昭和歯学会雑誌
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11 巻 , 2 号
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
  • Teuku SYAFIUDDIN, Tomoyuki OSAKABE, Hiroshi SHIMOMURA, Teruo TOKO, His ...
    1991 年 11 巻 2 号 p. 127-132
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    Three polishing techniques for composite restoration were compared for the resultant surface roughness, reduction rate and discoloration using a light-cured microfilled composite and a self-cured hybrid filled composite. Both the resultant roughness and reduction rate were smallest with Silicone Point White, and followed with Silicone Point Green and Silicone Point Brown fn order glossy surface of composite polymerized under a matrix considerably discolored regardless of the extreme smoothness. Discoloration decreased when the surface was reduced by polis17ng and it was smallest with Silicone Point White and followed with Silicone Point Green and Silicone Point Brown in order. Although the resultant roughness comparable, between the two types of composite, the reduction rate and discoloration were significantly greater with the light-cured microfilled composite than the self-cured hybrid filled composite.
  • Sam'an Malik MASUDI, Teuku SYAFIUDDIN, Tomoyuki OSAKABE, Hiroshi SHIMO ...
    1991 年 11 巻 2 号 p. 133-137
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    This study was conducted to observe the polymerization shrinkage and tensile strength of the polyfunctional based composites containing various types of diluent monomer systems at several concentrations. Fifteen matrix-monomers systems were prepared and four experimental polyfunctional composites were made by filling a hybrid filler with a constant weight of 86.5 %. The rate of polymerization shrinkage was calculated by the specific gravity of the monomer and the polymer by using a picnometer and Hubbard type hydrometer. Tensile strength was measured by using an Instron Universal Testing Machine. The results of this study indicated that polymerization shrinkage of unfilled polyfunctional resin ranged from a volume percentage of 3.88 to 8.56 and the tensile strength of the unfilled polyfunctional resin showed more significant results than Bis-GMA unfilled resin. The volume percentage of polymerization shrinkage of the filled resin ranged from 1.23 to 1.89; the best and most significant value was obtained from the polyfunctional monomer diluted with Bis-MPEPP 2.6E. Tensile strength of the filled polyfunctional experimental resin ranged from 71.58 to 80.92 MPa, which indicates that M-4 resin showed significantly higher tensile strength compared to the M-6 resin formulation.
  • 小松 純一, 柴田 恭典
    1991 年 11 巻 2 号 p. 138-146
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    活発な思春期性成長発育のピークを過ぎたいわゆる思春期後期の下顎前突症例のなかには, 相当な期間下顎の成長抑制を行ったにもかかわらず, 前後的な顎関係の改善のために更に外科的処置が必要となる症例がある.成長の予測が不可能な現在においてはこのような症例を初診時に予測することは困難である.そこで何らかの手段によって将来の外科的処置必要症例の予測が可能か, またその判定に関与する因子は何かについて臨床的な検討を行った.資料として, 昭和大学歯科病院矯正科に来院した女子下顎前突者38症例を用いた.いずれも初診時, 思春期後期にありchin capを使用して治療を行った.それらのうち外科的矯正治療に移行した12例 (ope群) と, 矯正治療のみで治療を終了した26例 (non-ppe群) に分け, (1) 初診時, 擁骨癒合時 (RU時) における両群の顎顔面部の形態的相違, ならびにその間の変化様相の相違, (2) Gnathion (Gn) における位置的変化, (3) Gnの変化量と初診時計測項目との相関, 以上の3項目について調査を行った.その結果, 次の結論をえた.すなわち, (1) 初診時での両群間における上下顎関係には特徴的な相違は認められなかったが, RU時までにope群はnon-ope群に比べ下顎のより前方への変化が大きいことが示唆された. (2) 便宜的に設定したxy座標図上でope群のGnはnon-ope群と比べX軸座標値がプラスサイド方向 (前方) に変化する傾向を示した. (3) GnのX軸に対する変化量と初診時の下顎骨体長/下顎枝高 (Po9'-Go/Cd-Go) の比の間で有意の相関がみられた・以上のことから, 初診時における下顎枝高と下顎体長の比およびRU時までにおける下顎の変化が外科矯正治療移行への判定の指針となることが示唆された.
