院群が最も高く,次いでパス適用群,非パス適用群の順であった.平均介入回数は,いずれの群も3回前後であった.非パス適用群の主疾患は循環器系疾患だけでなく,悪性腫瘍,呼吸器疾患,脳血管疾患と多岐にわたっていた.藤が丘病院の Intensive Care Unit (ICU)における人工呼吸器関連肺炎(VAP)サーベイランスデータの VAP 発生率は,口腔ケアセンター活動が開始された2008年度以降減少していた.藤が丘病院と藤が丘リハビリテーション病院は,急性期医療と統合的リハビリテーション専門医療を担う横浜市北部地域の中核的医療施設である.当口腔ケアセンターの特徴は,異なる医療サービスを展開する両施設で活動することにある.口腔ケア回診対象者数は,年々増加しており,今後は退院後の患者のフォローアップをより強化するため,地域医療機関との連携を進める必要があると考えられた.
クリニカル・テクノロジー&エデュケーション
  • 菅沼 岳史, 螺澤 庸博, 小野 康寛, 伊東 令華, 馬場 一美
    2012 年 32 巻 2 号 p. 111-116
    発行日: 2012/07/31
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル フリー
    本学では学生のコミュニケーション能力,自学自習能力,問題解決能力,臨床推論・判断能力などに代表される基礎的臨床能力を向上させるために,南カリフォルニア大学歯学部にて開発された仮想患者 Virtual Patient(以下VP)システムをべースにした VP システムを開発し,導入を進めている.このシステムは,学習者がいつでもどこからでもWebにより学内サーバにアクセスして学習することができ,テキストベースで行う医療面接,歯科基本セットから器具選択して行う診査部分と,検査法,診断,治療法の選択を行う5つのパートで構成されている.現在運用されているVP症例は,昭和大学教育研究推進事業として各講座,診療科に提出していただいた症例の中から,医療面接から治療法の選択までのフルバージョンの3症例と医療面接のみの5症例を作成,運用している.本稿では,最新版のシステムの概要と現在までの運用実績とその評価および今後の展開について紹介する.
臨床講座
  • 山田 嘉重
    2012 年 32 巻 2 号 p. 117-121
    発行日: 2012/07/31
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル フリー
    臨床のポイント 歯根根尖部に生じる根尖性歯周炎のほとんどの原因は嫌気性細菌が根管または辺縁部歯周組織などから歯根根尖へ進行し発症する.その際の処置法としては,根管拡大・根管洗浄により根管内や根管壁残留している細菌の除去と根管充填による細菌の再感染の遮断が基本となる.しかし適切な根管処置がなされていると思われる症例のなかには,期待しうる良好な結果が得られない場合がある.そのような症例に対して根管処置にNd:YAGレーザーを使用することで良好な結果が得られる場合が認められる.本稿では著者が難治性の根尖性歯周炎の治療にNd:YAGレーザーを臨床応用している方法を紹介する.
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