昭和歯学会雑誌
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17 巻 , 2 号
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  • Tetsuo KODAKA, Masayuki ABE, Shohei HIGASHI
    1997 年 17 巻 2 号 p. 105-112
    発行日: 1997/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    It has been reported that the fissures of rat molar teeth are apt to cause dental caries. In this study, we observed enamel lamellae in the fissures of caries-free molar teeth of rats, 2 and 4 weeks after birth, by transmitted light microscopy with decalcified sections and by scanning electron microscopy with EDTA-treated samples. Enamel lamellae were always present buccolingually in the fissure enamel. In unerupted teeth, the organic lamellae showing an intermittent structure were composed of the organic matrix, derived from ameloblasts and reduced enamel epithelium, occasionally with these epithelial cells. After eruption, the thin organic membrane of enamel lamellae was probably derived from saliva as well as the organic matrix formed during the enamel formation. The lamellae also contained oral microorganisms and fibrous structures, some of which were formed from microorganisms, under the widely opened fissures containing the deposits of oral microorganisms and diet remnants. Thus, we strongly suggest that such fissure lamellae of rat molar teeth are apt to become the passing point in the way to inducing the dentin caries.
  • Tetsuo KODAKA, Kazuhiro DEBARI, Masayuki ABE, Shohei HIGASHI
    1997 年 17 巻 2 号 p. 113-119
    発行日: 1997/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    It has been reported that the fissures of rat molar teeth are apt to cause dental caries. In this study, we observed the fissure enamel in caries-free molar teeth of rats, 4 weeks after birth, by scanning electron microscopy with ground and fractured samples. On the fissure floors of first molar teeth, dome-shaped prism ends, which were slightly and clearly elevated, were observed, although the fissure floors of second molar teeth were scattered with incompletely prism-end pits in some dome-shaped prism ends. When the fissure enamel was compared with the other enamel regions, the hypocalcified areae, previously reported, showed a low microhardness and a low resistance to grinding. The enamel prisms, occasionally containing short crystals, had thin crystals in diameter with a smooth surface, and the prism boundaries showed a loose connection. Therefore, it is revealed that the fissure enamel shows a lower crystal density with a porous structure within and among prisms than the other enamel regions. Thus, we strongly suggest that the fissure enamel structure of rat molar teeth is apt to cause enamel caries and to become the passing point in the way to inducing the dentin caries as well as fissure lamellae.
  • 宍倉 潤子, 渡辺 聡, 大塚 義顕, 向井 美恵, 金子 芳洋
    1997 年 17 巻 2 号 p. 120-135
    発行日: 1997/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    嚥下時の舌前額断面における舌背正中部の陥凹の動きについては, 唾液嚥下時や水分嚥下時についての報告はなされているものの, 舌の部位を同定して陥凹形態の変化を分析した報告は非常に少ない.本研究は, 食塊量の違いが舌の陥凹の動きに及ぼす影響を知ることを目的に, 舌の前方, 中央, 後方の3部位の陥凹形態と食塊量との関連について検討した.対象は, 正常咬合を有する19歳~31歳までの健常成人12名である.被験食品は市販のヨーグルトの2gと5g量を用いた.超音波前額断描出法で嚥下時の舌の動きを描出し, 陥凹の深度, 幅径, 時間, 形成速度, 消失速度について定量的に解析を行い, 以下のような結果を得た.1) 食塊量の増加に伴う陥凹の部位別平均値において, 有意に増加していたのは, 陥凹深度の3D部, 5D部, 6D部と陥凹幅径の5D部, 6D部および陥凹時間の3D部, 5D部であった.2) 3D部, 5D部, 6D部における陥凹深度, 陥凹幅径, 陥凹時間, 陥凹形成速度, 陥凹消失速度のいずれにおいても2g嚥下時と5g嚥下時ともに各部位間の値に有意差は認められなかった.3) 食塊量の増加に伴う陥凹形成速度の変化では, 各部位ともほとんど変化はみられず, 陥凹消失速度は5D部, 6D部に増加がみられたものの有意差はなかった.形成速度と消失速度との比較では, 2g嚥下時と5g嚥下時ともに3D部, 5D部, 6D部のすべてにおいて形成速度より消失速度の方が有意に速かった.4) 各被験者別にみると, 食塊量の増加に対して陥凹深度を増加させている者が一番多かった.また陥凹深度, 幅径, 時間, 形成速度, 消失速度の5要因の内4要因を変化させて対応していた者が半数を占めた.