  • 齊藤 誠
    1991 年 11 巻 2 号 p. 147-166
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    金属焼付用陶材の焼成試験片を用いて, 機械研磨, パフ研磨, 超音波ラップ研磨, グレーズ, および強化処理法などの各種表面仕上げ処理を施し, 試験片の表面性状 (表面粗さ, 光沢度, SEM観察) と機械的性質 (曲げ強さ, 破壊靱性値) を検討した・また, 表面の薄膜X線回折とX線応力測定を行った.その結果, ダイヤモンド遊離砥粒を用いた超音波ラップ研磨では・砥粒の粒度の選択により, 求める表面性状の仕上げ面を得ることが可能であり・粒径3μmでグレーズ面とほぼ同等の光沢が得られ, 粒径1μm, 0.5μmではグレーズ面以上の高い光沢の良好な表面性状が得られた.これを再グレーズすると, 逆に光沢度は低下した.また超音波ラップ研磨を行った試験片は, 再グレーズ処理を行った試験片に比べて, 機械的性質 (曲げ強さ, 破壊靱性値) が向上した.これは, X線応力測定の結果, 試験片の表層に大きい圧縮応力が残留しているためであると考えられた.市販の陶材用研磨材を用いたパフ研磨では, シリコーンホイールまで前処理をしてからパフ研磨を行えぽ, 臨床的に満足できる光沢度が得られ, また通法のグレーズ面と同等以上の破壊靱性値を示した.市販の陶材強化剤を用いた場合, 処理前と表面性状をさほど変化させずに, 曲ぜ強さ, 破壊靱性値が向上した.グレーズは繰り返しや, グレーズ後の冷却方法により破壊靱性値か低下することが認められた.
  • 佐野 司
    1991 年 11 巻 2 号 p. 167-176
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    従来から顎関節雑音の検出方法としては種々の方法がみられるがそれらの方法の妥当性については, 一定の見解が得られていない.そこで, 本研究では音響学的見地より, 外耳道外および内から得られる顎関節雑音信号を分析し, 検出部位の検討を行った.まず予備実験として顎関節雑音を自覚する5名8顎関節を対象として, 外耳道外の3部位 (側頭骨の下顎窩後方上部, 側頭骨頬骨突起上の関節結節前方部および頬骨最前方部) に圧電型加速度ピヅクアップを設置して検討を始めた.その結果, 側頭骨頬骨突起上の関節結節前方部より検出された顎関節雑音信号が時間波形上で最も大きな振幅レベルを示すことが明らかとなったので, この部位を最初の検出器設置部位候補とした.次に, 顎関節症症状を有する2名2顎関節および無症状者2名2顎関節を対象として上記の外耳道外設置部位と外耳道内から検出した顎関節雑音信号のSN比を比較検討した.検出器は外耳道外では圧電型加速度ピックアップ, コンデンサマイクロホンおよびエレクトレットコンデンサマイクロホンを使用し, 外耳道内ではエレクトレットコンデンサマイクロホンを使用した.その結果, 外耳道内でのエレクトレットコンデンサマイクロホンによる検出法が, 広帯域にわたり良好なSN比が得られた.これらの結果から顎関節雑音信号の検出法としては, 外耳道内でのエレクトレットコンデンサマイクロホンによる検出法が最も適した方法であるという結論を得た.
  • 佐々木 崇寿, 柳下 寿彦
    1991 年 11 巻 2 号 p. 177-187
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    歯根膜の加齢変化の組織学的研究の一環として, 生後1年から1年6か月の老齢ラットの歯根膜に特異的に出現する多核線維芽細胞ならびに多核骨芽細胞の微細構造学的特徴を電顕的に解析した.老齢ラット臼歯歯根膜は, 固有歯槽骨や歯根の吸収そして根尖部の細胞性セメント質の添加のために不規則な外形を示していた.コラーゲン線維束は歯根膜全体を通じて比較的規則的に配列していたが, 歯頚部の歯槽頂線維群と斜線維群の一部を除くと, 線維芽細胞はやや不規則に分布しており, 歯根表面と細胞体の長軸が平行になるものも多く観察された.多核線維芽細胞は歯根膜全体に散在性に分布し, その出現状況に特異性は認められなかった.ただし, その核数に関しては, 2核の細胞群あるいは3核以上の核数の細胞群が同一部位に集中して出現する傾向があった.多核線維芽細胞では, 核は通常細胞体の周辺部に局在し, また細胞体の辺縁からは太い細胞突起が派生していた.微細構造学的には, 多核線維芽細胞は3型 (Type I~III) に分類されたが, いずれの型の細胞も線維芽細胞としての形態的特徴を具えていた.Type Iの多核線維芽細胞は大型の細胞体を有し, 粗面小胞体, ゴルジ装置, 分泌顯粒等のタンパク合成系の細胞内小器官に富んでいた.一方Type IIの多核線維芽細胞では, 基質中のコラーゲン線維の貧食像が顕著で, ライソゾーム性小器官がよく発達しており, 細胞体周囲にはmatrix-freeの領域が観察された.これに対し, Type IIIの線維芽細胞は通常2核で, 細胞質に乏しく細胞内小器官もあまり含んでいなかった・なお, 3核以上の多核線維芽細胞には, 線毛や3個以上の中心糸が観察された.また歯槽骨表面には2核の多核骨芽細胞が出現することがあったが, 現在までのところ3核以上の骨芽細胞は観察していない.以上の所見から, 3核以上の多核線維芽細胞は単核の線維芽細胞の融合によって形成され, 基質コラーゲン線維の代謝, 特にその貧食による線維束の改造に密接に関与することが示唆された.
  • 大草 信人
    1991 年 11 巻 2 号 p. 188-200
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    出生直後のラット新生仔における形成期の下顎骨歯槽縁に発生する軟骨様組織の細胞および線維性基質の立体超微形態を, 走査電子顕微鏡を用いて観察した.軟骨様組織の細胞内小器官は低濃度オスミウム処理によって, また, 軟骨様組織の線維性基質はトリプシン処理によって明らかにした.軟骨様組織の最表層の歯槽頂には, 長径約10μmの線維芽細胞あるいは骨芽細胞様の細胞が密に配列されていた.細胞の表面には軟骨細胞様の微細な細胞質突起を多数有しており, 長い細胞質突起はしぼしば隣接細胞のものと接触していた.細胞間基質のコラーゲン細線維は少量で不規則に走向していた.軟骨様組織の中央部には, 最表層の細胞より大型の長径約15μmの豊満な卵円形や多面体形の細胞が存在していた.中央部の線維性基質は, 細胞間の拡大により, 最表層の線維性基質よりも明らかに密な網状構造を呈していた.軟骨様組織と骨組織との移行部付近の領域に存在する細胞は長径⊃6~12μmで, 中央部の細胞と比較して若干小型で, 骨細胞に類似した様相を呈していた.軟骨様組織の細胞には, 微細な細胞質突起による隣接した細胞との相互連絡が認められないので, 典型的な骨細胞とは異なっていると考えられる.骨組織との移行部付近の線維性基質では, コラーゲン細線維の配列は不規則ではなく, 一定の方向性を示した.すなわち, 軟骨様組織の細胞と線維性基質は, 骨組織との移行部ほど骨細胞と骨組織の線維性基質に近似する傾向が認められた.軟骨様組織の最表層, 中央部および骨組織との境界部の細胞にはともに, ゴルジ装置, 粗面小胞体およびミトコンドリアなどの細胞内小器官が豊富に認められた.ゴルジ装置は有窓性のゴルジ層板, 小胞および空胞や分泌穎粒様構造物などによって構成されていた.粗面小胞体はおもに有窓性の層板によって形成されていたが, 網状を呈する粗面小胞体も認められた.軟骨様組織は出生直後の歯槽縁の急速な骨形成過程の限定された期間に, 未石灰化基質の形成がその石灰化よりも急速であるために生じた組織であると考えられる.