  • 張 仁彦, 山縣 健佑, 下平 修, 山縣 徹哉
    1997 年 17 巻 2 号 p. 136-153
    発行日: 1997/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    咀嚼機能状態の評価における基礎的データを得るため, 健常有歯顎者11名 (年齢24-29歳 : 平均27.0歳) について咀嚼時の口腔の運動経路と発色ガムによる咀嚼能率との対比を試みた.反射性標点を被検者の顔面上のモダイオラス部, オトガイおよび切歯点として下顎前歯正中部よりワイヤーを口腔外へ延長し, 口唇の前方約20mmに付着した.被検者に, 新たに開発された発色ガムを咀嚼させ, その赤色度の増加の度合を咀嚼能力の指標とした.発色ガムを咀噛中の被検者の顔面標点を6方向から6台のVideo cameraからなるモーションキャプチャーシステムを用いて記録した.各20回咀嚼後ごとにガムを色彩色差計 (CR-300, Minolta社製) で測色し, 赤色の程度, すなわちa*値を記録した.さらに同一のガムを20ストローク咀嚼させた後に再びa*値の測定を行い, この操作を続けて5回繰り返し, 計100ストローク, 5段階を記録した.得られたVideo DataをVicon 370 Workstationへ転送し, 3次元運動解析ソフトウェアに導入して以下の区間について運動経路の解析を行った.第1期 (1F) : 第1段階の咀嚼開始後の8秒間.第2期 (1L) : 第1段階終了直前の8秒間.以下, 各段階の終了直前の8秒間内のサイクル (2L-5L).サイクル単位および, 閉口相, 噛みしめ相, 開口相に分けて, 以下のパラメーターについて計測した. (1) 計測区分開始点から終了点までの空間的移動距離累計 (TL). (2) 計測区分開始点と終了点との2点間直線距離 (SL). (3) TLとSLの距離の比率 (T/S). (4) 経路を含む直方体の体積 (立体移動範囲 : Cub). (5) 各計測時点における経路の進行方向に対する3次元的な変更角度の平均 (TH).以下の結果が得られた.1サイクルの所要時間は, a*値の増加に反比例して減少したが, 特に閉口相の速度が増加している.切歯点とオトガイの各パラメータの咀嚼の進行に伴う推移は類似しているが, TL, SL, Vでは, オトガイは切歯点よりサイクル単位と閉口相, 開口相は全体に小さいが, 逆に噛みしめ相では大きい.モダイオラスの咀嚼側では楕円運動, 非咀嚼側では直線的な往復運動に近い経路である.このため, 計測値には, 閉口相と開口相での咀嚼側と非咀嚼側の差違が認められた.すなわち, 閉口相では各期で比較するとCub, TL, SL, Vは咀嚼側の方が非咀嚼側より大きく, 逆に, T/S, THは咀嚼側の方が小さい.このように咀嚼側の方が広い範囲をより速く, スムーズに運動しており, 非咀嚼側より運動が活発であることが示唆された.
  • 矢尾板 恵美, 大橋 美保, 小野 喬, 伊藤 和雄, 和久本 貞雄, 久光 久
    1997 年 17 巻 2 号 p. 154-164
    発行日: 1997/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    市販のマイカ系キャスタブルセラミックスシステムを用いて, 先端角度の異なるアクリル原型の先端形態の再現性およびテーパーのついた円柱状ステンレス原型と, このシステムで作製したセラミックリングの段差を計測することによって, このシステムの鋳造精度を評価した.その結果, アクリル原型の先端形態は先端角度が60度以上の場合, 極めて正確に再現されていた.また, 鋳造後に再加熱処理 (セラミング) を行ったセラミックリングとステンレス原型の上端の間の段差は, 埋没材の専用液濃度75, 50%で作製したセラミックリングが最小であり, 最も優れた適合性を示した.しかし, このキャスタブルセラミックスシステムは, 埋没材の専用液濃度の調製や埋没材そのものの選択によって鋳造精度が改良されても, その後のセラミング処理によってセラミックリングの変形が起こっている可能性があるため, 改良の必要性が考えられた.
  • 山崎 徹也, 山下 登, 井上 美津子, 佐々 竜二
    1997 年 17 巻 2 号 p. 165-170
    発行日: 1997/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    近年, 心身障害児 (者) の口腔疾患に対する関心は高まってきている.当科でも, 初診来院児の2割以上を占めているのが現状である.そのうち定期的に口腔管理を受け, 現在は永久歯列に達している心身障害児 (者) 171名 (男子104名, 女子67名) を対象に調査を行った.対象児 (者) の平均年齢は18歳4か月であり, 障害の内訳では精神的障害を主症状とするものが最も多く, 次いで身体的障害, 自閉症の順であった.対象児 (者) の口腔内状況を永久歯の齲蝕罹患状況でみると, 一人平均DMF歯数は10.94歯とやや高い値を示したが, その多くは処置歯であった.初診来院時の歯年齢別に永久歯齲蝕罹患状態をみたところ, 歯年齢が低いものほどDMF歯数が低い傾向がみられ, とくに喪失歯でその傾向が顕著であった.また, 全身麻酔下での歯科治療経験のあるものは, ないものに比べて現在のDMF歯数が高くなっていたが, これは初診時のDMF (def) の高さに起因していた.乳歯列期から長期管理を受けてきた対象児 (者) の齲蝕罹患状況をみると, 混合歯列後期から永久歯齲蝕の増加傾向が明らかであったことから, 今後この時期の管理方法に検討が必要と思われた.
  • 島 晴信, 大野 康亮, 道 健一, 江川 薫, 滝口 励司
    1997 年 17 巻 2 号 p. 171-175
    発行日: 1997/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    口腔腫瘍切除後の軟組織再建に微小血管吻合を応用した遊離組織移植が急激に増加している.しかし遊離組織移植の際に有用となる頚部の血管系に関する臨床解剖学的検討は見られない.そこで本研究では21体の解剖体を使用して頚部の吻合血管として使用される動静脈について血管の内径ならびに区間距離について検討し, 以下の結果を得た.1.血管吻合部に相当する部位の動脈の内径は, 外頚動脈以外では顔面動脈が1.7mmと最も太い結果であった.2.血管吻合部位に相当する部位の静脈の内径は内頚静脈以外では外頚静脈が3.6mmと最も太い結果であった.3.血管の区間距離は頚横動脈浅枝が5.6mmと最も長い結果であった.4.動静脈の内径ならびに動脈の区間距離には左右差は認められなかった.これらのことから, 遊離組織移植の際に有用と考えられる頚部の内径と動脈の区間距離についての臨床解剖学的な基礎的事項を明らかにし得たものと考えられた.
  • 倉地 洋一, 真鍋 真人, 南雲 正男
    1997 年 17 巻 2 号 p. 177-182
    発行日: 1997/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 1997 年 17 巻 2 号 p. 183-184
    発行日: 1997/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
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