  • 桜井 千里, 高野 都喜子, 栗原 千佳子, 光崎 潤子, 大竹 徹, 宮下 元, 長谷川 紘司
    1991 年 11 巻 2 号 p. 201-207
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    歯周病原菌のペプチダーゼ活性を特異的かつ迅速に測定可能なSK-013 (サンスター株式会社, 大阪) を用い, 歯周病原菌の検出された部位に対する局所化学療法の有効性を検討した.機械的デブライドメントを行ったにもかかわらず, SK-013で歯周病原菌を検出した12歯を被験歯とし, ペリオクリン歯科用軟膏 (サンスター株式会社, 大阪) を週1回, 4週間投与した。細菌検査としてSK-013を用い, また臨床診査としてPlaque lndex (PII), Gingival Index (GI), Prob-ing Pocket Depth (PD), Mobility, Probing Attachment Level (AL), Bleeding on Probing (BOP) を用いて試験開始時と4週目に診査を行った.その結果, 臨床診査では被験歯の GI, PD, AL, BOP が有意に改善し, またSK-013判定も有意に改善した.また, 歯周治療で一般的に1回の治療で処置される治療単位は1/3顎である.この1/3顎全体に対する治療効果を判定する上で, 最も病状が進行していると考えられる1歯を1/3顎の代表歯 (検査対象歯) として, その代表歯が1/3顎全体の病態変化を反映するかどうかを検討した、1/3顎を一単位として機械的デブライドメントを行い, 臨床診査としてGI, PD, BOP, 細菌検査としてSK-013を試験開始時, 1週目, 4週目に行った.その結果, 1/3顎中の代表歯とそのほかの歯の治療後の臨床指数およびSK-013判定結果は極めて類似するものであった.以上より, SK-013を化学療法の前後に応用し, 化学療法の効果判定が可能であった.またペリオクリン歯科用軟膏投与はポケット内の歯周病原菌の排除に有効であることが分かった.さらに1/3顎に対する治療効果を判定する上で, もっとも深いポケットを有する歯を代表歯として用いることが可能であることが示唆された.
  • 吉田 佳子, 伊藤 浩昭, 美濃部 浩久, 大野 二朗, 浜田 立太, 若月 英三
    1991 年 11 巻 2 号 p. 208-219
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    歯列弓の形態に関する研究は数多く行われている.今回著者らはフィリピン人成人女性の歯列弓の計測を行った.計測項目は歯列弓幅M1, 歯列弓幅M2, 前歯列弓幅M1, 前歯列弓幅M2, 最大前歯列弓幅, 最大歯列弓幅, 歯列弓長M1, 歯列弓長M2, 前歯列弓長M1, 前歯列弓長M2, 後歯列弓長M1, 後歯列弓長M2とし, 計測値から指数の算出を行った.以上の結果をもとにフィリピン人成人男性との比較, 歯列弓内間ならびに頭顔面部との相関関係, および他人種と比較検討した.その結果, 男性と比べると歯列弓は小さく, 下顎においては, 指数の関係から形にも違いがみられた.そして, 犬歯間距離と歯列弓長, 後歯列弓長, 頭部と歯列弓, 頭顔面部の幅径項目と前歯列弓部との相関関係が認められた.また, 歯列弓の形態は台湾のAtaya1族, Saisiyat族と類似していた.
  • 町田 尚道
    1991 年 11 巻 2 号 p. 220-230
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    胎生19日齢, 生後7日齢および14日齢のラット下顎頭軟骨を材料として, 異なる層区分の基質線維構築の変化と, 基質線維構築の加齢に伴う変化を, 凍結割断法と酵素処理法を用いて走査電子顕微鏡で観察した.ラット下顎頭軟骨は, 関節腔側から線維層, 軟骨原性細胞層, 移行層, 幼若軟骨細胞層, 成熟軟骨細胞層および肥大軟骨細胞層に区分された。線維層では加齢に伴う線維性基質の増加が認められた.移行層には線維軟骨細胞と細胞小器官が未発達な静止軟骨細胞が存在していた.静止軟骨細胞の細胞領域の線維性基質は, 領域間部のものと明瞭な違いが認められず, 不規則なコラーゲン細線維で形成されていた.幼若軟骨細胞層の細胞領域は, 細胞近傍の比較的疎な細線維網とその周囲の密な細線維網および細線維束とで形成されているものが多く観察されたが, それらの構造に加齢による変化は認められなかった.肥大層浅層の細胞領域は比較的密な細線維網で形成されていた.肥大層深層には石灰化物様の構造物が堆積しつつある細胞領域も認められた.領域間部の線維性基質は, 胎生19日齢では未成熟層から肥大層まで一様に不規則なコラーゲン細線維によって形成されていたが, 生後7日齢では成熟軟骨細胞層に束状のコラーゲン細線維が介在するようになり, 生後14日齢ではかなり多くの細線維束が観察された.線維層や領域間部における線維性基質の構築の加齢変化は, 咬合の発生および発達によって生ずる下顎頭への負荷に対する基質線維の適応を示唆すると考えられる.
  • 清水 仁美
    1991 年 11 巻 2 号 p. 231-241
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    歯科矯正治療に際し, 骨に整形力を与える場合, あるいは矯正力によって歯を移動させる場合, 与えられる外力, すなわち機械的刺激は, 骨改造機転に対して, 何らかの影響を及ぼす重要な因子と考えられているが, その細胞レベルでの作用機構については不明な点が多い.そこで, これらの点を少しでも解明するために, 本研究ではコラーゲンゲルに包埋した骨系細胞に機械的外力を与え, その刺激に対する応答性を形態的あるいは機能的に研究するための実験モデルの開発を行った.まずコラーゲンゲルの支持体としてナイロンメッシュを使用することにより, ゲルを薄層化し, 機械的変形によるゲル内への栄養物質の浸透促進効果を最小限に抑えることができた.新生ウイスター系ラット頭蓋冠由来骨系細胞を10%FBSを含むEagle's MEMで培養した.その細胞の継代2代目を8×105ce11s/m1の割合で0.3%コラーゲンゾルに浮遊させ, 14×14mmのナイロンメッシュ内に浸透させた後, ゲル化し, ナイロンメッシュに支持された厚さ約1mmのコラーゲンゲルを作製した.細胞を包埋したコラーゲンゲルは, 伸展力反復負荷装置にセットし, 10%FBSを含むEagle's MEMにて培養した.コラーゲンゲルを1分間に60回のサイクルで10% (1.4mm) 伸展させることにより細胞を変形させる実験 (以下stretch群という) を行った.この周期的な変形を6時間間隔にて継続的に加えた.また対照として, 1分間に60回のサイクルで培地中を1.4mm水平移動するcyclic contro1群とゲルの移動も培地の撹拌もないstable contro1群を用いた.位相差顕微鏡による細胞の観察およびDNA量の測定を行い, 経時的に比較検討を行った・コラーゲンゲル内において骨系細胞は経時的に増殖し, 培養2日目の光顕所見およびDNA量において, stretch群は他のcontro1群より, 細胞数が有意に増加していることがわかった.今回開発した伸展力反復負荷装置を用いることにより, 生理的状態に近い3次元的な力を細胞に加えることができた.また, 本装置は, 細胞に対する機械的刺激を研究するモデルとして有用であることが示唆された。
  • 新庄 信之, 滝澤 良之, 柴崎 好伸, 福原 達郎
    1991 年 11 巻 2 号 p. 242-254
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    本研究は, 片側性唇顎口蓋裂患者の口腔形態 (特に歯列弓) を総合的に把握し, その特徴を求め, 今後の歯科矯正治療方針立案の一助とすることを目的とした.資料としては, 昭和大学歯科病院矯正科を受診した片側性唇顎口蓋裂患者のうち, 乳歯列期 (Hellmanの咬合発育段階のIIA, HC) に限定した117名 (4歳-8歳1か月) の上下顎石膏模型を用いた.歯列弓は, 三次元計測機を用い, 特別に設定された計測点より求め, また咬合状態は, 前歯部・犬歯部・臼歯部を対象に検討した・その結果以下のことが明らかになった.1) 上顎歯列弓をスプライン曲線で表した結果, 前方部, 側方部のcollapseパターンを, 視覚的に複合型を含め以下の8型に分類することができた. (1) A型;major, minor両segmentの連続性が保たれ, 正常歯列弓の型に近いもの, (2) B型;minor segmentがcollapseしているもの, (3) C型;major segmentの側方部がcollapseしているもの, (4) D型;major segmentの前方部がcollapseしているもの, さらにこれらの複合型として, (5) BC型, (6) BD型, (7) CD型, (8) BCD型.2) 歯列弓が対称的なnon-collapse群, collapse部位別に前歯部と側方歯部の3群に分け比較した結果, 歯列弓長径では, 前方collapse群<non-collapse群<側方collapse群の順で大きかったが, 歯列弓幅径では, 犬歯間幅径および臼歯間幅径とも有意な差は認められなかった.しかしながら, 幅径/長径比では, 歯列弓長径でみられたのとは逆の順序で群間に有意な差がみられた.3) 犬歯歯槽部の垂直的成長を検討した結果, 側方collapse群は裂側segmentの前縁部の上方偏位が大きく, 前方collapse群が垂直的には最も偏位が少なかった.4) 対咬関係に関しては, 広範囲に及ぶcrossbiteが認められた.特に, 前歯部, 裂側の犬歯部では, 水平的ずれが強いほど頻度が高くなる傾向があった.Openbiteは裂側に生じる傾向があり, 前歯部, 犬歯部それぞれ4.3%, 3.4%であった.以上により, 乳歯列期の歯列弓のパターンを詳細に分類することが可能であった。またこの時期から, すでに上顎歯列弓のco11apseが重篤であることが示唆された.これにより口唇, 口蓋形成術の方法・時期, および抑制矯正など早期マネージメントについても併せて再検討が必要であることが示唆された.
  • 坂本 潤
    1991 年 11 巻 2 号 p. 255-264
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    今回の実験では, 酸性抗炎症薬における血中カルシウム濃度の変化およびcalvariaの骨吸収抑制作用の有無を検討した.血中カルシウム濃度に関しては, Wistar系雄性ラットを実験の前日の夕方より絶食させた (水は自由摂取).各酸性抗炎症薬の投与量は10倍単位で3種類とし, 5%CMCを含む生理食塩液にて懸濁したものを背部に皮下注射した.対照群には同じ液量の5%CMCを含む生理食塩液を注射した.血中カルシウム濃度の日内変動の影響を少なくするため, 注射時刻は午前10時-11時の間に行った.注射後, 1, 2, 4, 6, 8, 24時間にラヅト尾静脈より採血した.血清カルシウム濃度は原子吸光分光光度計にて定量した.骨吸収抑制に関しては生後0日齢のICRマウスに45Ca 2.5μCi/mouseを背部皮下に注射投与した.その4日後にHalf-calvariaを取り出し5%FBSを含むBGJb培地にて培養した.培養開始から24時間後に薬物を添加し, 薬物添加後48時間における培地中およびcalvaria中の45Caを測定した.その結果, 今回使用したすべての酸性抗炎症薬において, 高濃度ではin vitroにおいて骨吸収を抑制した.また, 絶食中のラットの皮下に注射すると, SSの400 mg/kgは投与後2-3時間で, またPHEの308.4mg/kgは投与後8時間で血中カルシウム濃度が有意に低下し, 24時間後には回復した.INDは35.78mg/kgの投与で, またDICは318.4mg/kgの投与で血中カルシウム濃度が24時間後に有意の低値を示した.しかし, MEFは大量の投与でも24時間以内に血中カルシウム濃度の変化が見られなかった.以上の結果より, 一部の酸性抗炎症薬の投与によって, ラットの血中カルシウム濃度が低下する現象には, 薬物投与後, 比較的短時間に発現する場合と, 投与後24時間で発現する場合のあることが明らかとなった.比較的短時間で血中カルシウム濃度が低下するSSやPHEはPG合成阻害作用が弱く, おそらく, PG合成阻害以外の作用によって骨吸収を抑制する結果, 血中カルシウムの低下が起こるものと考えられる.また, 投与後24時間ではじめて血中カルシウム濃度が低下するINDやDICはPG合成阻害作用が強く, おそらく非可逆的な腎障害が徐々に進行する結果, 24時間後に低カルシウム血症が発現すると考えられる.一方, PG合成阻害作用の強力なMEFでは, 投与後の初期においては骨吸収と骨添加が同程度に抑制されるため, また24時間においては, 腎障害があったとしても可逆的なため, 腸管からのカルシウム吸収によって回復したものと考えられる.
  • 井汲 周治, 久野 斉俊, 山嵜 博義, 陳 光輝, 五島 衣子, 岡 秀一郎, 吉村 節
    1991 年 11 巻 2 号 p. 265-267
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    本学口腔外科にて左口腔底部および下顎腫瘍と診断され, 全身麻酔下で手術を行った68歳の男性に対し, 術後49日目に再度左前腕部への中間層植皮術が予定された.麻酔方法として局所静脈内麻酔法を選択した.麻酔剤として0.5%リドカィン24mlを使用することにより, 術中患者は手術操作による痛みを訴えることなくべインコントロールは良好であった.しかしながら, タニケット加圧に伴う圧迫痛が出現し7.5mgのジアゼパム投与により抑制できなかった.また, タニケット解除後局所麻酔薬による中毒症状や循環動態の変動は見られず, 手術は無事終了した.
  • 北沢 道孝, 倉地 洋一, 真鍋 真人, 南雲 正男, 三木 知, 立川 哲彦
    1991 年 11 巻 2 号 p. 268-272
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    血管筋腫は別名血管平滑筋腫ともよばれ, 1937年Stoutにより初めて報告された病変で, おもに中年女性の下肢に生じる良性腫瘍である.口腔領域ではまれであり, 本邦においては50例の報告がみられるにすぎない.中年男性に多く, 口唇, 口蓋, 歯肉, 頬粘膜が好発部位である.肉眼的には, 表在性の直径1cm内外の境界明瞭な結節として認められ, 色や硬さは血管の量により異なり, 発育は緩慢で無痛性のものが多い.今回われわれは, 66歳女性の右側下唇部に生じた血管筋腫の1例を経験した.腫瘍は直径1cmの半球状の境界明瞭な腫瘤で, 表面は滑沢で青紫色を帯び, 硬度は弾性軟で圧痛は認められなかった.良性腫蕩の臨床診断のもとに切除し, 手術後2年6か月経過した現在再発傾向もみられず, 経過良好である。ここに本症例の概要と若干の文献的考察を加えて報告した.
  • 岡野 友宏, 関 健次
    1991 年 11 巻 2 号 p. 273-275
    発行日: 1991/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
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